金魚の成長速度を実測した結果 -丹頂と琉金-

金魚を購入する時、「金魚は最初は小さいですが、上手に育てると大きくなる魚ですよ」とアクアリウムショップの店員さんに言われた方も多いかと思います。

金魚はコイ科の仲間で、フナが突然変異した品種を起源としており (和金だとおもいます)、簡単に言うとフナの様に大きくなります。

私自身も子供の頃に金魚すくいでもらった金魚を飼育した経験があり、どんどん大きくなっていったことを今でも覚えています。

では、金魚って成長速度はどのくらいなのでしょうか?

もちろん品種によっても成長速度は違いますし、飼育環境によっても成長速度は変化します。

「金魚は成長しますよ!」と言われても、どのくらいの成長速度で大きくなるのか…疑問に思われる方も多いかと思います。

この記事では、金魚の中でも人気のある「丹頂」と「琉金」を1年間飼育して、どのくらい大きくなったのか?また、成長速度はどのくらいなのか?という疑問点について紹介したいと思います。


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成長速度を実測した金魚の紹介

今回の記事で成長速度を実測した金魚は、丹頂と琉金の2匹です。

2019年の12月に我が家にお迎えした2匹の金魚になります。

丹頂と琉金はとても有名な金魚なので、皆さんは見たことがあるかと思いますが、写真を下に載せておきます。

この金魚達については、以下の記事で飼育状況と水槽のサイズアップを紹介した2匹になります。

また、丹頂の詳細については、下の記事でも紹介をしています。

最初はサイズが小さかったので、25cm水槽で飼育していましたが、だんだん体が大きくなってきたので、今では45cmのスリム水槽で飼育している金魚達です。

金魚の成長速度の実測方法について

上でも紹介しましたが、丹頂と琉金の成長速度は2019年12月から2020年12月までの1年間で測定をしました。

定期的に体長を測定したわけでは無いのですが、概ね2カ月から3カ月に一度、水槽の換水時に金魚を網ですくって体長を物差しで測定しました。

金魚の体長測定ですが、下の写真の様に金魚の口先から尾ひれの付け根までの長さを測定しています。

「その長さは体長では無いのでは?」と思われるかもしれませんが、尾ひれを触ってしまうと、尾ひれが裂けたり傷ついてしまう原因になります。そのため、安全に体長を測定するために、口先から尾ひれまでの長さを測定しました。


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金魚の飼育環境について

成長速度を測定した丹頂と琉金の飼育環境について記しておきます。

2019年12月から2020年10月までは25cm水槽で飼育し、それ以降は45cm水槽にサイズアップしています。

水温は冬・春・秋はヒーターの仕様で24℃から25℃で管理、夏の間は特にクーラーは使用せず、最高で29℃くらいまで水温が上がっている状態でした。

水槽用ライトはGEXのCLEAR LEDを使用し、1日当たりの点灯時間は約7時間です。

フィルターはGEX製の壁掛けフィルター (スリムフィルター) のSサイズです。

餌は朝と夜の2回で、与え過ぎないように1分から2分で食べきる量を与えていました。餌の種類は、株式会社キョーリンさんの「プロリア」という有名な金魚の餌になります。

金魚の成長速度の測定結果

では、金魚の成長速度の測定結果を下のグラフにまとめます。

青色のグラフが丹頂の成長速度、オレンジ色のグラフが丹頂の成長速度を記録した結果になります。

丹頂は購入した時点で5.2cmあったのですが、1年間の飼育で7cmまで成長しました。1年間で1.8cmの成長ということですね。

次に琉金ですが、購入当時は本当に小さな稚魚で体長が3.5cmでした。そして1年後には5cmまで成長しています。つまり、1年間で1.5cmの成長となります。

琉金も丹頂も同じような体型を持った金魚で、同じくらいの成長量になったのかもしれませんね。

また、グラフを見ていただくと、若干ですが2020年5月くらいまでの方が成長が速いように思えます。これは、稚魚の段階の方が成長速度が速いということを示している結果なのかもしれません。

魚は成魚に近づくにつれて成長速度が遅くなる傾向になります。その傾向が今回の測定でも見えているものと思われます。


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琉金や丹頂は実はそこまで成長速度が速くない

琉金や丹頂ですが、実はこの2つの品種は成長してもフナの様に巨大にはなりません。

成長しても10cmから15cmくらいです。尾ひれを含めたらもう少し大きくなりますが、巨大化しすぎて60cm水槽で飼育が出来なくなるような品種では無いです。

今回の測定では、1年間で成長した体長が2cm以下となります。

これは、上記の様にそこまで大きくならない品種だからなのかと思います。

和金やコメットの様に比較的大きくなる金魚達は、1年間でもう少し成長してもおかしくは無いのかと…。

今回紹介した丹頂と琉金は、まだまだ成長過程にある状態ですが、1年間で1.5cmから2cm程度の成長と考えれば良いのかと思います。

この記事の終わりに

この記事では、金魚 (丹頂と琉金) の成長速度を1年間測定した結果を紹介させていただきました。

金魚には様々な品種があり、それぞれの品種で成長速度は異なります。しかし、丹頂と琉金と言う人気で流通量の多い品種の結果となりますので、金魚を飼育されている多くの方には御興味のある結果かと思います。

琉金と丹頂の成長は、1年間での成長は約1.5cmから2.0cmとなり、そこまで成長速度が速いわけでは無いこともわかりました。

最初に小さな水槽で金魚飼育を開始した方は、飼育年数が長くなると水槽のサイズアップは避けては通れない道です。成長速度を知れば、水槽のサイズアップの時期なども予想できる情報になるのかと思います。

金魚飼育を楽しんでいる方、これから金魚飼育を楽しむ方の御参考になれば幸いです。