「フカセ釣り」と聞くと、皆さんは何をターゲットにした釣りをイメージされますか!?
多分、最も有名なのは磯でのグレ釣りや堤防での黒鯛 (チヌ) 釣りでは無いかと思います。
実際、私自身も波止場でのチヌ釣りからフカセ釣りを始めました。
フカセ釣りは、海に撒いた撒き餌と針の付いた挿し餌を同調させることで、魚の捕食活動のスイッチを入れることができ、グレ・チヌのみならず、様々な魚を狙うことができる非常に強力な釣法です。
フカセ釣りを身に付ければ、釣れる魚種の幅が一気に上がると言っても過言では無いかと思います。
そんなフカセ釣りですが、実は青物 (ツバス~ブリ、カンパチ等) を釣ることもできる釣法としても知られています。
青物は「ルアー釣り」や「飲ませ釣り」がメジャーですが、実はオキアミを餌にしたフカセ釣りでも狙うことが出来てしまうんです!
この記事では、フカセ釣りで青物を狙う一例として、兵庫県西宮市にある「西宮ケーソン」での青物釣りを紹介したいと思います。
【注意】この記事で紹介している釣法などは、筆者が実践しているものとなります。あくまでも、青物をフカセ釣りで狙う一例としてお考えいただけましたら幸いです。
私がフカセ釣りで青物を狙う理由
まず最初に、何故私が「ルアー釣り」や「飲ませ釣り」では無く、「フカセ釣り」で青物を狙うのか?について…
その理由は簡単で、私がルアー用のタックルを持っていないから … なんです。
青物と言えば冒頭に記載の通り、ルアー釣りや飲ませ釣りがメジャーですが、普段からフカセ釣りをメインで楽しんでいるので、そのタックルを流用できれば … と思って、フカセ釣りで青物を狙っています。
(新たにルアー用のタックルや硬めの万能竿を揃えるのも資金が必要ですし … 。)
フカセ釣りで青物を狙えることを最初に知ったのは、平和卓也さん (ピースさん) がヒラマサをフカセ釣りで狙っている動画を見た時だったと思います。
その動画を見て「フカセ釣りでも青物釣れるやん」と思ってしまい、それ以来、秋になると青物狙いのフカセ釣りを楽しむようになりました。
堤防と言う身近な場所でも楽しめる釣り方なので、普段はグレやチヌのフカセ釣りを楽しんでいる方に向けても、お勧めできる釣り方なんですよ!
青物を釣るのに最も大切な事は「釣れている時期に行くこと」
青物を釣りに行くときに、最も大事な事 …
それは「青物が釣れている時期に釣りに行くこと」です。
青物は回遊している魚のため、回遊が無い時期に釣りに行っても釣果は期待できません。
絶対に釣れないというわけでは無いですが、青物が接岸している時期を把握することで、明確に釣果が上がるのが事実です。
これはルアー釣りにもフカセ釣りにも言えることです。
ですので、近くの釣り道具屋さんで情報を集めるなどして、釣れている時期に行くように心掛けてくださいね。
関西であれば、フィッシングマックスさんの釣果情報を確認するのがベストです。
アジやイワシのサビキ釣りについても、群れが接岸している時に行かないと全く釣れませんよね … 青物もそれと同じです!
青物を狙うフカセ釣り用のタックルについて (ハマチ・メジロクラス)
青物 (ハマチ・メジロクラス) をフカセ釣りで狙う時のタックルですが、磯竿の2号以上を推奨します。
ツバスやハマチくらいの大きさであれば1号~1.5号の磯竿でも何とか対応が出来ますが、メジロクラスになると2号以上の剛性のある竿でないと辛いです…。
私自身、65cmのメジロと1号の磯竿で戦ったことがありますが、正直辛かったです…。
竿が折れるんじゃないかと … 冷や冷やしたのを今でも覚えています。
ルアーロッドであれば、メジロは余裕をもって戦えるのかと思いますが、5.3mの1号の磯竿となるとメジロのパワーに負けてしまいます…。
ただ、80cmを越えるブリとなると2号の磯竿ではパワー不足にも思います (私はフカセ釣りでブリを釣ったこと無いですが…) 。
また、リールは2500番以上で、道糸はPEラインの1.5号以上・ナイロンの3号以上が欲しいところです。
ハリスは3号のナイロンやフロロが基準となるかと思います。
針は軸の太いもの使い、オキアミのLサイズが隠れるくらいのものが良いかと思います。(グレ針の7, 8号くらいになります。)
用意すべきタックルについては、人それぞれの考え方があるので、実際に釣りをしながら自分に合った最適なものを見つけてみてください。
青物狙いのフカセ釣りに使う撒き餌について
フカセ釣りには欠かすことが出来ない「撒き餌」についてですが、青物狙いの場合にはどのような配合にすればよいのか?迷われる方も多いのではないかと思います。
市販の撒き餌には、大きく分けて比重の重い「チヌ用」と軽い「グレ用」があります。
青物については、水面付近を回遊していることもあれば中層を回遊していることもあり、フカセ釣りで水深に狙いを定めることが難しいのが実状かと思います。
そのため、私の個人的な考えですが、水面から少し深いところまでを全層探れるようにしたいのと、最低10mくらいは遠投をしたいので、チヌ用の撒き餌をメインに配合するようにしています。
実際に使っているものは、下の写真の通り、チヌベスト (白) に米ぬか (かさ増し用) を配合して、そこにオキアミブロック 3kgを混ぜ込んだものとなります。
チヌベスト (白) は、西日本限定商品となっているらしいので、関東の方などは知らない方も多いかもしれません。(インターネットでは購入可能です。)
撒き餌については、オキアミを遠投できるものであれば大丈夫なので、遠投性を重視して使いやすいものを選んでもらえれば良いかと思います。
青物は撒き餌の中に配合されている麦や牡蠣殻は食べず、オキアミを目掛けてやって来ますので、遠投性を重視するだけでも良いかと … 。
西宮ケーソンについて -アクセスや注意点-
さて、本記事ではタイトルにある通り、兵庫県西宮市にある「西宮ケーソン」での青物釣りを紹介したいと思います。
まず最初に、アクセス方法や駐車場を紹介し、それに続いて西宮ケーソン利用時の注意点も記載しておきたいと思います。
アクセスと駐車場
西宮ケーソンは兵庫県西宮市の南にある人工島「西宮浜」にある全長1km以上の防波堤となります。
下のGoogle Mapが西宮ケーソンの場所となります。
阪神間では有名な釣りスポットのため、関西の釣り人であれば1度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?
駐車場は西宮ケーソンの付け根の部分にあるコインパーキング「西宮ヨットハーバー駐車場」が最も便利かと思います。
路駐をされている方も多く見かけますが、コインパーキングを利用しておいた方が安心なので … 。
また、西宮ケーソンには公衆トイレがありません!
西宮浜のマリーナパークに公衆トイレがありますが、西宮ケーソンから歩いていくとなるとかなりの距離があります。
そのため、トイレは必ず事前に済ませておきましょう!
西宮ケーソンの注意点① -ハイシーズンは超混雑です…-
続いて、一つ目の注意点です。
西宮ケーソンは、関西でも非常に有名な釣り場のため、秋の青物釣りや太刀魚のシーズンになると、高確率で満員御礼状態になります。
1km以上の防波堤が続いていますが、そこにびっしりとルアーマン達が並び、混雑する時は5m~10mおきに釣り人が入ります … 。
地方の防波堤では考えにくいかもしれませんが、大都市圏の有名釣りポイントになると、それが実状になるんです … 。
なので、フカセ釣りで仕掛けを流そうとすると、隣のルアーマンとのライントラブルになることもあります。
特に週末の土曜日の朝や夕方は混雑がひどい印象があります。
お互い譲り合って釣りをすべきなのですが、フカセ釣り師にとっては少しやりずらい釣り場でもあります。
可能なら平日に行きましょう!
西宮ケーソンの注意点② 大潮に近い日の満潮時は防波堤の一部が水没
2つ目の注意点は西宮ケーソンの海抜 … 。
西宮ケーソンは防波堤なのですが、大潮の日の満潮が近くなると所々が水没します。
下の写真で、堤防の高い側は水没しないのですが、低い側は波が高いと水没する場所があります … 。
そのため、靴を濡らしながら釣り場に向かわざるを得ないことも … 。
大潮に近い日の満潮時に釣行に行く際には、出来れば長靴を履いていくことをお勧めします!
2022年11月初旬の釣行記録 -フカセでハマチをゲット!-
さて、実際の釣行の結果を一つ紹介しておきたいと思います。
2022年11月初旬になりますが、フィッシングマックスさんのHPで「西宮ケーソンで青物好調!」の報告がたくさん出てくるようになりました。
朝だけで10本近くの青物が上がるような状況の様子で、フカセ釣りでも青物が狙える絶好のタイミングが来たと思い、西宮ケーソンに向かいました。
当日の条件やタックル等は以下の通り。
・日時 … 2022年11月初旬
・天気 … 晴れ
・潮 … 若潮
・釣行時間 … 朝6時~昼10時の4時間
・磯竿 5.3m 1.5号 + リール 2500番 (レバーブレーキ付)
・餌 … オキアミ (Lサイズ)
・撒き餌 … 上記の配合
・ウキ … 浮力5Bの遠投用の円錐ウキとガン玉5Bを使用
平日であったこともあり、朝6時に西宮ケーソンに到着しても釣り場にある程度の空きがありました。
早速撒き餌の準備を開始すると、近くのルアーマンが幸先良くツバスをゲット。
朝の時合を逃してはならないと思い、直ぐに自分もフカセ釣りを開始。
周りのルアーマンが複数の青物を釣り上げる中、フカセ釣りの私には反応が全く無く30分経過 … 。
しかし、朝の時合が終わりそうな7時頃、ウキが真横に勢いよく引き込まれるアタリが!
間違いなく青物のアタリ!
即座に合わせてファイト開始!
この日は1.5号の磯竿を使用していたこともあり、竿ががっつりとぶち曲がる!
(ツバスとハマチが多いと聞いていたので、竿を1.5号にしていました。)
磯竿だとなかなか魚が上がってこないのですが、約3分のやり取りの後、無事に青物 (ハマチクラス) が水面に上がってきました。
隣で釣りをしていたルアーマンの方がタモ入れを手伝って下さり、無事にハマチをゲットです。
下の写真の通り、46cmでした。
その後は、青物の反応がほとんど無くなり、周りのルアーマンの皆さんも釣れていない状況となりました。
私はというと、青物狙いを諦めて、余っていた撒き餌を使ってのチヌ釣りに変更。
(狙う魚種を変更できるのもフカセ釣りの良いところです。)
9時ごろに42.5cmのチヌを1匹追加して納竿となりました。(下の写真)
この記事の終わりに
この記事では、青物をフカセ釣りで狙うというタイトルで、実際に使用しているタックルや撒き餌、そして実際の釣行記録(西宮ケーソン)を紹介しました。
青物というとルアー釣りや飲ませ釣りで狙う方が大多数だと思うのですが、フカセ釣りでも青物を狙うことが可能です。
私はルアー用のタックルを準備していないため、フカセ釣りで狙っているというのが正直なところですが、これまでに何度もフカセ釣りで青物 (ツバス・ハマチ・メジロ・カンパチ) を釣り上げています。
最も重要な事は、釣れている時期と情報を集める事ではありますが、5.3mの長い磯竿が大きく曲がる姿は、ルアー釣りには無い釣りの醍醐味があります。
フカセ釣りでグレやチヌを狙っている皆様にとっては、青物は外道かもしれませんが、一度本気で狙ってみてはいかがでしょうか?
一度、あの引きを楽しんでしまうと、青物に惹かれてしまうかもしれませんよ!?
フカセ釣りで青物を狙っている方がいらっしゃいましたら、コメント欄でどんな釣果が得られているか、また教えて下さい!
それでは!