小さな水槽でのコリドラス飼育方法 -飼育環境の整備-

初心者からベテランのアクアリストまで、多くの方に愛され続ける熱帯魚「コリドラス」。

一般的な水槽設備 (フィルターやヒーター等) があれば誰でも飼育が可能なことや、豊富な種類の中からお気に入りの1匹を見つけることができること、そしてその愛くるしい表情が人気の理由だと思います。

そんなコリドラスの飼育ですが、飼育を始めようとした時、かなり大掛かりな飼育セットが必要だと思われている方が多いと聞きました。

しかし、コリドラスは体の小さな品種であれば、25cm程度の小さな水槽でも複数匹飼育する事は可能です。

この記事では、私の家にある小さなコリドラス水槽を紹介し、小さな水槽だからこそ気を付けておきたいことや、日々の管理方法などを紹介できればと思います。

これからコリドラスを飼育してみようと思われている方に、御参考になれば幸いです。


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筆者の家の小さなコリドラス水槽

我が家では、コリドラスを25cm水槽で飼育しています。

GEXのグラステリア250とスリムフィルターのセットで購入した水槽になりますが、とても小さな水槽で狭い場所にでも設置が可能な水槽です。

水槽の中では、小さなコリドラスを5匹飼育しています。コリドラス・シュワルツィー(2匹)、コリドラス・アガシジィ (2匹) 、コリドラス・アークアトゥスになります。

これらのコリドラスは、別々の水槽で飼育していたのですが、水槽のレイアウトの変更や管理方法の変更もあり、一つの水槽でまとめて飼育を始めることとなりました。

小さな水槽だったので、飼育が出来るのかが心配ではあったのですが、換水頻度を上げたり、水質のチェックをすることで問題無く飼育が出来ている状況です。

「小さな水槽だからコリドラスは飼育できないかもしれない…」と思われる方がいらっしゃるかと思いますが、そんなことはありません。管理項目をきちんと設けて飼育すれば、小さな水槽でも飼育が可能です。

もちろん、小さな水槽で魚を飼育する事の是非はあると思います。できれば大きな水槽で飼育をしてあげたいと思いますし、その方が魚の健康面でも良い事だと思います。

しかしながら、日本の住宅事情やライフスタイルを考えると、小さな水槽でしか飼育できない環境があるのも現状です。ペットの飼育自体、動物や魚を人間の生活の中に取り入れることになるので、どうしても最適な環境を提供できないという事実があります。

この記事では、そのあたりを考慮した上で、小さな水槽でのコリドラス飼育を御紹介したいと思います。小さな水槽でコリドラスを飼育する際の注意点に重点を置いてお話しできればと思います。

話は変わりますが、今回使用している25cm水槽については、下の記事でも紹介しています。

25cm水槽で飼育できるコリドラスの数について

25cm規格の水槽は、60cm水槽や90cm水槽と比較すると、とても小さな水槽になります。そのため、飼育できるコリドラスの数には限りがあります。

私が5匹のコリドラスを飼育しているのは、以下の理由で5匹が上限だからであると考えているからです。

過密飼育にならないと言う観点で考える

まず最初に考えるべきが、水槽の中の魚の密度という観点です。

例えば、ネオンテトラの様な小さな体の魚が水槽内を高密度で泳ぐ姿は、とても綺麗な印象があります。アクアリウムショップでも、ネオンテトラの水槽はとても輝いて見えるかと思います。

ネオンテトラは、もともと群泳する性質があるので、特に問題はないかもしれませんが、コリドラスの様に1匹で過ごす時間もある魚の事を考えると、過密になり過ぎない状態に管理することが重要かと思います。

コリドラスは、ネオンテトラ等のカラシン科の様に、水槽内を泳ぎ回るような魚では無く、基本的に水槽の底や物陰でじっとしている魚です。

また、縄張り意識が低く、コリドラス同士が隣り合って並んでいるような姿もしばしば見受けられます。

そのため、コリドラス同士の距離が少し近くても大きな問題にはなりません。

しかしながら、25cm水槽ということで、水槽の底の面積を考えると、小型のコリドラス5匹くらいが丁度いい環境かと思います。

飼育水の水質の変化から考える

次に考えるべきは水質です。これは小さな水槽での熱帯魚の飼育において、切っても切り離せない重要なテーマになります。

フィルターについては、25cm水槽に対応したフィルターを使えば問題は無いのですが、25cm水槽は水量が10L以下と少ないため、pHの変化が速くなる傾向にあります。

私のブログの他の記事で水槽のpH測定を行った記事がありますが、今回のコリドラスの25cm水槽についても、pH変化を測定してみました。4日間の間、換水を行わずにpHを毎日1回測定していたのですが、そのグラフが下の通りです。

餌は朝と晩の2回で、コリドラスタブレットを3粒ずつ与えていた水槽です。また、フィルターは壁掛けフィルターを使用しています。

グラフを見て分かる通りですが、4日間でpHが7から6まで落ちていることがわかります。これは、以前紹介した金魚水槽のpH変化と同じレベルで速い結果となります。金魚は、糞が多いので比較的pHの変化が速いのですが、25cm水槽のコリドラス水槽も同じレベルで飼育水の酸性化が進んでいることとなります。

5匹の小型コリドラスで、このくらいの酸性化が進むので、これ以上になるとpHの変化が急激に起こり過ぎると懸念されます。

上記の過密の観点、そしてpHの変化の観点から、25cm水槽でのコリドラス飼育は、5匹が限度かと思います。


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小さな水槽でコリドラスを飼育する時の注意点

以上の点も踏まえて、小さな水槽でコリドラスの飼育を行う時の注意点をまとめおきたいと思います。

一般的に言われているようなこともありますが、あらためて紹介したい項目でもあります。

水替えは4日に一度は行うこと

上で紹介したpH調査の結果を見ていただくと、4日間でpHが7から6まで低下していました。

コリドラスはpHが6でも生き抜くことはできるので、週に1度の換水でも問題は無いように思われるかと思います。

しかし、7日間換水しなかった場合、pHがさらに下がり5.5または5くらいまで下がることが推測されます。pHが下がった飼育水を換水をすると、例えばpHが5から7くらいまで回復することになります。

もちろん、換水量にも依りますが、pHの変化が大きくなることは間違いありません。

したがって、魚にとっては致命的になる場合もある「pHショック」を引き起こす可能性も出てきます。小さな水槽は、飼育水の量も少ないため、このpHショックが起こりやすいことも容易に想像が付くかと思います。

pHショックを防ぐためにも、なるべく換水頻度は上げておきましょう!

実際のところ、私は2日か3日に一度の換水を行っています。

水温の変化を防ぐ水替えを心掛ける

pHショックと同様に、魚の体に大きな影響を与えるのが「水温」です。

一般的には熱帯魚の水温は24℃から25℃くらいで管理されている場合が多いかと思います。しかし、換水を行うと、水道水の水温が混ざるため、一時的に水温が変わります。

例として、水槽の飼育水を1/2交換することを考えてみます。

水槽の中の飼育水が25℃であり、水道水の水温が17℃だと仮定します。

すると、25℃の水と17℃の水が同じ量混ざることになるので、結果的に水槽の中の水温は21℃になります。

一時的な水温変化とはいえ、変温動物である魚にとっては、大きな水温変化になりますので、コリドラスの体に大きなストレスを与えることとなります。

これは小さな水槽だけではなく、大きな水槽でも言えることなので、出来る限り水温を合わせた水を使用することが望ましいです。

フィルターを使いゴミや糞はこまめに除去

次にフィルターについてです。

小型の水槽は、先に述べた通り、水槽の水質が悪化しやすいです。そのため、フィルターには必ず濾材が入ったものを使わなければなりません。

壁掛けフィルターがベストな選択だと思います。

投げ込みフィルター (通称: ブクブク) は水槽内で幅を取るため、小さな水槽内では美観の観点もあり、あまりお勧めはできないです。

また、換水の際で良いので可能な限り糞は取り除くことに気を遣います。

そして、餌の量も必要最低限の量にしておくことで水槽内の環境変化を抑制することができます。小さな水槽では、餌の食べ残しも水質変化の原因になるので、最も避けたい点だと思っています。

水槽内には砂を入れ隠れ家を作ること

また、小さな水槽だからと言ってレイアウトを怠るのではなく、できればコリドラスが隠れられる場所を提供してあげます。

私の25cm水槽の中にも、平べったい流木を入れており、コリドラス達がいつもそこで隠れて休んでいます。

そして、夜になると、5匹のコリドラス達がぞろぞろと出てきて活動します。下の写真は夜の時間のコリドラス水槽ですが、全てのコリドラスが表に出てきています。

小さな水槽にお勧めのコリドラス

小さな水槽でのコリドラスの飼育になるので、基本的には大きく成長しない品種のコリドラスが前提となります。

コリドラス・スーパーシュワルツィーなどの大きな品種のコリドラスは小さな水槽では少し窮屈すぎるので、体長が5cm以下の小さなお勧めのコリドラスを紹介します。

どれも入手の難易度が低く、飼育の難易度も低い、安心して飼育ができる品種です。

コリドラス・パンダ

コリドラス・パンダは、その愛くるしい表情で、子供にも大人気のコリドラスですね。

大きくなっても3cmから4cm程度ですので、コリドラス・パンダだけを飼育するのであれば、25cm水槽で7匹くらいは飼育できそうですね。

コリドラス・シュワルツィー

シュワルツィーは、そのカッコいい模様からコリドラス界でも人気の品種です。

価格もお手頃なものですし、大きさも最大で5cm程度くらいです。

同じシュワルツィーの中に、スーパーシュワルツィーがおりますが、こちらは巨大なコリドラスに成長するので25cm水槽での飼育はお勧めできません。

購入の際には、シュワルツィーとスーパーシュワルツィーを混同しないように注意してくださいね。

コリドラス・アークアトゥス

コリドラス・アークアトゥスは、その大きく黒いバンド模様が特徴的なコリドラスです。

こちらは、どこのアクアリウムショップでも販売されているわけでは無く、少しだけ入手難易度が上がるかもしれません。確実に入手する際にはインターネット販売ですね。

アークアトゥスも最大でも5cm以下なので、25cm水槽で十分飼育が可能です。また、アークアトゥスにも、スーパーアークアトゥスという種類が存在していて、大きく成長する種類になるので、こちらも購入の際には注意してください。


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この記事の終わりに

この記事では、小さな水槽でのコリドラス飼育ということで、25cm水槽を使用した飼育方法を紹介させていただきました。

25cm水槽と言うと、本当に小さな水槽になるので、コリドラスが飼育できるのか懸念点もありました。

しかし、pHや水温の変化等、細かな管理項目をしっかりと抑えてあげれば、特に大きな問題は無く飼育が可能になります。

私自身、今回紹介したコリドラス水槽を立ち上げて約半年になりますが、その間、お星様になってしまったコリドラスもいませんし、病気になったコリドラスもいませんでした。

皆さんも、小さな水槽に適した飼育環境を整備してあげて、お気に入りのコリドラスを飼育してみてはいかがでしょうか!?