水槽の四隅で水草 (水上葉) を育てる簡単な方法

水槽内のレイアウトに使う水草ですが、種類によっては葉を水上に出して、根を水中に浸し、葉を空気中で育てることもできます。

池や川の湿地帯で育つ植物が、まさにその状態で育成しているわけですが、その習性を使うと水槽のコーナーの部分を緑で彩ることができます。

水槽の上部はライトが設置されている場合が多いかと思いますが、植物を育てらえるような状況を作れば、ワンポイントとしては水槽の見た目を変えることができます。

この記事では、簡単な方法で水生植物を育てる方法を御紹介します。


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準備するもの

まず、準備するものですが、まずは育てたい植物ですね。

これは根が水中に浸され、水上で葉を展開させることが出来る植物なら何でもOKです。

今回の例ではエキノドルス・コーディフォリウス (エキノドルス・ラジカンス) を使用することにしました。この植物は背が高くて、スタイリッシュな葉・茎を持っているので、水中でも水上でも引き締まった感じの水槽を演出できる、私の大好きな植物の一つです。

また、もう一つ準備するものがあります。針金です。

普通の針金ではなく、針金の金属が樹脂でコーティングされた錆止め加工がされているものを用意してください。この針金は長期間水の中に入れておく部分になるので、コーティングが無いと確実に錆びます。そして水槽に錆が付着してしまいます。

まずは針金で水草に装着するリングを作る

次に、針金を適当な長さに切って、下の写真に示すようにバネ状のリングを作り、水槽の四隅に引っ掛けられるような取っ手を作ります。

このリングの大きさや長さは、使用する植物の株元 (根の付いている部分) の大きさによって、適宜変更してください。

あまりにもサイズが違うものを作っても、ぶかぶかで固定できなかったり、根の部分がリング内に収まらない場合もあります。


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水草を針金のリングにはめ込む

次に一番のポイントとなるのが植物の根の処理です。

水草の根は意外と長いです。今回使用しているエキノドルス・コーディフォリウスは、葉や茎の長さと同じくらいの長さの根を持っています。

そのため、普通にリングに入れようとすると、根が邪魔になって上手く入りません。また、根がばらばらの状態で水槽に装着すると、根が水面から水中に垂れ下がっている状態になり、綺麗なレイアウトとは到底言えません。

そのため、下の写真に示すように水草の根を針金のリングの中に巻き付けるように入れたり、長すぎる根は切り落としてしまっても良いと思います。根は半部位の長さが残っていれば、時間が立てば再生してまた伸びてきます。

今回はこの写真の様にしっかりとリングの中にはめ込んで、最後に飛び出てしまっている根をハサミで切り落として完成させました。

水槽の四隅の部分にセッティング

最後に水槽の四隅の部分に、針金の引っ掛け部分を使って装着します。

下の写真に完成形の状態を示していますが、意外と上手く装着でき、水槽の上に大きなエキノドルスの葉が飛び出ている状態を作ることができました。

光合成が上手くできるのかは心配なところはありますが、水槽用ライトの光が一部当たるようになっているので、装着後2週間くらいでは特に不具合は出ていません。

また、別の水槽でも別の植物を使って同じような試みをしてみました。

こちらの水槽でも植物は枯れることなく丈夫な葉を次々と展開してくれています。


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基本的に水上葉を育てられる植物に応用可能

上で紹介しましたが、今回紹介させていただいた方法はとても簡単な方法ですが、水上葉を展開させることができる植物であればどんな植物でも基本的に対応可能な方法です。

例えば、ハイグロフィラ、ロタラ等のアクアリウムの水中葉で有名な植物たちも水上葉を展開させてあげることができます。

水中葉と水上葉では、葉の形や形が大きく異なります。水上葉の方が葉が大きくなりやすいので、上記の方法を使うと水槽のワンポイントとして植物をアクアリウムに導入できるかと思います。

この水上葉育成方法の注意点

今回紹介させていただいた方法は簡単な方法なのですが、一応注意点があります。

一つ目は水位は必ず根が浸るレベルを維持してください。根が水上に出てしまうと根が乾燥して、根が傷んでしまします。

葉は水上に出ているので水の供給減が根しかないので、確実に根は水中に浸しておくことが必要です。

また、二つ目の注意点として強い日光が無いと上手く育たない植物は避けておいて方が良いかもしれません。水上に葉を出すと水槽用のライトが当たりにくいので、光合成の効率が下がってしまいます。

最後に、水中で育てていた植物を水上葉で育てる場合、水中から一気に空中へ葉を出して育てると、植物が環境変化に対応できない場合があります。そのため、水中で育てている植物を水上へ出す場合には、少しずつ水上へ出すようにしてください。例えば1日に1cm位ずつ空中へ出してくるなどして、急激な変化を避けるようにします。

この記事の最後に

この記事では、水槽の四隅の部分で植物を水上葉で育てる簡単な方法を紹介させていただきました。

針金が1本あれば誰でも簡単に作ることができ、水槽の外観にワンポイントを加えることができる方法になります。

水上葉を用意する時には、少し注意が必要な場合もありますが、植物の種類をあまり選ばずに実施可能な方法になりますので、もしよければやってみてください。