水槽のコケと藻を確実に防止するにはコレ!Bio コケクリア

淡水アクアリウムを管理していく上で、最も難しい管理の一つが「水槽内に発生するコケや藻の抑制」だと思います。

水道水の硬度やライトの点灯時間、また魚やエビの排泄物など、様々な要因によって発生するコケや藻ですが、一度発生するとあっという間に水槽内に蔓延し、改善することが難しくなることも多々あります。

そのため、コケや藻は発生してから対処するのではなく、発生自体を事前に防ぐ管理が重要になります。

水草や水槽設備にコケや藻が発生すると、取り返しのつかない状態になってしまうこともしばしばありますし、あまりにもコケが蔓延すると対処すること自体が嫌になります。

この記事では、淡水アクアリウムにおいて水槽内に入れるだけで簡単にコケや藻を強力に抑制してくれる「Bio コケクリア」について、実際に使用してみたレビューを紹介したいと思います。


Advertisement

Bio コケクリアって何?

コケクリアは株式会社 ベルテックジャパンから発売されている、水槽内のコケを強力に予防する抑制剤になります。

淡水にも海水にも使用することができるので、かなり幅広くアクアリウムの苔抑制に貢献してくれるものと思います。

楽天市場「Bio コケクリア」

水槽内に規定量を入れるだけなので、他に何か管理をする必要が無くなり、誰でも簡単にコケを抑制することができます。

今回、この商品を初めて使用してみましたが、もっと早くに使用すれば良かった…と思えるくらい強力な苔抑制能力を持っています・

Bio コケクリアの使用方法について

ここからは、Bio コケクリアの使用方法や注意点について紹介したいと思います。

立ち上げ時の使用方法

まず、水槽の立ち上げ時の使用方法ですが、水槽の立上げのタイミングで使用を開始することが苔抑制に最も効果を発揮します。

・45cm水槽 (水量 45L) であれば、ボトルキャップ5杯分 (40mL)

・60cm水槽 (水量 55L) であれば、ボトルキャップ7杯分 (56mL)

・90cm水槽 (水量 140L) であれば、ボトルキャップ18杯分 (144mL)

が使用量の目安になります。ボトルキャップ1杯分が約8mLとなります。

水槽に飼育水を入れてフィルターを回し始めたら、なるべく早い段階で使用するようにします。

新しく立ち上げた水槽は、フィルターも立ち上がっておらず、水槽内の環境があまり良い環境では無いので、結構コケが発生しやすいです。

私自身も、水槽の立上げ時には茶ゴケや黒髭苔が発生に悩まされた経験があるので、水槽立ち上げ時から使用することをお勧めします。

換水時にはBio コケクリアを補給する

飼育水の換水は魚の飼育で絶対に必要な作業ですが、この換水時には飼育水の中のBio コケクリアの濃度が確実に下がります。

そのため、換水のタイミングでは、換水した分に応じたBio コケクリアを再投入してください。

例えば、60cm水槽 (水量55L) で、約半分の25Lの換水を行ったら、ボトルキャップ3杯分のBio コケクリアを再度入れるというイメージになります。しかし、理想的にはボトルキャップ3杯分を入れる方が良いですが、私は実際には2杯くらいの補給で済ませています。

理由としては、下で記載しますが水草によっては悪影響が出てしまう可能性があるということなので、可能な限り使用量は少なめにしています。

使用時の注意点

Bio コケクリアの注意点ですが、いくつかあります。

1つ目は、既に発生しているコケを除去することはできません。Bio コケクリアは新たに発生するコケや藻を抑制する製品になるので、コケや藻が大量に発生した水槽に入れても既存のコケを除去する効果はありません。コケのさらなる増殖に「待った!」をかけることはできるかと思います。

また、水草の品種によっては育成に障害が出てしまう場合があるとのことです。葉の厚さが薄かったり、繊細な植物に影響があるようで、リシアやウィローモス等が影響を受ける可能性があるとのこと。使用の際には、水草の状況を見ながら使用したほうが良いですね。

もう一つ、フィルター内に活性炭を使用して水槽内の吸着濾過を導入している方は、活性炭の性能が損なわれる可能性もあります。Bio コケクリアの成分が活性炭に吸着されて、活性炭の寿命を短くしてしまうということかと思います。また、活性炭によってBio コケクリアの聞き具合も影響を受けそうです。


Advertisement

実際にBio コケクリアを使用した実例

使用した水槽とコケの確認方法について

今回、Bio コケクリアを使用してコケの抑制を行った水槽は、金魚を飼育している45cm水槽になります。

金魚3匹を飼育しており、水草はアヌビアス・ナナと詫び草 (エキノドルス Mix) を導入しています。

この水槽は、コケや藻が大量に発生しているわけではないのですが、アヌビアス・ナナの葉にだけ黒髭苔や斑状の藻が発生している状況でした。アヌビアス・ナナは、コケが発生すると非常に見栄えが悪いので、これを抑制するために今回はBio コケクリアを使用することにしました。

まず最初に、既にアヌビアス・ナナに発生しているコケを除去する作業から行います。苔の除去には「ZENITH WATER」を使用しました。実際にコケを除去した後の写真が次の通りです。左側が元々の写真、右側がZENITH WATERを使用してコケを除去した後の写真になります。

ZENITH WATERの使用に関しては、下のリンクに詳細を記載しています。

アヌビアス・ナナのコケが除去された状態で、水槽にBio コケクリアを導入して、アヌビアス・ナナに発生するコケの状況を1か月間観察していきます。

その結果を以下に記載します。

苔の発生状況の経過観察

では、実際にBio コケクリアを使用してから3週間ごと4週間後の状態を紹介したいと思います。

上で説明の通り、アヌビアス・ナナの葉に発生するコケを確認します。

まず最初が3週間後の写真です。

葉の縁に若干の黒髭苔が、発生しているかと思われますが、綺麗な葉の状態を維持していることがわかります。

従来ですと、数日で苔が生えていたのですが、Bioコケクリアによってコケを抑制できていると言って良いかと思います。

この3週間の間、毎週1回の換水とBio コケクリアの補充は行っています。

また、1か月後の写真も下に載せておきます。

1ヵ月間、アヌビアス・ナナの葉にコケが発生せず、無事に綺麗な状態が維持できております。

こんなに確実にコケを抑制できるのであれば、もう少し早くから使っておけばよかったと正直に思いました。

また、Bio コケクリアは水草だけではなく、水槽の内壁やパイプ類に発生するコケも抑制してくれるので、水槽内全体のコケ抑制に力を発揮してくれます。龍王石などのコケが発生すると美しさが損なわれる石も、コケクリアによってコケの発生が抑制できていました (上の写真にも龍王石の一部が写っています) 。

2020年12月8日追記: 1.5ヵ月後の様子

Bioコケクリアを使い続けて、1.5ヵ月後に同じアヌビアス・ナナの写真を撮ったものが下になります。

驚くことに、コケが生えるどころか1カ月目に比べると、さらに緑色の発色が良くなっていることがわかります。

葉に付着していた斑状藻や黒髭苔の小さいものもほとんど無く、非常に綺麗な状態で管理できていることがわかります。

換水したら換水量に対応した量のBioコケクリアを補充をすることで、コケ発生は継続して防止できていることがわかります。

2020年12月30日追記: 2カ月後の様子

Bioコケクリアを使用して約2か月経過した後に、同じアヌビアス・ナナの様子を撮影したのが下の写真です。

アヌビアス・ナナの葉の上に小さな黒髭苔が少しだけ見えるのですが、2カ月後も苔の大繁殖を抑制できています。

また、同じ水槽に入れている龍王石についても、茶ゴケの発生はありません。

換水時には規定量のBioコケクリアを追加していますので、コケ抑制の効果が弱まることなく管理が出来ているのだと思います。

さらに、水槽のガラス面に発生する緑色のコケも発生が無い状態ですので、オトシンクルスやミナミヌマエビ・ヤマトヌマエビなどのコケ取り生体が不要な状況です。

エビを飼育している場合には使わない方が良いかも?

今後、検証が必要だと思っていることでもあるのですが、エビを飼育している水槽には、このBioコケクリアを使用しない方が良いのではないかと思っています。

Bioコケクリアを使うということは、水槽内のコケを無くすため、コケ取り生体として導入したヤマトヌマエビやミナミヌマエビの餌を無くしてしまうことになります。

水槽内で飼育しているエビ達は主にコケや藻を食べて生きています。もちろん、コケだけではなく、柔らかい葉や枯れかけている葉を食べる場合もあります。

しかし、コケが無くなってしまった場合、エビ達は水草を食害し始めます。食べるコケが無いので、生きるためには水草を食べなければならないのです。

そのため、水草にエビを導入されている方は、Bioコケクリアの使用による弊害として、エビによる水草の食害が起こることが考えられます。

もし、エビを飼育している水槽にBioコケクリアを使用する際には、人口飼料をエビにも与えるなどして、水草の被害が起こらないように注意する必要があるかと思います。


Advertisement

この記事の終わりに

この記事では、水槽内のコケや藻を強力に抑制する「Bio コケクリア」について実際に水槽で使用してみたレビューを紹介させていただきました。

楽天市場

Bio コケクリアは、水槽の水量に対応した量を入れるだけで、それ以外には何の管理もありません。それでいて、長期にわたりコケや藻が抑制できるので、面倒臭がりの方にもお勧めの商品になるかと思います。

特に水草水槽など、コケが発生したら見栄えが悪いくなってしまう水槽では、コケや藻を初期の発生から抑え込む必要があります。そのため、Bio コケクリアのような商品はとても力強い味方になってくれるかと思います。

ただし、使用する水草や水槽の環境によっては、水草の栽培に影響が出てくる可能性も否めませんので、水草の状態を適宜確認することは必要かと思います。

2021年1月10日追記

Bioコケクリアですが、一部の水草で育成が悪くなる例を確認しました。

ロタラ系の水草とグロッソスティグマについては著しく成長が悪化しました。これらの水草を使用している水槽には使用しないことをお勧めします。