ダイヤモンドテトラの飼育方法や特徴を実際の飼育から紹介

観賞用の熱帯魚の仲間の中で最も種類が豊富な「小型カラシン科」。

ネオンテトラやカージナルテトラが有名ですが、「~~テトラ」という名前が付いた熱帯魚は、多くが小型カラシン科の魚に分類されます。

ロージーテトラ、グローライトテトラ、ブルーテトラ、レモンテトラ…

どれもアクアリウムショップで目にすることが多い熱帯魚達です。

今回の記事で紹介する「ダイヤモンドテトラ」も、同じく小型カラシン科の熱帯魚ですが、少し体高があるため、ネオンテトラ等に比べると水槽の中でも存在感が出る魚として知られています。

また、ダイヤモンドという名前が付いていることからも想像できる通り、ギラギラと光る鱗が特徴的な熱帯魚であり、鑑賞性も非常高い品種となっております。

本記事では、筆者がダイヤモンドテトラを飼育した経験から、その飼育方法や特徴を詳しく紹介していきたいと思います。

これからダイヤモンドテトラを飼育しようと思っている方に、少しでも御参考になれば幸いです。

【注意】本記事に記載の内容は筆者の飼育経験を基にしております。魚は同種類でも個体ごとに性格が異なる場合があるため、あくまでも御参考とお考え下さい。


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ダイヤモンドテトラについて

ダイヤモンドテトラは、南米のベネズエラ周辺を原産地とした小型カラシン科の熱帯魚となります。

「ダイヤモンド」という名前が入っているのは、その魚体のギラギラとした美しい鱗が理由です。

下の写真が筆者の飼育するダイヤモンドテトラですが、少し写真ではわかりにくいのですが、体側のウロコがギラギラに光っていることがわかるかと思います。

実際にアクアリウムショップ等で現物を見ていただくと、非常にブリリアントに光る鱗であることがおわかりいただけるかと思います。

また、背びれが長く伸びることも特徴であり、小型カラシン科の熱帯魚の中でも、とても見ごたえのある品種であると言えます。

また、他の見た目の特徴としては、目の上に赤い配色があることですね。

価格は大きさにも依ると思いますが、筆者の住む地域では、1匹当たり700円程度で販売されていることが多いです。ネオンテトラやカージナルテトラが1匹100円程度であることを考えると、小型カラシン科の中では、少し値段の高い品種ですね。

筆者のダイヤモンドテトラの飼育水槽について

次にダイヤモンドテトラの飼育水槽についてです。

ここでは、筆者がダイヤモンドテトラを飼育している水槽の設備について紹介しておきます。

ダイヤモンドテトラの体長は約4cm程度のため、45cm程度の水槽があれば十分飼育できます (飼育する魚の数にも依るため、あくまでも参考です) 。

以下、筆者の水槽の詳細です。

この水槽は小型カラシン科の魚をメインにしており、合計で2匹のダイヤモンドテトラを飼育しています。

・水槽サイズ: 60cm規格水槽

・外部フィルター: エーハイム 2213

・水草: 上の写真を参照ください。ショートヘアーグラス、グリーン・ロタラ、ストロギネ・レペンス、アマニア・グラキリス等を植栽

・換水頻度: 1週間に1度

・二酸化炭素添加: 有り (ADA製 アドバンスシステム・フォレストで4秒に1滴の添加量)

・混泳させている魚: ロージーテトラ、コンゴテトラ、サイアミーズ・フライングフォックス、カージナルテトラ、ニューギニアレインボー、ミナミヌマエビ 等

・ライト: アクロ製Triangle LEDとGEX製 CLEAR LED POWER IIIの2つを使用


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ダイヤモンドテトラとロージーテトラとの見た目の違い (色違いと思える魚体)

筆者がダイヤモンドテトラを始めて見た時に率直に思ったことは、「ロージーテトラの色違いだ!」ということでした。

下の写真には、ダイヤモンドテトラとロージーテトラ (赤い熱帯魚) が写っています。

この写真を見てもわかる通り、ロージーテトラはダイヤモンドテトラを赤く塗ったような魚体をしています。

口の形や鰭の形などがそっくりであり、まさに色違いです…。

(詳しい方からすれば、違いがはっきりと分かるのかもしれませんが、筆者の知識レベルではこの2種は色違いにしか見えません…。)

飼育してわかったダイヤモンドテトラの性格・特徴

ここからは、筆者が実際にダイヤモンドテトラを飼育して感じが、ダイヤモンドテトラの性格や特徴についてお話したいと思います。

2023年6月現在でダイヤモンドテトラを2匹飼育していますが、過去にも合計で5匹のダイヤモンドテトラを飼育していたので、合計で7匹のダイヤモンドテトラを飼育しての経験談です。

飼育数がまだまだ少ないため「ダイヤモンドテトラの飼育は絶対こうなる!」と断言はできませんが、少しでも参考になれば…と思います。

① 水槽を縦横無尽に泳ぎ回る遊泳力

ダイヤモンドテトラはロージーテトラと同様に、遊泳力が非常に高い熱帯魚です。

大きなヒレを使って、とても器用に素早く水槽内を泳ぎ回ります。

ネオンテトラやカージナルテトラと比べると、その遊泳力の高さは明確な差があると感じます。

そのため、ダイヤモンドテトラを驚かせてしまうと、水槽のガラス面に衝突したり水槽から飛び出してしまう可能性がある点に注意が必要です。

実際、私の飼育経験の中でも、水槽用ライトを点灯した瞬間にダイヤモンドテトラが驚いて、水槽から飛び出してしまったことがありました。

水槽のライトを点灯する時は、少し気にかけてもらった方が無難だと思います。

② エサを食べる量は比較的多い

ダイヤモンドテトラの餌としては「DELL FRESH FOOD」を使用しております。

サイズはSサイズまたはMサイズです。

一緒に飼育しているカージナルテトラ等に合わせてSサイズを併用している感じです。

ダイヤモンドテトラを単体で育てるのであれば、Mサイズの大きさでも十分だと思います。

ダイヤモンドテトラは案外口が大きく、金魚用の大きめの餌も食べてしまいます。

また、食べる量は比較的多い印象です。

私が最初にダイヤモンドテトラを飼育した時、餌を良く食べるので少し与え過ぎた時期がありました。その時は、少し肥満気味になってしまったので、与える量は制限してあげて下さい。

③ 他の魚と縄張り争いをすることが…

ダイヤモンドテトラは若干縄張り意識があります。

例えば、コンゴテトラやロージーテトラに対して対抗意識を持ち、水槽内で追いかけ合うような場面を目にします。

アクアリウムショップの店員さんからも、「ダイヤモンドテトラは縄張り意識のある熱帯魚ですよ。」というアドバイスをいただいたので、これは確かな事なのかと思います。

もしかしたら、水槽環境や混泳させる熱帯魚の種類によっては、喧嘩の様な状態になってしまう可能性も捨てきれないと感じます。

私が今までに飼育した小型カラシン科の中で、最も縄張り意識のあった熱帯魚は「ブルーリボンテトラ」ですが、ブルーリボンテトラに比べれば縄張り意識は小さいです。

④ ダイヤモンドテトラは病気に強いのかも?

4つ目の特徴はダイヤモンドテトラの耐病性です。

上記の通り、筆者はこれまで7匹のダイヤモンドテトラの飼育経験がありますが、今までにダイヤモンドテトラが病気になったことがありません。

7匹の飼育経験なので数が少ないという点は否めませんが、それでも耐病性がある方だと感じます。

例えば、ダイヤモンドテトラを飼育している水槽で白点病が蔓延したことがありました。

カージナルテトラ等は直ぐに白点病に罹患してしまったのですが、ダイヤモンドテトラだけは白点病が出ませんでした。

運が良かっただけかもしれませんが、耐病性の観点では初心者の方でも安心して飼育ができる品種なのでは無いかと思われます。


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ダイヤモンドテトラの美しい魚体を維持する上で必要だと感じる事

最後のトピックスとして、ダイヤモンドテトラの美しい魚体を維持するという観点で重要だと思うことを記載しておきます。

私のダイヤモンドテトラの飼育経験の中で、ダイヤモンドテトラの魚体が著しく損なわれたことが2回あります。

そのタイミングは、「アクアリウムショップから連れて来た時」と「水槽の大掃除をした時」です。

アクアリウムショップでダイヤモンドテトラを購入した際、アクアリウムショップでは美しかったダイヤモンドテトラを家に連れて帰ってくると、ギラギラした魚体が損なわれていました。

また、水槽の大掃除を行い、ソイルの入れ替えなどをして水槽が汚れてしまったタイミングでも同じように魚体の美しさが損なわれました。

この2つにイベントで共通するのは「ダイヤモンドテトラにかかるストレスの大きさ」です。

飼育環境が大きく変化するというストレスがかかった時、ダイヤモンドテトラの魚体の美しさは突然失われました…。

他の熱帯魚でもそうですが、ストレスがかかった瞬間というのは、多くの魚の体色に変化が起きるのですが、それはダイヤモンドテトラでも同じことが起きます。

そのため、ダイヤモンドテトラの美しい魚体を維持する上で最も重要なのはストレスをかけないことだと思います。

アクアリウムショップで購入した後、しばらくの間はダイヤモンドテトラのギラギラとした体色が出て来ないことも考えられます。しかし、飼い込むことでダイヤモンドテトラの本来の美しさが回復することは間違いありません。

飼育しているダイヤモンドテトラの体色が悪い場合には、飼育環境の改善を視野に入れてみてはどうかと思います。

この記事の終わりに

この記事では、小型カラシン科の中でも、特に魚体のギラギラ感が強く、水槽の中で存在感が出る品種の「ダイヤモンドテトラ」について様々な視点で紹介をさせていただきました。

ダイヤモンドテトラは、少しだけ縄張り意識がある品種で、場合に依っては混泳させている魚といざこざが生まれてしまう可能性もあります。

しかし、私の経験上、傷つけあうような争いをする場面は無かったので、極端に心配し過ぎる必要もないと思います。

また、ダイヤモンドテトラは耐病性が高い傾向にあり、初心者の方でも比較的安心して飼育が楽しめるのではないかと感じています。

ダイヤモンドテトラの輝く魚体は、ネオンテトラ、カージナルテトラなどの小型カラシン科の熱帯魚とも相性が良く、お互いに美しさを引き立て合うような存在になること間違いありません。

本記事の内容は、筆者の飼育経験を基にした内容ではありますが、少しでも御参考になる点があれば幸いです。

それでは!