水槽用のフィルターには、大別すると外部フィルター、上部フィルター、投げ込み式フィルター (ブクブク) 、そして壁掛けフィルターがあります。
壁掛けフィルターは簡単に水槽に装着できるため、人気のフィルターではあるのですが、異音がすることが良くあります。
静音を求めたら外部フィルター1択なのですが、壁掛けフィルターはサブフィルターとして用いている方も多く、根強い人気があります。
私も壁掛けフィルターを利用している一人なのですが、壁掛けフィルターの異音の原因と、その解消方法を御紹介したいと思います。
壁掛けフィルターについて
壁掛けフィルターは、下の写真に掲載の通り、水槽の側壁に引っ掛けて使うタイプのフィルターで、非常にお手頃価格で、手軽に水槽に設置することができる人気のフィルターです。
私が使っているのはGEX製のスリムフィルター (Lサイズ) なのですが、濾材を入れるスペースもありますし、活性炭の「ブラックホール」という製品も収めることができる、かなり融通の利くフィルターになっています。
便利で使い勝手の良いフィルターなのですが、その構造上、異音が起こりやすいのも否めません。私も採用当初は何度も異音で悩まされましたが、それぞれ対応をして異音を防ぐことが出来ています。
壁掛けフィルターの詳細については、別の記事で紹介しているので、そちらをご覧ください。
原因① モーターが小さいこと
まず最初に、モーターの音については、正直なところ小さくすることはできないと思います。
壁掛けフィルターは、モーターを水中へ投入して、そのモータの力で水を吸い上げて濾過槽へ飼育水を送り込んでいます。
モーターが大きいと水槽内の見栄えが悪くなるため、モーターサイズ小さくなっています。
モーターが小さいとどうしても回転音が大きくなる傾向にあります。
そのため、水槽内で開店するモーターの音は、外部フィルターに比べて耳に入って聞こえるレベルの音になってしまうのです。
こればかりは、壁掛けフィルターという便利なフィルターを作った上で、解消することが難しい音だと思います。
原因② モーター部と水槽の接触
原因の2つ目としては、モーターと水槽の接触音です。
壁掛けフィルターは、水槽の枠に引っ掛けて使うため、どうしてもモーターが水槽のガラス面に接触しやすい構造になっています。
そのため、モーターのセッティングが悪いと、モーターのヘッド部とガラス面が接触し「ジジジジジジジーーーー」という、いかにも接触音と言えるような音が発生します。
これを解消する方法は簡単で、モーターの位置を少しだけ動かしてあげれば解消します。ただし、異音がならないようにセットしても、モーターの振動で位置がずれてくることもあるので、確実に壁にあたらないように余裕を持ったセッティングを行う必要があります。
原因③ 上蓋と濾過槽の間の振動音
これは、もしかしたらGEX製のスリムフィルターだから起こることかもしれません。
スリムフィルターは写真の通り、濾過槽の上に蓋を載せて簡易密閉するタイプの機構なのですが、この上蓋と濾過槽の間で異音が発生します。
濾過槽に取り付けられたモーターが回っているため、どうしても濾過槽自体が振動しています。
そのため、完全に固定されていない上蓋は振動によって動き「ジジジジジジーーー」という音を鳴らしてしまします。
これを解消するためには、蓋と濾過槽の接触を解消しなければならないので、私のスリムフィルターでは、下の写真に示すように、ウール濾材を入れて上蓋を浮かせるような対応をしています。
このようにウールを詰めてあげることで、次の写真の様に、上蓋と濾過槽の間にすき間ができて異音が完全に消えます。
私の所感ですが、スリムフィルターの異音で最も多い原因は上蓋と濾過槽の間の接触音だと思います。このようにウールを薄く詰めてあげることで、異音が解消する可能性は高いです。
原因④ 濾過槽と水槽の接触音
モーターと水槽の接触音があれば、濾過槽と水槽の接触音もあるんですよね…
上で記載の通り、濾過槽にモーターが取り付けられているため、濾過槽自体も振動をしております。
そのため、水槽と濾過槽の接触が悪いと、水槽のガラスに振動が伝わり大きな音になってしまいます。
そのため、壁掛けフィルターを設置する時に、少し前後左右に動かしながら異音の無くなる位置を確かめてセッティングすることが必要です。
原因⑤ モーター内の清掃不足
これは原因①のモーターの大きさにも関連するのですが、モーターが小さいため少しゴミが詰まりやすいと感じます。
吸い込み口にはトラップが付いているので大きなゴミを吸い込むことは無いのですが、それでもモーターの回転音になることがありました。
これについては、一度水槽から取り出して、分解洗浄すれば解決する問題です。
2カ月か3カ月に一度は掃除をしていれば、この異音は確実に防げるはずです。
原因⑥ 濾過槽内のろ材の接触音
これは、スリムフィルターに濾材を詰め込んでいる方に起こり得る異音です。
私自身も写真に示すようにリング濾材や球状濾材をスリムフィルターに入れて使っているのですが、濾過槽内のそれらのろ材が水流によって動いてしまい、濾材同士がぶつかり合って「コツ」「カツ」という異音を出します。
これについては、私の場合ですが、濾材を入れすぎると起こりやすくなることを確認しているので、濾材の詰めすぎは良くないかと思います。また、濾材が動かないように、網に濾材を入れてから濾過槽へ導入するという方法でも解決します。
この記事の最後に
壁掛けフィルターは、とても手軽に水槽の飼育水を濾過してくれる、アクアリストの強い味方ではあるのですが、少し「異音」がするというデメリットがあります。
しかし、きちんと対策をとれば異音に悩むこともなくなりますし、外部フィルターの補助となるサブフィルターとして能力を発揮してくれます。
異音自体は複合的な原因で起こっている可能性もありますが、上で紹介させていただいた点を抑えておけば、異音自体は9割以上は防げるのではないかと思います。
もし他にも異音の原因があったり、対策法があれば、コメント欄で教えて下さい。よろしくお願いします!