【水草】ロタラ・インディカの育成と成長速度の測定

アクアリウムで有名な水草の一つにロタラ系の水草達がありますが、その中でも有名な品種の一つが「ロタラ・インディカ」です。

ロタラ・インディカは、ロタラ sp. Hraのような赤い色は出ませんが、水槽用ライトの強弱により、オレンジがかった色が出るロタラとして有名です。緑色の水草との色の相性も良く、水草レイアウト水槽においても、水槽へ導入しやすい水草の一つです。

また、ロタラ・インディカの育成方法に関しては、それほど難しい技術は必要無いため、水草水槽の初心者でも安心して育てられるのも嬉しいポイントです。

さらに、ロタラ・インディカは有名な水草の一つで流通量も多いため、入手しやすく価格も比較的安価であることが多いです (ブランド力を持つ販売元のロタラ・インディカは高価ですが … ) 。

この記事では、ロタラ・インディカの苗を水上栽培から水槽に以降した後の成長、切り戻し後の成長、そして成長速度を実測した結果等を詳細に紹介したいと思います。

これからロタラ・インディカを水槽に導入してみようとお考えのアクアリストの皆様に、少しでも御参考になれば幸いです。


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本記事で育成したロタラ・インディカについて

今回育成するロタラ・インディカは、下の写真の通り、近くのアクアリウムショップで購入した国産ポット苗です。

水上で育てられていたロタラ・インディカを水中栽培に移行した挿し木苗ですね。

まだ、根も生えていない状態でしたので、水中栽培を開始したばかりの苗だとわかります。

水上で栽培されていたロタラ・インディカは、太陽の光で育てられているものが多いので、水中へ移行してもとても強く成長してくれます。

価格は一束で300円くらいの苗で、一束に7本のロタラ・インディカが束ねられていました。

ロタラ・インディカの水槽への植栽と育成環境

今回のロタラ・インディカは、私が管理している60cm水槽の後景草として育てていきます。

下の写真の中で、黄色の矢印で示しているソイルが見えている部分に植栽していきます。(水槽が汚れている時に撮影した写真のため、ゴミが目立っており申し訳ございません … 。)

ロタラ・インディカを植える前になりますが、肥料としてテトラの「イニシャルスティック」をソイル中に埋め込みました。

肥料を埋め込んだら、束ねられていたロタラ・インディカを1本1本慎重にほぐして、植え付けていきます。

次の写真が植栽直後のロタラ・インディカの様子です。

ロタラ・インディカは、水上で育てると丸っこい葉を展開するのですが、水中での栽培に移行すると細長い葉を展開するようになります。

上の写真で分かる通り、ロタラ・インディカの丸っこい葉が見えていますので、水中葉が成長する前の段階であることがわかりますね。

さて、植栽したロタラ・インディカは、どのような成長を見せてくれるんでしょうか!?

水草の育成って、どんな種類の水草であっても、植栽した直後が一番ワクワク感がありますね!

そして、ロタラ・インディカの育成条件ですが、主要項目は以下に示す通りです。

・ライト:GEX製 CLEAR LED POWER III (1日に8時間程度点灯)

・肥料:テトラのイニシャルスティックのみで液肥は無し

・二酸化炭素添加:有 (ADAのアドバンスシステムフォレストで4秒に1滴の添加量)

・水温:25℃

・フィルター:エーハイム2213

総じて、一般的な水草水槽の設備かと思います。独自に行っている特殊な管理方法などはありません。


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写真で見るロタラ・インディカの成長過程

それでは、ここからはロタラインディカの成長過程の詳細を紹介していきます。

育成の過程を簡単にまとめると、植栽した直後は水上葉の性質を持った成長を見せたため、植栽から2週間で切り戻しを行いました。

そして、切り戻した後、約1カ月半程度の水中葉の成長記録を取っていき、成長速度の計測まで進めてきました。

まずは、写真と共にロタラ・インディカの成長をご覧ください。

植栽から2週間後の様子

まず最初に、植栽から2週間後の様子です。

上で記載した通り、ロタラの細長い葉が途中から出てきているような感じです。

これは、水上葉で育てられていたロタラを水中移行したばかりのため、水中移行してもしばらくは水上葉の状態で成長する性質が残ったものと思われます。

この状態だと、少し見た目が悪いので、切り戻しを行って水中葉の成長を促進することとしました。

植栽から4週間後 (切り戻しから2週間後) の様子

次の写真が植栽から3週間後 (切り戻しから2週間後) のロタラ・インディカの様子となります。

左にはリスノシッポ、右にはアマニア・グラキリスがあるため少し見にくいですが、中央にあるのがロタラ・インディカとなります。

切り戻しを行ってから2週間が経過すると、新芽がしっかりと伸びて、ロタラの特徴である細長い葉を展開していることがわかります。

植栽から5週間後 (切り戻しから3週間後) の様子

最後の写真が、植栽から5週間後 (切り戻しから3週間後) のロタラ・インディカの様子です。

真っすぐに天に向けて茎を伸ばし、高密度に葉を展開して成長しています。

やはりロタラと言えば、この容姿の状態が一番しっくりきますね!

ただ、まだまだ葉の密度が少ないように思えるので、更に切り戻しと差し戻しを行って、ロタラの葉の数を増やしていきたいと思える状況ですね。

各品種のロタラは、比較的簡単に差し戻しで株数が増やせるので、一度苗を購入すると、どんどん増殖さえることができるのも嬉しいポイントです。

ロタラ・インディカの成長速度の測定結果

私のこれまでの経験上での話ですが、ロタラは比較的成長速度の速い水草です。

過去にグリーン・ロタラやロタラ sp. ベトナム等の成長速度を計測したことがありますが、グリーン・ロタラに関しては、約0.65cm/日という成長速度でした。

今回、ロタラ・インディカを育てるに当たり、これまでの記事と同じ様に茎の長さを測る方法で、成長速度を測定してみたので紹介します。

下のグラフは、ロタラ・インディカを切り戻した後に、新たに成長した新芽の長さを物差しで測定した結果となります。

横軸が切り戻しからの経過日数、縦軸が新芽の長さとなります。新芽1本ではデータに乏しいので、合計で4本の新芽の成長速度を測定しています。

ロタラ・インディカの成長の特徴としては、以下の2点です。

① 切り戻し直後は成長が遅い事。

② 切り戻しから2週間後以降は概ね比例グラフとなる事。

切り戻し直後は、新芽が生えてきませんので、やはり成長速度は遅くなります。

しかし、新芽の成長が軌道に乗ると、経過日数に概ね比例した成長を見せてくれます。

この測定期間での成長速度を算出すると約0.7cm/日となり、グリーン・ロタラとほぼ同じ成長速度を持っていることになります。

やはり、ロタラは種類に依らず成長が比較的早いという結論になるのかと思いますね。


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この記事の終わりに

この記事では、人気のロタラ系水草の一つである「ロタラ・インディカ」の成長過程や成長速度の測定結果を紹介させていただきました。

ロタラは成長速度が速いことも特徴ですが、成長速度が速いということは成長力が強いということですので、水槽の中でもぐんぐん成長してくれます。

この特徴は、言い換えれば育成難易度が低いということであり、水草水槽初心者の方でも比較的容易に育てられる水草の一つと言えます。

今回のロタラ・インディカの育成では、成長速度が約0.7cm/日となり、グリーン・ロタラに匹敵するような成長の強さを見ることができました。

また、ロタラ・インディカは、成長に伴って少しオレンジがかった色になるため、他の緑色の水草とも色の相性が良くなります。

水草水槽に取り入れやすい水草の一つと言えるので、ロタラ・インディカの導入を検討してみてはいかがでしょうか!?

それでは!