ビーシュリンプの水合わせは慎重に!ダメージを減らす方法とは?

色鮮やかでとても綺麗なビーシュリンプですが、その美しさや可愛さに憧れて飼育を始めるアクアリストの皆さまも多いのではないでしょうか?

しかし、ビーシュリンプを購入してきて、いざ自分の水槽に入れる時に、ビーシュリンプの飼育で最難関が訪れます。

そうです、水合わせです。

ビーシュリンプは水質の変化に弱く、水質変化によるショックを受けるとお星さまになってしまうことが多々あります。

この記事では、私が失敗した経験を元にして、お勧めの水合わせ手順と方法を御紹介できればと思います。


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エビは魚以上に水質の変化に敏感

実はエビは魚と同じ魚類では無いんです。

何類かと言うと、実は昆虫たちと同じ「節足動物」に分類されるんですね。

同じ水中に棲む生き物ですが、実は魚類と節足動物と言う大きな違いがあります。

基本的に水中の溶存酸素で呼吸をしていることは同じなのですが、魚に比べると水質の変化に敏感なのがエビです。

水質と言うと飼育水の中に含まれる「アンモニア」「亜硝酸」「硝酸」「pH」などが影響しますが、それらが全てエビの健康状態に影響を与える要素になります。

私のビーシュリンプ水合わせ失敗談

実は私…レッドビーシュリンプの水合わせで大失敗をしたことがあります。

5匹のレッドビーシュリンプを購入してきて、小型水槽で飼育をする予定を立てました。

そして、水槽立ち上げも概ね終わったところで、実際にアクアリウムショップへレッドビーシュリンプを購入に行き、熱帯魚と同じような手順で水合わせをしたんです。

そしたら30分後に全てのレッドビーが動かない…お星様に…

水合わせはサテライトを使って点滴法を使って行っていたのですが、流量が多すぎたようで、水質変化が急激に起こってしまったことが原因です。

まだ私がアクアリウムに未熟だった時の話ですが、事前の調査もせずに水合わせをしてしまったんですね。シュリンプの水合わせが、これほどまでに大事なものだとは知らず…。


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ビーシュリンプにダメージの少ない水合わせ方法

過去の失敗を踏まえて、自分なりに水質の変化が小さくなる方法を考え実践してきました。

ここからは、自分がシュリンプの水合わせで最適だろうと考えている方法を、理由と共に説明していきたいと思います。

①水合わせの前日に水槽の換水をしておく

まず、ビーシュリンプを購入する前日には、水槽の水換えを行っておくようにします。換水量は水槽内の水量の1/3程度は換えるようにします。

水替えを行っていない状態ですと、水槽内の生体数にも依りますが、飼育水の中にアンモニアや硝酸などが多く含まれている可能性が高いです。硝酸濃度が高いと生体にとっては、命の危険にさらされることもあるので、濃度を減らすという意味でもやっておいた方が無難だと思います。

一日前に換水しておくことで、フィルター内でのバクテリアによる水質の安定化が得られ、水槽内の水質をより安定した状態にしてシュリンプを迎え入れることが出来ると思います。

②最初に袋に入れたまま温度合わせ

ビーシュリンプを購入してきたら、まずは温度合わせからです。

ビーシュリンプの購入時には、アクアリウムショップで袋詰めしてもらえると思いますが、その袋詰めの状態で水槽の中に入れます。袋詰めの状態であれば、酸素が供給されているので数時間は問題ないです。

袋詰めの中の水の量にも依りますが、概ね1時間あれば問題なく、水槽内の温度と袋の中の水の温度は一定になります。

③アクアショップの飼育水は可能な限り使用して水合わせを始める

袋詰めされている飼育水は、アクアリウムショップの飼育水になりますが、エビにとってはその飼育水が最も安心して過ごせる水になります。

そのため、水合わせをする際には、可能な限りアクアリウムショップの飼育水が多く残っている状態で水合わせを始めます。

サテライト水槽を使って水合わせをする場合にも、サテライト水槽の中にできる限り多くのアクアリウムショップの飼育水を入れて水合わせをスタートします。

袋詰めの中に自分の水槽の水を注水して水合わせをする場合にも、可能な限り多くのアクアリウムショップの飼育水が残っている状態で水合わせを開始してください。

アクアリウムショップの飼育水が少ない状態で水合わせをすると、自分の水槽の水を注水した際に一気に水質が変化してしまいます。アクアリウムショップの飼育水が多ければ、注水による水質変化を緩やかにすることができます。

このアクアリムショップの水が多い状態で水合わせを開始するというのは、とても重要な事だと思います。

④最低でも60分以上かけて水槽内の水に慣らせる

ビーシュリンプの水合わせは、安全面を考えると時間をかけただけリスクが減ることは間違いありません。

熱帯魚や金魚であれば、水合わせの速度を上げて30分程度で済ませても何の問題も無い場合もありますが、ビーシュリンプの場合にはそうはいきません。

私の二の舞にならないように、皆様はお気を付けください。

最低でも60分くらいかけて行うことが望ましいです。

目安を考えると、水合わせに使用したアクアショップの水の量を1とすると、自分の水槽の水が2くらい混ざるまでは水合わせをじっくりと行いたいところです。

点滴法などを使うと、ゆっくりと水滴を落としてあげれば60分くらいはかかる条件かと思います。

シュリンプが暴れたら水合わせ一旦停止

水合わせの途中でも、ビーシュリンプの状態を随時確認しながら行うことをお勧めします。

サテライト水槽の点滴法で水合わせをする場合、熱帯魚であればその場を離れてしまうことが多々ありますが、ビーシュリンプの場合にはいつ調子が悪くなるかわからないので、その場を離れない方が良いと思います。

水合わせが上手くいっていれば、ビーシュリンプはおとなしのですが、水合わせが失敗してビーシュリンプが苦しくなると、水合わせ中に異常な行動をするようになります。

例えば、水合わせ中のサテライト水槽の中で常に動き回って落ち着かないような様子がうかがえた場合には、水合わせの速度が速すぎるサインになります。

また、急激な水質変化が起きてしまった場合には、そのような予兆がほとんど無く動かなくなってしまう場合も有ります。

ビーシュリンプの様子が落ち着かない様子であれば、一旦水合わせの注水をストップして、ビーシュリンプが落ち着くのを待ってから再開するようにします。


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絶対に注意すべき点は水草の農薬

ビーシュリンプだけではなく、エビ全般に言えることですが、農薬が付いた水草を入れてある水槽にはエビは入れてはいけません。

上で紹介した通り、エビは昆虫と同じ節足動物です。

農薬には非常に敏感な体を持っています。

例えば、90cm水槽や120cm水槽と言った非常に大きな水槽用量であっても、一株だけ農薬が付いた水草が入っただけで、エビには致命的な濃度になります。

農薬を使っていた水草がある場合、少なくとも3か月かそれ以上は水槽の中で栽培し、農薬の濃度が下がった状態であることを確認してからエビを導入するようにしてください。

水草を新しく導入する前には、必ず「水草その前に」を使って、農薬の処理をしましょう!

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一度水槽の飼育水に慣れればその後は管理は比較的容易

ビーシュリンプは、最初の水合わせが一番の難関だと思いますが、一度自分の水槽の水質に慣れれば、その後は水質の変化で命の危機になることは少ないと思います。

水槽の水に慣れれば、水替え程度の水質変化には耐えてくれます。ただし、水槽の中の飼育水がほとんど新しい水に入れ替わってしまうような、大量の換水をしたりすると危ういこと間違いなしですね。

飼育水の汚れが強く、多くの水を入れ替えたいときには、毎日1/3程度を入れ替えるような水替え方法をすると安心です。

この記事の最後に

この記事では、ビーシュリンプの水合わせについて、私の失敗談を交えながら記載させていただきました。

ビーシュリンプは、淡水アクアリウムの中でも小型のエビであるため、本当に水質の変化に弱い生き物になります。

そのため、購入してきたビーシュリンプを自分の水槽に入れる時には、今回の記事で御紹介させていただいたような気遣いを行って、慎重に水合わせを進めるようにしてくださいね。

間違っても熱帯魚と同じような水合わせ速度にしないようにご注意ください。