水草のコケや藻を確実に除去する方法 -ZENITH WATER-

淡水アクアリウムの美しい水草レイアウトを台無しにするものの代表格…。

それは「コケ」や「藻」です。

私も淡水アクアリウムを何年も楽しんできて、様々な方法で水槽内のコケの発生抑制をしてきましたが、水草に直接生えてしまったコケについてはお手上げの状態でした。

ミクロソリウムやアヌビアス・ナナ、またブセファランドラなどの耐陰性のある水草はアクアリウムでも人気なのですが、成長速度が遅いため高い確率で苔に悩まされることになるかと思います。

しかし、アクアリウムショップでお勧めしていただいた「ZENITH WATER」なる商品を使ったら、水草に生えていたコケが即座に除去されました。もちろん、水草は元気なままです。

今回は、ZENITH WATERを実際に使用したレビューと実例を紹介したいと思います。


Advertisement

コケを枯らせるZENITH WATERについて

ZENITH WATERは、オクトジャパン株式会社が発売している、水草に発生したコケを除去するための液体になります。

楽天市場

どのような液体なのかは、液体の成分がボトルに明示されていないので明らかではありませんが、確実に木酢液 (もくさくす) を主成分に使っていることは間違いありません。

木酢酢は、炭を燃やした時に出る独特な匂いのする液体です。園芸の業界では、希釈した木酢酢を土に与えることで、土の中のバクテリアが活性化して有機物の分解作用が上がる効果が期待されています。私も園芸で年に何度か使っています。

また、昆虫の嫌がる炭を燃やす臭いがするため、臭いによって虫の飛来を防ぐようなことにも使われます。

木酢酢がアクアリウムのコケに効くか?についてですが、木酢酢は強い酸性を示す液体です。薄めて使用することで、植物にとっては有害にはなりませんが、苔にとっては致命的なダメージを与えることができる液体となります。

つまり、苔だけを枯らせて、水草へのダメージは抑制されれているという液体になります。

木酢酢を自分で用意して使うのも良いですが、ZENITH WATERは既に適切な濃度に調整されている製品になるので、誰でも安心して使うことができます。

ZENITH WATERの使用方法と注意点

ZENITH WATERの使用の実例を示す前に、使用方法と注意点について紹介しておきます。

ZENITH WATERの使用方法

ZENITH WATERの使用方法はとても簡単です。

水槽からコケを除去したい水草を取り出して、洗面所やお風呂場で吹きかけてあげるだけです。ZENITH WATERのボトルは、スプレー式なので吹きかけるのにとても便利です。

このとき、木酢酢の超強烈な匂いがしますので、必ず換気扇をオンにして使用するか、屋外での使用をお勧めします。木酢酢の臭いが苦手な方は、少し気分が悪くなってしまう場合も有るかもしれません。

水草に吹きかけた後、直ぐに洗い流しても良いのかもしれませんが、私の場合には、30秒程度放置してコケにZENITH WATERがしっかりと浸透するのを待ちました。

ZENITH WATERの注意点

ZENITH WATERは強い酸性の木酢酢を用いた液体になるので、水槽に直接入れたり、ZENITH WATERの付着した水草を水洗いせずに水槽に入れると、水槽内の飼育水が酸性化してしまいます。

そのため、直接水槽内で使用する時には、使用後の飼育水の換水は行ってください。水草に噴射した後は、カルキ抜きした水で洗い流してから水槽に入れてあげるようにします。

また、水草の種類によっては水草自体に影響が出てしまう品種があります。例えば、前景草として人気のグロッソスティグマなどは、葉が枯れてしまうことがあるということなので使用は避けて下さい。

私が実際に使ったものは、ボルビティス、ブセファランドラ、ミクロソリウム、アヌビアスですが、これらは上記の使用方法 (噴射後30秒の放置) では、特に枯れることはありませんでした。


Advertisement

実際にコケを除去した例

では、実際にコケを除去した例を紹介させていただきます。

今回の記事では、ブセファランドラ、ボルビティス、アヌビアス・ナナに発生した黒髭苔や糸状藻の除去を行った例になります。

実例① ブセファランドラの苔の除去

一つ目の例は、ブセファランドラの「グリーンウェイビー」になります。

下の写真の左側が使用前、右の写真が使用後の写真です。使用後に別の水槽に入れているので背景が異なりますが、明らかにコケの状態が改善していることがわかるかと思います。

特に中央付近の糸状藻は完全になくなり、株の中間より下の部分にたくさん生えていた黒髭苔は綺麗になくなっています。

次の写真はブセファランドラの「ブロードウェイビー」になります。

こちらも上で紹介したグリーンウェイビーと同様に、糸状藻と黒髭苔の被害に合っていました。しかし、ZENITH WATERの使用により、右側の写真に示すように、藻が綺麗に除去されて綺麗な黄緑色の葉が現れていることがわかります。

ブセファランドラは、育成が遅くデリケートなイメージのある植物ですが、葉の厚みは比較的厚いこともあり、ZENITH WATERの酸性には負けることなく、苔だけが除去されています。

実例② アヌビアス・ナナの苔の除去

アヌビアス・ナナもコケが生えやすい水草の代表格ですね。

葉が比較的厚く、耐陰性も素晴らしい水草ですが、どうしてもその大きな葉と成長速度の遅さで黒髭苔や斑点状の苔に悩まされます。

そんなアヌビアス・ナナにZENITH WATERを使用した結果を下の写真に示します。左側が使用前、右側が使用後の様子です。

使用前の状態は、苔がかなり生えており、緑色では無くコケによって茶色に変色したような部分が大半を占めていました。しかし、ZENITH WATERを使用してみると、苔が概ね除去でき綺麗な葉が苔の下から出てきました。

これだけ綺麗になれば、水槽の中でライトに照らされても綺麗に見えますね!

また、アヌビアス・ナナ自身はZENITH WATERによって枯れたり葉が変色するような事もありませんでした。

実例③ ボルビティスの苔の除去

最後に紹介するのはボルビティス・ヒュディロッティです。

ボルビティスもブセファランドラ同様に、淡水アクアリウムで大人気の水草ですね!ただ、こちらも成長が遅く、苔の被害にあることが多々あります。

ボルビティスの例では、ZENITH WATERを使用した後に、どのようにコケが枯れていくかを紹介したいと思います。

下の写真は、ZENITH WATERを噴射して水洗いした後に、水槽へ戻したボルビティスになります。

写真の中に、黄色の矢印で示しているのですが、白い綿のようなものがボルビティスの葉に付着しているのがわかるかと思います。

実は、これは黒髭苔が枯れた後の状態なのです。コケは枯れると元々の色が完全に抜けて、白い色に変色します。

最初に見た時には「これは、何だろう…」と思ったのですが、調べてみると苔が枯れた後の状態のようです。

実は、この白く枯れた黒髭苔は、ミナミヌマエビが食べてくれました。ミナミヌマエビは、黒髭苔の状態だと食べることがほとんど無いのですが、枯れて白くなった状態の黒髭苔は食べるんですね。ちょっと驚きです。

流木のコケ除去にも使える

ZENITH WATERが適用できるのは水草だけではありません。

水草同様に流木や石にもコケは生えてしまいますが、流木や石に発生したコケにも使用が可能です。

また、フィルターのパイプにサッと一吹きしてあげたら、パイプに発生していたコケも除去されました。


Advertisement

ZENITH WATERのその他の効果

ZENITH WATERのそのほかの効能についても記載しておきます。

上でも記載したのですが、園芸の世界では、土の中のバクテリアを活性化するために、薄く希釈した木酢酢が使用されます。

これは水槽のフィルターや水槽の中に棲んでいるバクテリアにとっても同じことが言えます。濃度が濃すぎると逆効果になるかとは思いますが、適切な濃度に希釈したZENITH WATERを使用すれば、バクテリアの活動を活発にできる効果があります。

また、薄く希釈した木酢酢は植物の葉に散布すると、葉に活力を与えてくれることも知られています。少し臭いはしますが、私自身も園芸の草花や木に木酢酢の散布を行っています。

これと同じ効果があるためか、ミクロソリウムなどのシダ類に発生するシダ病を抑制する効果もあるということです。

濃すぎる木酢酢では駄目ですが、適切に希釈した木酢酢をたまに与えることで、バクテリアの活性アップや植物の病気に効果が期待でき層です。

この記事の終わりに

楽天市場

この記事では、水草に発生したコケを容易に除去してくれる「ZENITH WATER」を紹介しました。

ZENITH WATERの主成分は強い酸性の木酢酢となりますが、苔だけを枯らせて水草の状態には影響がほとんど無い液体となります。

ただし、一部の水草には影響が出るとのことでしたので、まず最初に水草の一部分にだけ吹きかけるなどして影響が何か確認する方が良いかと思います。私の実験では、ミクロソリウム、ブセファランドラ、ボルビティス、アヌビアス・ナナという、苔の発生しやすい代表格の水草には使用することができました。

少し臭いはきつい液体ですが、苔に対しては速効性がありますので、苔にお困りの方は是非一度使用を検討してみてはいかがでしょうか!?