アクアリウムの楽しみ方は、魚を見ながら気分を落ち着かせる癒しを求めたり、綺麗なレイアウト水槽の中を泳ぐ熱帯魚を観賞することなど、人それぞれかと思います。
私自身、管理人紹介ページに記載の通り、子供の頃から長くアクアリウムを楽しんできました。そして、家族が出来たことをきっかけに、子供と一緒にアクアリウムの世界に復帰し、家で魚の飼育を楽しんでいます。
私と同じように、お子さんが幼稚園や小学低学年になったことをきっかけに、一緒に水槽を用意して魚の飼育を楽しみたいと思われている方も多いのではないでしょうか?
お子さんと一緒に楽しむアクアリウムなので、特に大事にしたいことは「魚も人に慣れてくれる」ということだと思います。水槽の前に立った時に、餌をねだるように近寄って来てくるのを見ると、魚を撫でることはできないけれど、犬や猫と同じように可愛さを感じることができます。
本記事では、私の飼育経験から、水槽で飼育することができる人懐っこい魚を5種類紹介させていただきたいと思います。値段もお手頃で初心者でも安心して飼育できるという観点で選んでみました。
本記事で紹介する魚は一般的な水槽設備で飼育が可能です
この記事で紹介をさせていただく人懐っこい魚は、特別な設備や特殊な飼育環境を整えることなく飼育が可能な魚となります。言い換えれば初心者でも子供でも飼育が可能な魚たちです。
水槽のサイズは45cm程度の一般的なもの、水温は年間を通じて25℃で管理、飼育水は1週間に1度の換水、朝晩に餌やりを行うという基本的な飼育が出来ればOKです。
換水頻度については飼育している魚の数に依存するところはありますが、過密にならなければ週に1度の水替えで水質の維持は可能です。
また、フィルターについても外部フィルターや上部フィルターがあれば全く問題はありません。
熱帯魚の中には敢えて水質を弱アルカリ性にする魚もいますが、そのような特殊な事をせずとも飼育が可能な魚を紹介します。
第1位: 誰もが認める人気者「金魚」
人懐っこい魚を考えてみると、金魚は今も昔も不動の1位であることは間違いないです。金魚には逆らえません…。
金魚の人懐っこさに張り合える熱帯魚は、第2位のプラティとモーリー以外にいないんじゃないかと思います。
アクアリウムショップで販売されているものを自分の家の水槽で飼育し始めると、次の日には餌をねだるような仕草を見せてくれるので、飼育直後から飼育を楽しむことができます。
また、日本の鑑賞魚として確固たる地位を築き上げている金魚ですが、そこには飼育面の容易さと言うところにも理由があると思います。
まず、金魚は水質変化にとても強い魚です。コイ科の魚であるため、濁っている池や沼でも生き抜くことができます。また、多少水槽内の水質が変化したり、水質があったかしてしまったとしても、命を落としてしまう可能性は低いです。相当ひどい水質にならない限りは飼育に失敗することはありません。
また、何でもよく食べてくれるので、栄養の面で不具合が出てしまうことも無いです。
金魚を人懐っこく育てるために重要な飼育ポイントがあります。
それは、金魚を水槽の中で1匹だけ飼育するのではなく、少なくとも3匹くらいで飼育してあげることです。
金魚は実は少し怖がりで寂しがりやな性格の持ち主です。一匹で飼育していると、物音や物陰に驚いて隠れてしまうことが多々ありますが、複数匹で飼育していると常に仲間と共に水槽の前面に出てきてくれます。
金魚には様々な種類がいますが、異なる種類の金魚を同じ水槽で飼育しても喧嘩をすることはありません。我が家でも下の写真のように「丹頂」「琉金」「らんちゅう」の3種類を混泳していますが、仲良く泳いでおり、傷つけあうような事は全く無いです。
第2位: プラティとモーリー
アクアリウムショップに行くと、必ず取り扱っている熱帯魚、それがプラティとモーリーです。
種類は違うのですが、ほぼ同じような見た目と同じような性格を持っているので、ここではまとめて記載をしてしまおうと思います。
プラティもモーリーもメキシコ原産のカダヤシ目カダヤシ科の魚で、お腹の中で稚魚を孵化させるという特徴的な繁殖を行う魚になります。そのため、繁殖力が強く、水槽の中で稚魚がたくさん泳ぐ姿を見ることもできます。(増えすぎて困るレベルではあるのですが…)
カラフルで色とりどりの体を持っているため、水槽内がカラフルになりとても賑やかな水槽を作ることができます。
また、人懐っこさは熱帯魚の中でも確実にトップだと思います。金魚と同じように、水槽の前に人が来ると一斉に集まってきて餌をねだり始めます。
金魚と同じく雑食性があり、どんな餌でも好き嫌いせずに食べてくれますし、水質が変化したり、酸素が多少少なくても生き延びる強さを持つ魚でもあります。
私自身もプラティとモーリーを飼育した経験が有りますが、間違いなく熱帯魚初心者の入門編と言える魚だと思います。
ただし、プラティは困り事もあった魚ではあるので、その点は下の別記事にまとめております。
第3位: グラミー
グラミーは少しだけ大きなサイズになる中型の熱帯魚ですが、正確が温厚でおっとりとした魚なので安心して飼育ができます。
このグラミーも熱帯魚ショップに行けば必ず取り扱っている魚です。
ドワーフグラミー、チョコレートグラミーなど、様々な種類がいますが、混泳させても仲良く泳ぎます。また、他の種類の魚とも仲良くやっていける性格なので、ネオンテトラ等と一緒に飼育するということも可能です。
とてもゆったりとした泳ぎをしているので、夜の時間に水槽を眺めていると癒される存在です。
また、グラミーはキノボリウオ亜目の魚に分類され、空気呼吸を行う上鰓器官を持っています。そのため、溶存酸素の薄い飼育環境でも生き抜く力があるというとても強い魚です。フィルターの故障や多少の水質変化があっても生き抜く体を持っている点も優秀だと思います。
熱帯魚を始められたばかりの時に、中型魚を選びたいと思ったら、グラミーを選んでおけば間違いはないと思います。
第4位: ラミレジィ
「カッコいい魚を選びたい!そして懐いて欲しい!」という希望があれば、ラミレジィをお勧めします。
飼育期間が長くなってくると人間にも慣れてくれます。私はオランダ・ラミレジィとゴールデン・ラミレジィを飼育していましたが、餌の時間に水槽の前に立つと、必ず近寄って来てくれて餌を食べてくれていました。
ただし、ラミレジィはシグリッド科の魚のため、少し喧嘩をするような仕草があります。これはシグリッド科の魚を飼育する上では避けては通れない性格です。特に同じシグリッド科の魚 (エンゼルフィッシュやアピストグラマ) と一緒に飼育すると、縄張りを争ったり、餌場でいざこざが起こったりすることもあります。
そのため、喧嘩をしている姿が嫌であれば、シグリッド科の魚はラミレジィだけにするなどの対策は必要かと思います。
しかしながら、飼育はそこまで大変な魚では無いですので、初心者でもお子さんでも問題無く飼育していくことは可能です。
個人的におススメなラミレジィは「コバルトブルー・ラミレジィ」ですね。まさにコバルトブルーと言える体を持ち、飼い込むほどに美しさが増していくラミレジィです。
第5位: アフリカン・ランプアイ
ちょっと聞きなれない名前が出て来たかと思いますが、アフリカン・ランプアイは、小型の熱帯魚で人気のある種類です。
目の上の瞼の部分に光を反射する機構を持っており、ライトが当たると目の上が光った様に見えることからランプアイと呼ばれます。
小型の熱帯魚は、なかなか人に懐かないものが多いのですが、アフリカン・ランプアイは意外にも懐いてくれます。
その理由は、この魚はメダカの仲間であるというところにあると思います。日本古来のメダカが人懐っこさを持っているのと同じように、アフリカン・ランプアイも人に懐いてくれるようです。
金魚やプラティに比べると愛想は少ないかもしれませんが、それでも餌の時間には水槽の前に集まって来てくれます。
5匹以上飼育すると軍営する姿が綺麗な魚でもあるので、水槽が過密になっていなければ追加で水槽に導入できる魚でもあります。
魚は基本的にあまり人に懐かない
魚はペットショップやアクアリウムショップで販売されていますが、基本的にその種が生まれながらにして持つ野生の本能を備えています。猫や犬とは異なり、簡単に懐くようなものではありません。
以下では、人気がありアクアリウムショップでも多くのお店が扱っているのに、人になかなか懐いてくれない魚たちを3種類挙げていきたいと思います。とても魅力的な魚なのですが、実際に人に懐くのか?という点を考えると、実は懐きにくい魚です。
ネオンテトラ等の小型カラシン科
ネオンテトラに代表される小型のカラシン科の魚たちですが、元々怖がりで臆病な性格を持つため、人が水槽の前に立つと基本的に隠れます。
多くの数を飼育していたとしても、流木や水草の物陰に隠れてしまいます。
飼育期間が半年以上経っても、その振る舞いは変わらず、私の水槽では餌の時間におねだりにくるような事はほとんど無いです。
餌を水槽に入れると出てきて食べ始めるのですが、餌を食べ終わったらまた隠れられるようなところに戻っていってしまいます。
コリドラスも懐きにくい
私のブログの名前にもなっているコリドラスですが、コリドラスはナマズの仲間であり臆病な性格の持ち主のため、基本的に隠れていることが多いです。
隠れられるような場所、例えば流木の下や水草の陰があると、直ぐに逃げ込んでいきます。また、水槽に導入してから姿をほとんど見ていない…なんてこともあるくらいです。
そんな隠れているコリドラスが水槽の前面に出てくるのは、餌の時間の時と夜の時間帯だけ…という方も多いのではないかと思います。私の水槽でもその状態で、餌の時間に少し出てくるくらいで、あとは流木の下に逃げ隠れています。
実は自宅の水槽でコリドラスが隠れてしまうようになるのには原因もあるのです。それについては、下の別記事で紹介しております。
プレコは隠れて出て来ない
コリドラス以上に表に出て来ないのがプレコです。
コリドラスと同じくナマズの仲間ですが、コリドラス以上に臆病な性格です。
私の水槽ではニューメガクラウン・ゼブラプレコを飼育していますが、ほとんど出てきません。夜の時間に暗くなっても出て来ないことが多々あります。
生存確認ができるのは、水槽内の掃除のときくらいです。
餌を与えているのですが、私の見えるところでは食べようとせず…誰もいない時間帯に食べているみたいです。
もしプレコを飼育する際には、鑑賞性を上げるためには、レイアウト素材をなるべく減らしてあげて隠れる場所を少しだけ用意するくらいに留めることをお勧めします。
水草や流木を大量に入れると、本当に隠れたまま出て来なくなりますよ。
この記事の終わりに
この記事では、子供も魚の飼育を楽しむことができる、人懐っこい魚を5種類紹介させていただきました。
魚を飼育する楽しみは人それぞれですが、魚が自分に懐いてくれることはとても嬉しいことで、飼育している楽しみを大きくしてくれます。
今回紹介させていただいた5種の魚は、私の飼育経験からお勧めできる人懐っこい魚たちとなります。
人懐っこい魚をお探しの方にはお勧めできる魚となりますので、皆様の魚選びの御参考になりましたら幸いです。