【水草水槽】アルテルナンテラ・レインキーの育成と成長速度の紹介

水草水槽で人気の「赤色系」の水草たち。

緑色の水草の中に、赤色の水草が一株あるだけで、水草水槽の雰囲気が一気に変わります。

最も赤く染まる品種と言えば、その代表格は「ロタラ sp. Hra」かと思いますが、それ以外にもルドヴィジア・グランデュローサ、ルドヴィジア sp. スーパーレッド、ロタラ sp. ベトナム等の品種があり、選択肢が広いのも嬉しいところです。

今回紹介する「アルテルナンテラ・レインキー」も赤色の水草の一つとなりますが、大きめの葉を持つので、水槽の中で存在感ある存在となります。

個人的には、アルテルナンテラ・レインキーは少し気難しい特徴があるようにも思いますが、赤色系の水草の候補として十分に推奨できる品種かと感じます。

本記事では、筆者が実際にアルテルナンテラ・レインキーを育てた経験を基に、その特徴や成長速度、そして成長の様子を写真とともに紹介していきたいと思います。

これからアルテルナンテラ・レインキーを育ててみようとお考えの方に、少しでも参考になれば幸いです。

【注意】本記事で紹介するアルテルナンテラ・レインキーの育成は、筆者の管理する水槽での育成結果となります。株の個体差や育成環境の違いで水草の成長の様子は変わりますので、本記事の内容はあくまでも参考としてお考え下さい。


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今回育てるアルテルナンテラ・レインキー (斑入り) について

今回育てるアルテルナンテラ・レインキーですが、リベラ・プランツさんの斑入りの品種となります。

近くのアクアリウムショップでポット入りで販売されていたものを購入してきました (下の写真) 。

価格は、上記の量で¥1,280円だったかと思います。お店によって価格は変わるかもしれません。

水上栽培で育てられていたアルテルナンテラ・レインキーを、水中栽培に移行したものだと思われます。

白い根もしっかりと生えてきていますので、水槽で育成を始める際も安心感が上がりますね。

リベラ・プランツさんのアルテルナンテラ・レインキーは、茎も太く葉の色も鮮やかで健全な株であるという印象を持ちました。

以前、別の会社のアルテルナンテラ・レインキーを購入した時は、かなり細く弱弱しい株だったので、それと比較するとかなり好感です。その分、リベラ・プランツさんはお値段は高いのですが…。

アルテルナンテラ・レインキーを育てる水槽と管理方法の詳細

続いて、アルテルナンテラ・レインキーを育てていく水槽や管理方法についてです。

以下に、詳細を箇条書きでまとめておきます。その他に知りたい情報などがございましたら、コメント欄で御質問ください。

・水槽: 60cm規格水槽

・フィルター: 外部フィルター (エーハイム 2213)

・水槽用ライト: Aqullo製 Triangle LED

・水槽用ライトの点灯時間: 1日当たり約8時間

・二酸化炭素の添加: ADA製 アドバンス システム -フォレスト- で5秒に1滴の添加量。

・換水頻度: 5日に1度, 水槽の1/2の水量を交換

・水温: 年間を通じて25℃に設定

・pH: 6.5~7.0の間で管理

・生体: 小型カラシン科の魚をメインに30匹程度、ミナミヌマエビ20匹程度

・その他の水草: ロタラ、ストロギネ・レペンス、アマニア・グラキリス、グロッソスティグマ 等


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写真で見るアルテルナンテラ・レインキーの成長

それでは、ここからはアルテルナンテラ・レインキーの成長の様子を写真で見ていきたいと思います。

① 植栽直後の様子

まず最初の写真は、植栽直後の様子です。

水槽の中にゴミが舞っていて、綺麗な写真では無く…すいません。

アルテルナンテラ・レインキーは、水槽の後景草として背面側に植栽しました。

少し見にくいですが、流木の後ろ側に赤い葉を持つアルテルナンテラ・レインキーが見えると思います。

② 植栽から1ヶ月後の様子

2枚目の写真は、植栽から1ヶ月が経過した時の様子です。

1ヵ月前は流木の後ろに隠れてしまっていましたが、背丈が伸びて存在感が出てきているのが分かります。

また、斑入りの品種を買ったのですが、成長するにつれて、若干「斑」が弱くなってしまっていることもわかります。

アルテルナンテラ・レインキーの「斑入り」は、水上葉の状態だと斑がはっきりしているのですが、栽培環境によっては斑が見えにくくなるとのこと。

今回の育成環境は、斑が見えにくくなってしまう状況だったのかもしれません。

詳しく御存じの方がいらっしゃいましたら、コメント欄のアドバイスいただけますと幸いです。

③ 植栽から2ヶ月後の様子

さて、最後の写真は植栽から2カ月後の様子となります。

1か月後に比べて、背丈があまり伸びていないように見えますが、背面のヒーターの位置と比べると少し背丈が伸びていることがわかります。

これらの写真を並べて見てもわかるのですが、アルテルナンテラ・レインキーの成長速度はそこまで速くありません。

極端に遅いわけでも無いですが、他の水草と比べると「中の下」くらいの成長速度に感じます。

アルテルナンテラ・レインキーの成長速度の実測結果

それでは、以下では実際にアルテルナンテラ・レインキーの成長速度を測定した結果を紹介していきます。

まず最初に、成長速度の測定方法を記載し、その後で結果を掲載します。

成長速度の測定方法について

アルテルナンテラ・レインキーの成長速度の測定方法ですが、私の過去の記事でも紹介しているように、茎の長さを測定していくという方法です。

下の図に示す通りですが、ソイルの表面を基準にして茎の長さを測定していきます。

植栽した日を基準として、3週間に1度くらいのペースで茎の長さを測定していきました。

また、合計で3本のアルテルナンテラ・レインキー選び、それぞれの成長速度を測定していきました。

(1本だとデータが少なく信憑性に欠けると思いますので、3本のデータを取って比較しました。)

アルテルナンテラ・レインキーの成長速度の測定結果

下のグラフに、アルテルナンテラ・レインキーの茎の長さを測定した結果をまとめました。

3本のアルテルナンテラ・レインキーで調べましたが、成長曲線がほぼ同じように見えます。

2カ月の育成で、平均で約2.3cmの成長となり、成長速度が緩やかな水草であることがデータからもわかります。

上の写真では、もっと成長しているように見えますが、葉が大きく成長しているだけで、茎の長さはそれほど成長していないということになります。

この緩やかな成長であれば、水槽のレイアウトの中で後景草だけではなく、中景草としても活躍できる水草であると言えるかと思います。


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アルテルナンテラ・レインキーに発生する藻やコケの抑制について

上記の通り、アルテルナンテラ・レインキーは成長が少しゆっくりな水草になります。

そのため、アヌビアス・ナナやミクロソリウムのように、苔や藻に悩まされる可能性が高くなります。

しかし、今回のアルテルナンテラ・レインキーの育成では、一度も苔や藻に悩まされることはありませんでした。

水槽用ライトはAqullo製の「Triangle LED」を使用しましたが、この製品は光が強めの製品のため、8時間の点灯時間では苔や藻の発生が懸念されました。

しかし、結果を見て見れば、アルテルナンテラ・レインキーに苔や藻はほとんど発生せず綺麗な状態で維持することができました。

その理由は「ミナミヌマエビ」だと考えています。

60cm水槽に対して約20匹のミナミヌマエビを投入しているため、苔や藻をどんどん処理してくれます。

苔や藻の成長するスピード以上にミナミヌマエビの食べる量が多く、20匹程度が水槽に入っていると苔や藻を奪い合うように食べてくれる場面もあります。

60cm水槽にミナミヌマエビを5匹だけでは、苔や藻の発生が気になることもありますが、20匹入れると想像以上に苔や藻が発生しなくなります。

水槽のガラス面にはコケが発生してしまいましたが、水草にはほとんど苔と藻が発生せずに管理ができています。

この記事の終わりに

この記事では、赤色系の水草として人気のある「アルテルナンテラ・レインキー」の育成について、筆者が実際に育てた実例と成長速度の実測結果を紹介しました。

赤色系の水草には様々な種類はありますが、アルテルナンテラ・レインキーは成長速度が緩やかで中景草にも使える品種と言えます。

今回の実例では、茎の部分が約2カ月で約2.3cmの成長となり、茎の成長以上に葉の大きさの成長の方が目に留まるような印象でした。

また、葉裏の鮮やかなピンク色が美しい水草であり、水草水槽の雰囲気を少し変えたい時などにもお勧めできる水草かと感じます。

赤色系の水草をお探しの皆様、アルテルナンテラ・レインキーを候補の一つに入れてみてはいかがでしょうか?

それでは!