【アクアリウム】プロセルピナカの育て方と成長速度を紹介

水草レイアウト水槽に使われる水草に「プロセルピナカ・パルストリス」という長い名前の水草があります。

かなり覚えにくい名前で、言い間違えそうな水草ではありますが、独特な針状の葉を持つことから、水槽に導入すると他の水草とは少し違う雰囲気を水槽内に醸し出してくれます。

また、水槽内での管理方法にも特に難しいことは無く、初心者でも容易に育てる事が出来るのも嬉しいポイントです。

この記事では、プロセルピナカ・パルストリスの育て方や気になる成長速度を実測した実例を紹介したいと思います。

これから水槽にプロセルピナカ・パルストリスを導入しようと思われている方にとって有益な情報となりましたら幸いです。


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プロセルピナカ・パルストリスの概要・育ち方

プロセルピナカ・パルストリスは、サクラソウ科に分類される植物で、水上でも水中でも育つことができず品種となります。

水中で育てた場合と水中で育てた場合に、葉の形や色が全く異なることも特徴的な植物です。

下の写真で実際の例を見たいと思います。

プロセルピナカ・パルストリスの株が写っているのですが、下の方にある葉は一般的な楕円形の葉をしているのですが、上の方の葉は葉脈が分離したような針状の形を持っていることが分かると思います。

実は、下にある楕円形の葉は水上で育てていた時の葉であり、途中から水中栽培に移行したので上の方には水中葉が展開しているという様子になります。

水中で育てる事により、生育の環境が大きく変わるため、プロセルピナカ・パルストリスの葉が針状に分岐していくようになります。逆に水上で育てた場合は、いくら頑張っても針状の葉には育ちません。

有名な水草にロタラがありますが、ロタラも水上と水中では葉の形が少し異なります。しかし、プロセルピナカ・パルストリスのように葉の形が全く変わってしまう水草も珍しいと思います。

他の水草には無い独特な水中葉になるので、密集して植栽することで、他の水槽等は少し異なる雰囲気を作り上げることができますね。

プロセルピナカを健全に育てる水槽環境の実例

次に、プロセルピナカ・パルストリスを健全に育てるために必要な水槽の環境について紹介しておきたいと思います。

私自身、プロセルピナカ・パルストリスを複数の水槽で育てているのですが、それらの全ての水槽環境に共通している点を挙げていきたいと思います。

ただ、プロセルピナカ・パルストリスはかなり丈夫な植物になりますので、下で紹介する環境からずれてしまっても全く問題無く育つと思います。

あくまでも一例としてご覧ください。

水質にはうるさい水草なのか?

まず最初に水質についてですが、日本の水道水はお住いの地域の水源によってミネラル成分が変化します。

しかし、プロセルピナカ・パルストリスの栽培に関しては、日本国内の水道水の硬度の違い程度では成長に差が出ないと思います。

水槽の中にはレイアウト素材として石を入れると思いますが、石を入れると硬度が変化します。特にアクアリウムで人気の龍王石は、確実に飼育水の硬度を変化させます。(下のリンクの記事を御参照下さい)

私の管理している水槽には石が多く入っているものと少ないものがありますが、どちらも成長速度がほとんど変わりません。

したがって、水道水の硬度の違いはプロセルピナカ・パルストリスの育成にほとんど影響が無いと思います。

また、pHについても同じです。換水頻度は1週間に1度行っていますが、pH=6.0~7.0の範囲であれば問題無く育ちます。

つまり、プロセルピナカ・パルストリスの育成については、しっかりと換水していれば、水質を気にしなくても良いということです。

肥料の与え方は液体肥料でOK

肥料ついては、あまり必要ないと考えてOKです。

私自身、水槽の立上げの時にテトラ製のイニシャルスティック (固形肥料) をソイルに埋め込み、その後は月に一度だけ液肥を与えています。

それ以外は水槽で飼育している魚の排泄物が肥料になるくらいです。

それでも、下で紹介するような成長速度が得られているので、肥料は多く必要としない植物と言えると思います。

逆に肥料を与え過ぎると、成長速度が顕著に早くなってしまったり、過剰な成長による葉の奇形などが出てしまう可能性も否めません。また、過剰な肥料は苔や藻の発生の原因にもなってしまいます。

二酸化炭素の添加は必要なのか?

水草水槽を管理されている方の多くは、飼育水に二酸化炭素の添加を行っておられるかと思います。

しかし、プロセルピナカ・パルストリスの育成については、二酸化炭素は不要です。

下で紹介する例では、二酸化炭素の添加を行ったものを紹介していますが、二酸化炭素を使用していない水槽でも問題無く育っています。

エアレーションで空気中から水中へ溶け込んでくる二酸化炭素があれば、二酸化炭素の供給が不足することは無いです。

ただし、水草の量が多い水槽では、二酸化炭素の濃度が下がる傾向にあるので、二酸化炭素を添加したほうが良いかもしれませんね。

水槽用LEDライトの強度は?

プロセルピナカ・パルストリスは比較的強いLEDライトがあったほうが、綺麗な色に育ちます。

下の写真はLEDの強度が強いAqullo製Triangle LEDを用いて育てているプロセルピナカ・パルストリスになりますが、少し赤みが買った色が出ているのはLEDライトの強度が強いことが関係しています。

強度の弱いLEDライトを使うと、この赤みが出にくい傾向にあり、どちらかと言うと葉は黄緑色に近いような色になるってきます。

葉を赤色に染めたい方は、出来る限り強いLEDライトを使用することをお勧めします。

特に色を気にせず、プロセルピナカ・パルストリスが成長すれば良いのであれば、一般的なLEDライトでも育成は可能です。


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プロセルピナカの管理水槽と成長速度の測定方法

ここからは、私が管理している水槽でのプロセルピナカ・パルストリスの栽培環境と、成長速度の測定方法について紹介したいと思います。

成長速度の測定方法については、基本的に茎の長さ (株の高さ) を測るという方法で測定しています。

成長速度を測定したプロセルピナカの管理水槽の詳細

本記事で成長速度を紹介するプロセルピナカ・パルストリスですが、60cm規格水槽に植栽しているものとなります。

アクアリウムショップでポット売りで販売されているものを植栽したもので、アクアリウムソイルの「リベラソイル」に植えています

水槽の中には他にもハイグロフィラやロタラを植栽しており、魚はカージナルテトラなどの小型カラシン科の魚が20匹程度泳いでいます。また、コケ取り生体としてヤマトヌマエビを4匹導入しています。

水温は年間を通じて25℃設定で、LEDライトはAqullo製のTriangle LEDとGEX製のCLEAR LED POWER IIIの2つで管理しています。点灯時間は1日当たり約10時間です。

液肥は月に一度与え、換水頻度は週に1回となります。

二酸化炭素は添加しなくても育つと思いますが、ロタラが入っているので二酸化炭素を添加しています。ADA製のアドバンスシステム・フォレストを使用して、添加量は5秒に1滴となります。

プロセルピナカの成長速度の測定方法

プロセルピナカ・パルストリスの成長速度は、最も簡単な方法ですが、ソイルの表面から茎の頂点までの長さを測る方法で測定しました。

下の写真の様に、ソイルの表面から頂点までの距離を測定するのですが、定期的に2週間に1度くらいの頻度で測りました。

プロセルピナカ・パルストリスの茎は真っすぐに伸びずに、途中で曲がってしまっている所があります。そのような部分は無理に伸ばすと折れてしまいそうだったので、出来るところまで茎を伸ばして長さを測っています。

そのため、長さの測定には若干の誤差があることはご了承ください。

プロセルピナカの成長速度の測定結果

では、プロセルピナカ・パルストリスの成長速度を測定した結果を写真とグラフで紹介していきたいと思います。

写真で見るプロセルピナカ・パルストリスの成長

まず最初に、植栽直後から成長したところまでの変化を写真で見ていきたいと思います。

次に示す写真は、左の写真が植栽直後の様子、右の写真は植栽から15日後の様子になります。

植栽した直後は葉の多くが水上葉の状態でしたが、2週間経つと特徴的な針状の葉が多く展開し始めていることがわかります。

そして、さらに45日後と60日後の様子が次の写真になります。

全て同じ場所を撮影していますが、月日が経つにつれて針状の葉の数が増え、茎の長さが長く伸びていることが分かります。

しかし、それほど急激に茎が伸びるのではなく、2カ月くらいかけてゆっくりと育っている様子も見て取れます。

では、実際にどのくらいの成長速度だったのか、茎の長さを測定した結果を見ていきたいと思います。

成長速度の測定結果の紹介

植栽直後から約2カ月の間、15日の間隔でプロセルピナカ・パルストリスの茎の長さを測定しました。

その結果をグラフ化したものが次の図になります。

合計で3本のプロセルピナカ・パルストリスについて、茎の長さを測定していきました。

アクアリウムショップで購入した時には、茎の長さが全て10cmくらいの株でしたが、約2カ月の栽培期間で約30cmくらいまで茎が伸びていきました。

伸びる速度に換算すると、1カ月当たり10cmくらいの成長していることになります。

ただし、植栽した直後は少し成長が悪く、植栽後の1ヵ月程度経過すると少し成長速度が上がっていることもわかります。

これは、植栽から時間が経つことで、ソイルの中に根がしっかりと張ったことが要因では無いかと思います。


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プロセルピナカは背が高いので後景草にお勧め

蒸気の通り、プロセルピナカ・パルストリスは1ヵ月で約10cmくらい茎が伸びる水草であることが分かりました。

水草の中にはさらに成長速度が速いものが沢山あるので、プロセルピナカ・パルストリスの成長速度は速くもなく遅くもなく…という印象があります。

ただ、茎の成長がどこかで止まるわけでは無く、水槽の水面に達するようなところまで伸びていくので、背丈が高い水草に分類されるかと思います。

そのため、水槽の前面ではなく、水槽の後ろに配置することをお勧めします。

密集して水槽の背面側に植栽すると、針のような葉の森が出来るので、ロタラ等の水草を使用したレイアウトとは、一味違う雰囲気を醸し出してくれます。

この記事の終わりに

この記事では独特な針状の葉を展開させる「プロセルピナカ・パルストリス」の水槽内での栽培方法と成長速度について説明させていただきました。

プロセルピナカ・パルストリスは水上では通常の楕円形の葉を持つのですが、水中で栽培すると葉の形が全く異なり、針の様な葉を展開させます。

そのため、他の水草とは一味も二味も異なる独特な水景を水槽内に作ることができるかと思います。

また、成長速度もそこまで速くなく、1カ月に10cm程度の速度で成長しました。

ただし、茎は長く伸び30cmに到達するような長さまで成長するので、出来れば水槽の背面側にレイアウトするのが良いかと思います。

少し珍しい葉を持つ水草が欲しい方は、ぜひプロセルピナカ・パルストリスを育ててみて下さい。