春の淡路島で天然真鯛 (桜鯛) を狙う!~翼港~

釣りを趣味にされている皆様には、「釣ってみたい魚」があると思います。

クエ、カジキ、マグロ、深海魚 …

魚種だけではありません。

50cm以上のメジナ、60cm以上のブラックバスといった大きな魚も、一度は釣ってみたい魚と言えるかと思います。

それがどんな魚種・サイズであれ、釣り人それぞれが持つ一種の「夢」や「浪漫」ですよね!

防波堤での釣りを主に楽しんでおられる方であれば、釣ってみたい魚の中に「真鯛」が含まれるのではないでしょうか!?

真鯛と言えば、高級魚の一つとして知られ、「めで鯛 (めでたい) 」という言葉があるように、様々なお祝い事の場で食べられる魚でもあります。

真鯛は、船釣りであれば比較的釣りやすい魚ではありますが、岸壁・防波堤は水深が浅いため真鯛を釣るのは難しいのが現実です。それなりに釣りの技術を身に付いて、釣れる時期に釣れる場所で狙わないと釣れません。

真鯛の子供であるチャリコは簡単に釣れますが、船釣りをされない方にとっては40cm以上の大きな真鯛は「いつかは釣ってみたい!」と思える魚ではないかと思います。

そんな真鯛も春になると防波堤から釣れるチャンスがあることを御存じですか!?

この記事では、淡路島での春の真鯛 (桜鯛) 釣りを紹介したいと思います。


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春は防波堤から真鯛を狙うチャンス!

冒頭でも記載したように、春は防波堤から真鯛を狙うチャンスが増える時期です。

普段は防波堤から釣れない真鯛でも、春だけは事情が少し違い、岸からでも狙えます。

そこには以下で述べる2つの理由があります。

春は真鯛が産卵のために接岸する時期

まず最初に、真鯛の産卵に関する理由です。

真鯛は春になると産卵期を迎えます。

海域によっても詳細な時期は異なりますが、筆者の住む関西圏では4月の初旬から5月初旬までが産卵期に該当します。

真鯛は通常は水深のある場所に生息していますが、産卵をするために比較的浅い場所に接岸してきてくれます。

具体的な水深としては、水深約10mくらいの場所にまで接岸します。

そのため、真鯛が生息している水域で水深のある防波堤であれば、春に真鯛を釣るチャンスがあるのです。

真鯛が生息する水域か否かの確認は、近くの釣具店での釣果情報を収集ことが重要ですね!

水温が上がり真鯛の活性も上がる時期

もう一つの理由は水温です。

極寒の冬の時期、瀬戸内海や大阪湾は水温が8℃程度まで低下します。

そのため、魚達は冬眠をしたかのように活性が低くなり餌を食べない時期となります。実際に冬に釣りに行くと、ベラやフグでさえも釣れなくなります…。

しかし、水温が上がり始める4月初旬、水温13℃を越えてくると魚たちが活発な捕食活動を再開して魚が釣りやすい時期に入ります。

上で紹介した産卵期は真鯛も餌をたくさん食べて力を付ける時期になりますので、水温の上昇も真鯛の釣果に大きく関わるパラメータです。

春の真鯛は「桜鯛」と呼ばれ美しい魚体を持つ

春の産卵期の真鯛は「桜鯛」と呼ばれています。

産卵期になると非常に美しいピンク色の魚体となり、その姿が春に満開になる桜の花と似ていることが所以です。

春の真鯛はとても美味しい旬の時期を迎えることもあり、「桜鯛」という愛称で親しまれている海の幸です。

下で記載する実釣結果にも記載しますが、実際に釣り上げると非常に美しいピンク色の魚体となっていましたよ。


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淡路島・翼港は防波堤から真鯛が狙えるスポット

さて、本記事で紹介する春の真鯛釣りですが、淡路島の翼港を例に取ります。

翼港は淡路島の北淡に位置する淡路夢舞台の一つの施設で、「海の駅」としても有名な場所です。

翼港での釣りには、駐車場代600円、大人一人当たり清掃協力金として600円がかかります。

下のGoogle Mapに、翼港の場所を載せておきます。

翼港は海に突出している施設のため、足元から水深が6m程度あります。

また、足元から10m~20m程度沖の位置で水深が10m近くになることから、様々な魚が回遊してくる場所としても有名です。

4月になると真鯛だけでは無く、産卵期の黒鯛も接岸してくるため、真鯛と黒鯛が両方狙える場所にもなります。

さらに、グレ (メジナ) の釣り場としても有名ですので、鯛に混じって両型のグレが釣れることも。

翼港で真鯛を狙う釣法と狙うタナについて

さて、翼港で真鯛を狙う釣法と仕掛けですが、基本的に「フカセ釣り」や「カゴ釣り」が主流です。

ファミリーフィッシングで多用される「ぶっこみ釣り」や「サビキ釣り」では、真鯛を釣ることは困難です。海底が荒いので、ぶっこみ釣りは根がかりを連発することになるかと思います。

撒き餌を撒いて鯛を寄せ、その中に挿し餌を送り込むことが出来る「フカセ釣り」と「カゴ釣り」が最適だと思います。

そして狙うタナは、約10m程度の水深!

翼港の水深を測定した結果を上のリンクにも張りましたが、特に大阪湾側に面した沖向きの釣り座では、釣り座から15m程度沖で水深が10mクラスになります。

真鯛は、翼港の足元よりも少し沖に接岸してくるため、水深10m程度の場所が狙い目です。

また、黒鯛の接岸ポイントも同じくらいの位置になります。

「足元から15m沖、水深10m」と言うのが、翼港での春の鯛釣り一つの指標と考えます。


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2022年4月初旬の淡路島・翼港での真鯛の釣果を紹介

それでは、実際に4月初旬に真鯛を狙って淡路島・翼港へ釣行した結果を紹介します。

当日の気象・潮・使用した仕掛けは以下の通りです。

・天気 … 晴れ

・小潮

・時間 … 10時~15時

・釣法 … フカセ釣り (半遊動仕掛け)

・差し餌 … オキアミ

・撒き餌 … チヌベスト(白) + オキアミ3kg + 米ぬか1.5kg

・狙いのタナ … 8m~11mで探索

・ウキの浮力 … 4B

・ガン玉 … ハリス直結部に3Bを1個、ハリスの中間にG2を1個

・道糸 … PEの1号

・ハリス … 1.75号

・針 … グレ針 5号 または 6号

釣行当日は、翼港にしては潮流が緩かった日でしたので、上記の仕掛けで対応が出来ました。

翼港は激流になると1号の重りでも対応が難しくなるので、潮の流れ方も運の一つと言えます。

実釣を開始した10時から2時間は、ベラとフグだけが釣れるような状態でした。

黒鯛やグレも釣れず我慢の時間帯です。

それでも負けずに仕掛けを投入し、13時のタイミングでウキが強烈に海中に引き込まれるアタリ!

即座にあわせると、非常に強い引きでリールのドラグが鳴る状態に…。

翼港は潮の流れが速いため、魚の引きが非常に強くなります。

「黒鯛か!?真鯛か!?」とワクワクしながら格闘。

そして、レバーブレーキを併用しながら引き上げたのは40cmの真鯛でした。

非常に綺麗な赤色の真鯛です!水深9mでのヒットでした (下の写真) 。

1匹目の真鯛を釣り上げてから約30分間、何の反応も無かったため、狙いをさらに沖合の水深10mに変更。

すると、狙いを変更した3投目後で直ぐに反応が!

再びウキが海中に引きずり込前れて、強烈なファイトを開始!

そして水中から現れたのは45cmの真鯛でした (下の写真) 。1匹目の真鯛よりもピンク色が強く、まさに桜鯛と言えるような魚体ですね。

2匹目の真鯛を仕留めた後は、海からの反応が全く無くなり納竿となりました。

約1時間の間に2匹の真鯛が釣れたので、多分、真鯛の時合いに入った時間だったのだと思います。

それでも、本命である真鯛を2匹釣り上げることができ、非常に満足の釣行となりました。

【注意】ここで紹介した真鯛の釣果は、誰もが必ず得られるものではありません。釣果は釣行時の海の状況や釣り方に大きく左右されます。あくまでも釣果の一例としてお考え下さい。筆者自身、堤防からの釣りで、1日に真鯛が2匹も釣れた釣行はごく僅かな回数です…。

天然真鯛の刺身は格別!釣り人の特権です

さぁ、釣れた魚を食べることが出来るのが釣り人の特権!

釣れた天然真鯛は、刺身と煮物でいただきました。

特に釣れたての天然真鯛の刺身は格別です!

とても弾力が強く、スーパーマーケットで購入した鯛の刺身では味わえない食感でした。

家族で至福の夕食をいただきました…。

この記事の終わりに

本記事では淡路島での春の真鯛釣りを紹介させていただきました。

普段は堤防から釣ることが難しい真鯛ですが、春の産卵期は岸に接岸するため、堤防からのフカセ釣りやカゴ釣りで釣りやすくなる時期となります。

水深が10m程度あれば真鯛が狙える場所になるので、近くの海で真鯛の実績のある場所を探してみて下さい。

釣り上げることが出来れば、至極の天然真鯛の刺身が食べられますよ!(釣り人の特権です!)

瀬戸内・大阪湾に春を告げる桜鯛 … 一度狙ってみてはいかがでしょうか!?

また、淡路島の翼港では、秋には少し良型のチャリコの数釣りが楽しめるようになります。その詳細は以下のリンクで紹介しています。