子供が遊びに行って帰ってきたらザリガニを持って帰ってきた!
子供が小学校でザリガニをもらって帰ってきた!
まぁ、子供のいる御家庭では一度くらいは目にする風景かと思います。
私の家では、ザリガニ釣りで子供がザリガニを持って帰ってきて、急遽簡単な飼育水槽を作って飼育を始めました。
魚を飼育したことが無い方からすると、急にザリガニを持って帰ってこられても、どうしたら良いのか戸惑ってしまうかと思います。
「え?水槽が必要?フィルターやポンプは要るの?」と慌ててなくても大丈夫です。ザリガニは非常に強い生き物なので、大掛かりな水槽を用意しなくても簡単な容器や小さな飼育水槽で飼育可能です。
ポイントは、水替えをきちんと行ってあげること、そして餌を大量に与えないことです。
この記事では、フィルターやポンプを使用しないザリガニ飼育のポイントを御紹介したいと思います。
ザリガニは水質悪化に強い
まず最初にザリガニの生態ですが、ザリガニは相当なことが無い限りは、命を落とすことがありません。
魚が住むことができないような水質の水槽でも、生き抜く力があります。この生命力があるからこそ、日本中にアメリカザリガニが広く分布していったのだと思います。
自慢できることではないですが、私が小学校の時、金魚とザリガニを同じ水槽内で飼育していて、夏にポンプが止まっていたことがありました。金魚の数も多かったので、金魚は多くが残念な結果になってしまったのですが、ザリガニは全く問題無く生きていました。
ザリガニの命が危うい状況に陥るのは、
①溶存酸素が全くないような状況
②水槽の中の水温が30℃以上の高温になる時
③全く水替えを行わず、考えられないくらい水が汚くなった場合
のいずれかだと思います。
水槽の飼育水が相当臭くなるような水質でも生き延びるザリガニもいます。その生命力が強いが故に、あっという間に全国に生息域を広げ、日本国内全域で見られるようになりました。
今回紹介する最も簡単な水槽ができるのも、ザリガニの強さがあってこそのものです。
最も簡単なザリガニ飼育方法
用意するもの
突然子供がザリガニを持って帰ってきた場合の応急水槽ですので、必要最低限の素材・設備で飼育することを考えます。
本来はフィルターなどを用いて飼育すべきですが、この応急水槽で飼育を続けることも可能です。
飼育水とカルキ抜き (無ければ天然水)
水は水道水でOKです。ただし、必ずカルキ抜きを使用してください。
ザリガニ飼育で最も大事なのは、このカルキ抜きです。水さえ整えてあげれば、ザリガニは飼育できます。
高価なカルキ抜きを用意する必要はありません、ホームセンターで販売されている500mlで数百円のものでOKです。
もし、カルキ抜きが手に入らない場合、水道水ではなくペットボトルの天然水を利用してください。カルキは入っていないので使えます。
用意した水槽の1/2~1/3に水が張れるようにしてください。
水槽または簡単な容器
正直なところ、水槽を用意する必要があるのか?というところは迷いました。
バケツでも飼育は可能です。
ただ、お子さんが水槽の側面からザリガニを鑑賞したい、観察したいと思いますので、できれば透明な容器が良いと思います。
あまり小さい容器だと水量が少ないため水質が直ぐに悪くなってしまいますし、ザリガニが夜間に逃げ出す可能性もあるので、高さのある容器が望ましいです。
隠れ家となる石
ザリガニは基本的に石の下や隙間に隠れて生活します。ザリガニが安心できるという意味で、ストレスを解消する目的で入れてあげると良いでしょう。
石は公園に落ちている石でも構いませんが、水槽に入れる前に必ず洗ってください。
砂利を入れることはお勧めしません。この応急的に用意する飼育水槽では、水替えの頻度が高くなるので、砂利が入っていると水替えの時に邪魔になります。
出来れば水草もあると良い
水草もあれば水槽内が綺麗に見えます。ただし、絶対必要かといわれると絶対に必要なものではありません。
もし、他にも水槽があり、カボンバやミクロソリウムなどの水草が余っていれば入れてあげて良いと思います。
実は、ザリガニは水草を食べてしまうので、大切な水草は入れないようにしましょう。
また、農薬が付いている水草は絶対に入れないでください。ザリガニが命を落とす原因になります。
ザリガニの餌は?
ザリガニは何でも食べます。魚様の人口飼料・煮干し・刺身等、ありとあらゆるものを食べます。ちくわ等の練り物も食べます。
理想を言えば魚用の人口飼料がベストだと思いますが、自然界ではもっといろんなものを食べているので、刺身の切れ端などでも問題はありません。
食べ物が無くなると水草を食べることもあるくらいなので、餌には全く困らないと思います。
私の子供が飼育しているザリガニ水槽
ザリガニ釣りでゲットしてきたザリガニを子供が飼育しています。
飼育は子供に任せており、私は全く手を出していません。つまり、子供に任せておいても飼育ができるくらい、強い生命力を持った生き物ということです。
下で説明するように2日か3日に一度は水替えをすることを子供に守らせて、餌の量も適切な量を与えています。
非常にシンプルな水槽ですが、ザリガニも元気よく動き回っています。
ちょっとわかりにくいですが、中央の石の下にザリガニがいます。この水槽はメダカ飼育キットを流用した幅20cmの正方形のプラスチック水槽です。
設備が簡単なので水替えは3日に一度
今回紹介しているザリガニの飼育方法は、フィルターやポンプといった電気で動く設備を全く使用していません。
そのため、ザリガニが生活できる水質の維持には、水替え頻度を増やす必要があります。
実は、ザリガニやエビの仲間は排泄物の量が非常に多いです。初めて飼育される方はびっくりすると思います。ザリガニは常に何かを食べて、常に排泄物を出しているような生物です。
そのため、フィルターを使用しても濾過が追い付かず水槽内の匂いが悪くなることもあります。
下にも実例を紹介しますが、フィルターを使用しない簡単な水槽の場合、水替えは最低でも3日に一度行うことを守ってあげて下さい。
これを守ることで、水槽から悪臭が漂うことも防ぐことができますし、ザリガニの住める綺麗な水を維持することができます。
ザリガニの水槽は「臭い」というイメージがあると思うのですが、ほとんどの場合、水替え頻度が少なくザリガニの排泄物を処理できていないだけです。
上で紹介した私の家のザリガニ水槽は、玄関に置いてありますが、水替えをしっかりと行っているので、気になる悪臭もほとんどしません。
ただし、夏の暑い環境下では、水質の悪化が早いので2日に一度は水替えをしてあげたほうが良いかもしれませんね。
餌は与え過ぎないこと
上で記載した通り、ザリガニは食べれるものがあれば常に食べ続けます。
そのため、与えれば与えただけ糞が多くなります。
食べ残しは水質の悪化や悪臭の原因になりますし、糞の匂いも悪臭の原因です。
可愛いからと言って与え過ぎは止めましょう。
人口飼料は高カロリーで栄養も豊富なのですが、野生のザリガニはそこまで良いものを食べていません。
餌はちょっと少ないかな?と思うくらいの量にしておきましょう。
飼育するザリガニは1匹のみにしましょう
今回紹介した簡単なザリガニ飼育設備では、飼育するザリガニはできれば1匹にしましょう。
2匹入れると、それだけ水質の悪化が早いですし、2匹を飼育できる環境とは言えません。喧嘩も起こります。
もし複数匹いる場合には、水槽を2つ用意することも選択肢の一つです。
ザリガニは大きな水槽を使える場合を除き、単独飼育を心掛けて下さい。
水槽の置き場所
水槽の置き場ですが、できれば直射日光を避けて下さい。
直射日光が当たると水温が上がり、悪臭の原因になる場合があります。できれば、明るい日陰がベストです。
ただ、マンションにお住まいの方は玄関の外に置くわけにもいかないと思いますので、ベランダでも良いかと思います。
もし、匂いが気にならなければお部屋でもOKです。
【実例】換水後のザリガニ水槽の水の汚れる速さ
では、実際にフィルターの無い水槽でザリガニを飼育した場合に、どのくらいの速度で水が汚れていくのか?を紹介したいと思います。
私の子供が飼育している1匹のザリガニ水槽で、換水を行ってから3日間水替えを行いませんでした。
飼育環境としては、飼育水が約1Lで、龍王石と言う石と、アヌビアス・ナナという水草を入れた簡単な水槽です。中のレイアウトが少し違うだけで、上で紹介した水槽とザリガニと同じものになります。餌は朝と晩にザリガニ用の人口飼料を適量与えていました。
まず最初に、下の写真が換水した当日の写真になりますが、ザリガニの糞もない綺麗な水槽であることがわかります。この状態がずっと続いてくれればいいのですが、生物を飼育している以上、ここからどんどん水が汚れていきます。
次の写真が、換水から2日経った時の写真ですが、既にザリガニの糞で水が相当濁っています。ザリガニの姿は見えますが、鑑賞性があるとは言いにくくなっている状況です。
そして、最後の写真が換水後3日目の写真ですが、ザリガニが水槽の前面に出てきているのに、濁りで姿が見えにくいくらいに汚れています。ここまで汚れてくると、水中のアンモニア濃度や硝酸濃度がかなり上がっている状態になってきていると予想できますので、換水が必要な水の汚れだと言えます。
簡単なザリガニ飼育方法のまとめ
今回の記事では、子供が突然ザリガニを持って帰ってきた時の応急処置として、どの御家庭でもできる簡単な水槽の作り方と飼育方法を紹介させていただきました。
紹介した方法は、私の家でも実践している飼育方法です。設備が簡単なものですので、水質の悪化を防ぐために、次の点は必ず守っていただきたいと思います。
- 3日に一度の水替えは必ず行う。
- 餌の与え過ぎは注意すること。
- 水替えの際はカルキ抜きを忘れずに。
- 水草を入れる時は無農薬の水草を使用する。
このザリガニの飼育方法は、敷居が低く、皆様の御家庭でも実践可能な飼育方法だと思います。これらの注意点を守れば、フィルターやポンプなどの電気設備を使わなくてもザリガニを飼育することは可能です。
これで、いつ何時、子供がザリガニを持って帰ってきても大丈夫ですね!