カマツカの飼育経験から特徴や注意点を紹介

夏休みなどに川へ遊びに行き魚とりをすると、口元からヒゲを生やした、ちょっと珍しい魚が取れることがあります。

カジカ?ヨシノボリ?ナマズ?…それは、もしかしたら「カマツカ」かもしれません。

カマツカは、東北以北を除く日本の河川に広く分布している川魚ですが、ヨシノボリやカジカの様に数が多いわけでは無いので、川に遊びに行けば必ず出会えるという魚でも無く、出会うことが難しい部類の魚になります。

私自身、夏休みに子供と一緒に川に遊びに行ったときに、運よく網で捕まえることができ、自分の水槽でしばらくの間、飼育をしていました。今は手放してしまっていますが、とても愛嬌ある可愛い魚なので、飼育経験からわかったカマツカの特徴や飼育の注意点を御紹介します。


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カマツカってどんな魚?

カマツカは見た目はハゼやカジカに近いのですが、実は属する科目がコイ目コイ科です。何と、コイの仲間なんですね。

私が人生で初めてカマツカを捕まえたのは、小学校の時ですが、髭が生えているのでナマズの仲間だろうと思っていました…ただ、コイにも同じように髭があるので、コイの仲間と言われてもわからないことは無いかと思います。

口が下を向いており、土や砂利の中に生息する微生物や虫などを探して捕食しているので、実はアクアリウムの世界では水槽なの残餌の掃除屋さんとしても知られている存在です。

体長は最大で20cmくらいになる少し大きな日本の淡水魚です。

また、コイの仲間ということもあり、水質についてはあまりうるさくないという強さも持っています。コイというと汚れた河川でも平気で生きているイメージがあるかと思います。しかし、カマツカの場合は、ドブ川の様な場所には住むことができず、ある程度綺麗な水の流れている場所にしか生息していません。

カマツカは実は自然採取が難しい

カマツカの入手方法は、基本的に自然採取するかアクアリウムショップの日本淡水魚コーナーで購入するかのどちらかになります。

アクアリウムショップによっては、日本淡水魚を販売していないところもあるので、確実に入手をしたい場合にはインターネットでの注文を利用するのが確実です。

ちなみに、自然採取については、実は少し難しいです。私の経験上、運が良くないと自然の川で採取することはできないと思います。

カマツカが生息しているのは、綺麗な河川の中流域から下流域であり、上流の渓流は数が少なくなります。上流域であれば比較的水深が浅いところがあるので、魚捕り網での捕獲も考えられるのですが、中流域よりも下流になると水深が深くなるので、魚捕り網で捕まえるのが困難になります。

そのため、自然採取をする時には、浅瀬に生息しているカマツカを運よく捕まえるという方法しかないです。釣りあげるという方法もありますが、カマツカを狙って釣るのも相当難しいです。私は川釣りでカマツカを釣ったことがありません…。

また、日本の全ての川にカマツカが生息するわけではありません。カマツカが全く生息していない川もいます。カマツカ目的で自然採取に出掛ける場合には、事前に生息の有無を確認することが第一条件となります。

小学校の時に近くの浅瀬で捕まえていましたが、私の実家の周りの川はカマツカの数が多い川だったから簡単に取れたのだと思います。

飼育してみたい方は、輸送が少し心配ではありますが、インターネット販売での入手が確実だと思います。


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カマツカの飼育に適した飼育環境の整備

長く飼育するなら水槽のサイズは大きめに

カマツカは実は少し大きな魚に成長します。

アクアリウムショップで販売されているものは、国内で繁殖されたブリードのものもあるかと思いますが、大体10cmくらいのものが販売されているものが多いです。

その状態が制御ではなく、実は15cmから20cmくらいまで成長します。大きいものは20cmを超えるものもあると聞いたことがあるので、30cm程度の水槽では少し小さいです。

また、カマツカは見た目に寄らず良く動く魚でもあるので、ストレスなく飼育するためには60cmくらいの水槽が好ましいです。60cmあれば、成長し成魚となったカマツカでも問題無く飼育ができます。

また、カマツカを飼育する水槽には必ず粒形の小さな砂利を入れてあげて下さい。カマツカは口先を砂利の中に突っ込んで食べ物を探す習性があるので、例えばコリドラス用の砂利などが最適だと思います。

カマツカを「スナフキ」(砂を吹くという意味) と呼ぶ地域もあり、砂を吸い込んでエラから出して食べ物を探す姿が見られる魚です。自然環境と同じ捕食活動をさせてあげるためにも、砂利を敷くことは必須かと。

フィルターは水槽サイズに適合した一般的なもので大丈夫

上でも少し触れましたが、カマツカはコイ科の魚であるので、水質の変化に対しては強い魚になります。

とはいえ、フィルターが無く生物濾過が行われない状況や、溶存酸素が薄い状況では生活ができませんし、水替え頻度が少ないと体調不良にも繋がります。

フィルターは使用する水槽のサイズに適合したものを利用し、週に1度の換水を行うことは必須です。フィルターについては、外部フィルーでも上部フィルターでも問題ないと思います。

カマツカは少し体が大きいため、食べる量も多くなり、小型の熱帯魚に比べると水を汚すスピードが速いです。そのため、投げ込み式フィルータ (ブクブク) では濾過不十分になると思いますので、外部フィルターか上部フィルターを使ってあげて下さい。

餌は何でも良く食べますが…

カマツカは基本的に雑食性が高い魚で、人口飼料から赤虫など様々な餌を食べてくれます。

しかし、気を付けておきたいことが2つあります。

1つは餌の特徴ですが、沈下性の餌を選ぶ必要があります。コイ科の魚だからと言ってコイ用の餌を選ぶと、基本的に水面に浮かぶ餌が多いです。しかし、カマツカは浮いている餌は食べず、底に沈下している餌を食べる魚です。必ず沈下性の餌を選んであげて下さい。熱帯魚用の沈下性の人口飼料でもOKです。

次に、カマツカを自然採取した場合の注意点です。自然採取したカマツカは、人口飼料を食べ物だと思っていません。そのため、自然採取して水槽の中に入れた後は、直ぐには人口飼料を食べないものが多いです。カマツカは、自然の中で虫などを捕食している魚なので、最初は冷凍赤虫などを使いながら水槽環境に慣れさせる必要があります。

勿論、最初から人口飼料を食べてくれるカマツカもいますが、もし人口飼料を食べてくれないようであれば、生餌系の選択肢も考えていくと良いかと思います。私が自然採取のカマツカを飼育した時は、熱帯魚の水槽で混泳させていたのですが、最初は冷凍赤虫から与え始めました。そして人口飼料を食べるところ確認したら、人口飼料に切り替えていくという方法を取りました。

カマツカの飼育で経験した注意事項

他の魚との混泳について

カマツカは基本的に温厚な性格の魚になるので、他の魚を積極的に攻撃をするような事はありません。

口の形が下向きになっているので、そもそも体のつくり自体が、他の魚を襲って食べたりするようなものになっていません。

しかしながら、他の魚との混泳や複数のカマツカを混泳をする時に「絶対大丈夫」というということは無いので、水槽の中での生活を見ながら混泳の状況を確認していく必要はあります。

もし、熱帯魚や日本淡水魚と混泳させる場合には、中層や表層を泳ぐ魚との混泳がお勧めです。カマツカは底を生活圏にするので、例えばコリドラスなどの魚と混泳させると生活圏争いによる小競り合いが少し見られるかと思います。

私が熱帯魚と混泳させていたときには、ネオンテトラやラスボラなどの小型の熱帯魚との混泳でした。その時には、一応ネオンテトラが攻撃される様なことは起こりませんでした。しかし、下で紹介しますが、カマツカの動きが俊敏なことがデメリットになった問題は起きました…。

ただし、エビの混泳は止めた方が良いです。カマツカはエビを捕食します。特に、アクアリウムで人気のある下の写真のビーシュリンプと呼ばれる小さな綺麗なエビは、カマツカにとっては格好の餌です。確実に被害にあると思いますので、混泳は避けて下さい。

カマツカは縄張り意識が少しある

カマツカはコイ科の魚で温厚ではあるのですが、少しだけ縄張り意識のある魚の様に思えました。

私が飼育していたのは2匹でしたが、60cm水槽の中で2匹が少し小競り合うような場面が見られていました。餌場の奪い合いによるものもありましたが、お互いにけがをさせ合うような喧嘩では無かったので、基本的に放置していました。

もしかしたら、コリドラスやプレコなどと混泳させると、身体の大きなカマツカの方が優勢になってしまい、コリドラスが物陰から出て来なくなってしまうようなことがあるかもしれません。

コイ科でも泳ぐスピードが速い

カマツカの動きは早いです。結構俊敏に水槽内を泳ぎます。

コイの様に水槽内をゆったり泳ぐのではなく、機敏に動き回るような姿が多々見受けられます。

私がカマツカの飼育を止めたのは、これが理由でした。

カマツカが俊敏に動くと、他の熱帯魚がびっくりして逃げ惑うようなところがあったので、飼育を断念しカマツカを採取した川に戻してあげました。一度、びっくりしたネオンテトラが水槽から飛び出してしまうということも起こりました。

カマツカは他の魚を攻撃するような事は無く、混泳自体は可能ですが、その動きが原因で他の魚の飼育に影響を与える場合があります。もし混泳をさせる時には、身体の大きさが少し大きなものを選んだ方が良いかも?しれません。


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【大切な事】もしカマツカを飼育できなくなったら…

魚の飼育で最も難しい問題が、飼育できなくなってしまった場合の事です。

基本的に飼育を始めたら最後まで面倒を見ることがペットを飼う上でのマナーです。しかし、私の例を上で紹介したように、近くの川で採取してきたカマツカであれば、元々いた場所に放流することは特に大きな問題にはならないと考えています。もちろん生活環境が変わってしまい、魚にストレスがかかるかもしれませんが、違う場所に放流したり殺処分するよりは良い判断だと思います。

もしアクアリウムショップで販売されていたカマツカを購入し、飼育が難しくなった場合、まずはアクアリウムショップに再度引き取りを相談することが必要です。もし引き取りが無理であれば、カマツカが確実に生息している川を探し、そこに放流するという手があります。漁協があれば、漁協関係者に聞くことも必要です。もちろん、放流する川には、その川に住むカマツカ特有の生態・個体の違いがあるので、アクアリウムショップで購入した個体を放流することが100%良いことではありませんが、少ない数の放流であれば自然環境を大きく変えることでは無いです。

当たり前のことですが、カマツカの生息していない川への放流は絶対に止めましょう。その川の自然環境を変えてしまう可能性が高くなってしまいます。もともと、カマツカのいない川にカマツカを放流すれば、そこで繁殖して生態系が変わってしまう可能性があります。

この記事の終わりに

この記事では、日本淡水魚の中でも少し珍しい「カマツカ」について、その飼育方法や飼育時の注意点などを、私の飼育経験から御紹介させていただきました。

カマツカはとても温厚な魚で、オイカワやカワムツなどの日本淡水魚だけではなく、熱帯魚と混泳させるのにも適した魚です。

しかし、直接他の魚を攻撃しなくても、環境次第では相性が悪くなる場合も有るので、混泳をさせる際には日々の観察は必要かと思います。

日本淡水魚は熱帯魚の様な華やかな体色を持っていませんが、カマツカは愛くるしい表情と動きを見せてくれる魚でもあるので、もし飼育する機会があれば、是非チャレンジしてみて下さい。