バルーン・プリステラの飼育経験から特徴や性格を解説

アクアリウムショップに行くと「バルーン・〇〇」という名前の熱帯魚に出会うことが多々あります。

例えば、代表的なところで言うと、バルーン・ラミレジィ、バルーン・モーリー等があります。これらの魚は、身体の形が丸っこく風船のような形をした改良品種の熱帯魚になります。まさに「寸胴」と言う言葉がぴったりの体を持つ魚です。

販売されていない熱帯魚でも、自宅でブリードされた魚の中には寸胴の魚が生まれてくることがあります。例えば、私がこれまでに見た中では、寸胴のプレコなどもいました。

また、人気のメダカにも「だるま」と名前の付いた品種があり、これも寸胴のかわいらしい体をしております。

今回紹介するバルーン・プリステラも、同じように品種改良されて固定化された熱帯魚で、美しい銀色の体に黄色の鰭を持つとても綺麗な熱帯魚になります。

この記事では、バルーン・プリステラの飼育経験から、特徴や性格などを紹介できればと思います。


Advertisement

バルーン・プリステラとは?

バルーン・プリステラは、元々はアマゾン川に生息しているプリステラという名前の熱帯魚の改良品種として誕生した熱帯魚になります。

バルーン・プリステラは寸胴の体をしているのでカラシン科の魚には見えないのですが、プリステラが小型カラシン科の魚なので、バルーン・プリステラも小型カラシン科の魚になります。プリステラ自身はとてもスマートな体型の熱帯魚なので、バルーン・プリステラが全く別の魚に思えてしまう方もいるかもしれません。

体長については、大きく育っても4cmくらいが最大です。私の家では1年半飼育して、成魚になった状態で4cmくらいです。

泳ぎ方についてもプリステラとは異なり、その丸っこい体型に似合ったような独特な泳ぎ方を持つ熱帯魚となります。大きな胴体で何とか泳ごうとするため、身体が上下に動き、一か所にホバーリングするような泳ぎ方をします。

プリステラは機敏な動きを見せるのですが、バルーン・プリステラはその胴体の大きさが原因で速い速度では泳げないようです。

何となくですが、個人的には海の魚の「カワハギ」に似たようなイメージがありあます。

下に写真を載せておりますが、体の色は半透明な銀色をしており、体の中の背骨は透けて見えています。また、ヒレは背鰭と尻鰭が黄色と黒で、尾鰭は鮮やかなオレンジ色に染まっています。

体のスマートさや美しさを求めるのであれば、ノーマルのプリステラをお勧めします。水草を使用したレイアウト水槽にもマッチします。

それに対して、バルーン・プリステラはお子さんと一緒に飼育する熱帯魚と言うイメージがあります。私の家でも、娘が管理している水槽でバルーン・プリステラを飼育しています。

バルーン・プリステラの飼育環境の整備について

バルーン・プリステラの飼育はとても簡単です。上で述べたように、私の娘が管理する水槽でも元気に育っているので、水質や水温についても厳しい条件が付くような熱帯魚ではありません。

私の家では、水温を夏は25~27℃、冬はヒーターを使って23℃くらいで管理しています。家に迎えてから1年半くらいになりますが、一度も病気にもならずに元気に過ごしています。

また、餌も何でもよく食べます。冷凍赤虫や人口飼料で全く問題無いです。

一部のサイトでは、水草を食べてしまうというような記載がありましたが、私の家では水草 (ロタラやショートヘアグラス) を食害するような事は全く無かったです。もしかしたら、個体差があるのかもしれませんね。

水質としては、pHは6~7くらいの弱酸性になるように、週に1度は水槽内の水を1/2の量で換水していました。


Advertisement

バルーン・プリステラの性格や特徴

では、ここからはバルーン・プリステラの性格や特徴について、私が飼育して感じたことを御紹介します。

かなり臆病者なので複数飼育がお勧め

小型のカラシン科の魚ですので臆病な魚です。

他の魚を攻撃することは皆無ですが、少し体の大きな魚には追い払われてしまうことも多々あります。

ラミレジィと一緒に飼育していた時期がありましたが、ラミレジィが縄張りを主張する魚なので、テリトリーに入ると追い払われていました。

また、3匹を飼育していたのですが、必ず常に3匹でまとまって泳いでいました。

ネオンテトラやカージナルテトラなどは、1匹で泳ぐような場面もあるのですが、バルーン・プリステラの場合には常に3匹が同じ場所にいて、1匹が移動すると必ず追いかけていくという状態でした。

ネオンテトラやカージナルテトラ以上に群泳性があるのかもしれません。

また、水草や流木などで隠れる場所を作ってあげると、バルーン・プリステラが安心できるかと思います。

泳ぎが不得意な体型のため水流は弱めに

上でも述べたのですが、バルーン・プリステラはノーマルのプリステラと違って、泳ぎが苦手な魚です。

その大きく太った体が原因で、外部フィルターの水流が当たる部分では、確実に水流に流されていきます。

そのため、フィルターによる水流が無い場所で泳いでることが本当に多いです。

他の小型カラシンガ元気に泳ぐ水流のある場所は、バルーン・プリステラにとっては居心地が悪いのでしょうね…。

そのため、外部フィルターを使用している場合には、水流を弱めるような機構を設けてあげると良いかと思います。

他の魚との混泳は基本的に問題無し

バルーンプリステラは、上述の通り、小型カラシン科の熱帯魚です。

ネオンテトラやカージナルテトラと同じ科に属する魚と言うわけです。

それもあってか、他の魚を攻撃するような性格は無く、どんな魚とも混泳が可能かと思います。もちろん、バルーン・プリステラが食べられてしまうような大型魚とは混泳はできませんが、グラミーやコリドラスなどの熱帯魚であれば混泳に問題は生じないと思います。

私がバルーン・プリステラと混泳させたことがある魚は、ネオンテトラ、カージナルテトラ、ラスボラ、コリドラス、レインボーフィッシュ等ですが、水槽内でのいざこざは皆無でした。

一時期、水槽のリセットのために金魚と混泳していましたが、金魚には相当ビビっていましたね。その時はバルーン・プリステラに悪い事をしました…。

水草水槽でも飼育可能

上でも少し触れましたが、水草を食べ散らかしてしまうような事は無かったです。

もしかしたら、小さな葉を持つ水草やウィローモスなどは食害にあってしまう可能性もあるかもしれません。しかし、ロタラやクリプトコリネなどの比較的はが大きなものは、バルーン・プリステラの口に入らないので食害には合わないと思います。

尻尾をオレンジ色に色揚げしよう!

バルーン・プリステラは、飼い込んで水槽という環境に慣れさせること、そして色揚げ効果のある餌を与えることで、尾鰭が鮮やかなオレンジ色に染め上がります。

下の写真は、私が飼育しているバルーンプリステラですが、まだ完全ではないですが、オレンジ色がかなり強調されるようになってきました。飼育を開始した当初の写真は無いのですが、もっとオレンジ色が薄く、どちらかと言うと黄色に近いような尾鰭の色でした。

飼い込むことでバルーンプリステラが安心して水槽内で過ごすことができるようになり、その結果として本来持つヒレの色に近づいて行っているような感じです。

もっと鮮やかなオレンジ色の時もあるのですが、その日によって若干色が変わったりします。


Advertisement

店頭での入手は少し困難かも?

バルーン・プリステラは、改良品種として固定化された熱帯魚ですが、常に手に入るというような魚ではありません。

私は熱帯魚ショップを訪れた時に、たまたまバルーン・プリステラが入荷されていたので購入したのですが、ネオンテトラの様に常にアクアリウムショップに置かれている魚ではないです。

そのため、本当に飼育してみたい方はインターネットでの購入が最も確実かと思います。

バルーン・プリステラを家に迎えてから約1年半が経過しますが、その間にアクアリウムショップでバルーン・プリステラを見たことがありません…

そう考えると、あの時にアクアリウムショップで出会わなければ、飼育する事が無かった熱帯魚かもしれませんね。

この記事の終わりに

この記事では、寸胴の体が可愛らしい「バルーン・プリステラ」の飼育方法や特徴、そしてその性格について紹介をさせていただきました。

飼育方法に難しいことは無く、一般的な水槽の管理方法で十分飼育が出来るので、初心者の方や子供でも飼育が可能です。バルーン・プリステラの愛くるしい姿や泳ぎ方は、お子さんも間違いなく気に入るのではないかと思います。

ただし、バルーン・プリステラはアクアリウムショップで常に販売されている熱帯魚では無いので、現時点では入手が少し難しいのかもしれません。確実に入手するためにはインターネット販売が良いかと思います。

体長も4cmまでにしか成長しないのですし、他の魚との混泳にも問題は無いので、既存の水槽の新しいタンクメイトとしてお迎えしても良いかもしれませんよ!?