【熱帯魚】ランプアイの目を綺麗に光らせる飼育方法

熱帯魚ショップを訪れた時、目が光っている魚が水槽の中を群泳している姿を見たことがあるかと思います。

「ランプアイ」という種類の熱帯魚になりますが、最も有名なのは「アフリカン・ランプアイ」と呼ばれるアフリカ原産の品種です。

日本のメダカに似ている容姿を持っていることから想像できるかと思いますが、実はランプアイはメダカの仲間です。

日本の黒メダカも実は目の周りが青く輝いている特徴がありますが、ランプアイはメダカ以上に目の上の光る部分が大きく発達しております。それがランプアイ (lamp eye) という名前の所以ですね。

目の上が光り輝く姿は、とても綺麗ではあるのですが、その輝き方は飼育の方法によって損なわれてしまう場合があります。

この記事では、私の飼育しているアフリカン・ランプアイの目が上手く光らなくなってしまった実例と考えられる原因を紹介したいと思います。

目の上が綺麗に光っていないランプアイは、鑑賞性がかなり落ちてしまうので、可能であればランプアイの輝く目を維持できる飼育を心掛けたいですね。

この記事がランプアイ飼育の御参考になれば幸いです。


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ランプアイの目が光らなくなった実例

まず最初になりますが、私の飼育しているアフリカン・ランプアイの目が上手く光らなくなってしまった実例を紹介します。

アフリカン・ランプアイの目が綺麗に光らなくなる事例は、私の飼育経験の中でも何度か見られています。

もちろん、「多分、これが原因だろう」と考えることができるものもありますし、原因が全く分からない場合もありました。

ここでは、前者の原因が考えられる場合の2つを紹介したいと思います。原因が全く分からないものは、予想に予想を重ねてしまう事になるので、ここでは記載を避けておきます。

水槽内で単独飼育した場合

最初の事例はアフリカン・ランプアイを単独飼育した時のものです。

私が飼育していたアフリカン・ランプアイを見て、子供が「自分の水槽に入れたい!」と言ってきたことがあります。

あまり乗り気では無かったのですが、1匹だけを水槽から取り出して子供が管理している水槽に入れて飼育を始めました。

水槽を移動させた直後は、飼育環境の変化と言うストレスで目の上がほとんど輝かないような状態でした。

その時の状態が下の写真になります。目の上の青い色が落ちて、少し白さが際立つような状態です。

少し時間が経てば目の上の輝きは元に戻るだろうと思っていたのですが、1週間飼育しても2週間飼育してもアフリカン・ランプアイの目の上が上手く輝くことはありませんでした。

熱帯魚は飼育環境が変化すると、新しい環境に慣れるまで、ストレスによって体の色や模様が変化することがあります。

2週間経てば新しい環境にも慣れて、体色が改善するはずなのですが、このアフリカン・ランプアイは目の上の輝きが戻る兆候が出てきませんでした。

これは、アフリカン・ランプアイに継続的にストレスが加わっていることの現れであると考えられます。

そのストレスとはアフリカン・ランプアイが「単独で行動している」ということかと考えられます。

アフリカン・ランプアイに限らず、小型の魚は仲間と群れを成して生活をしています。仲間と一緒に行動することで一種の安心感を得るようになります。

また、魚は体の色や模様、形で仲間を認識すると言われています。単独飼育してしまうと、仲間とコミュニケーションを取る必要もなくなるため、色や模様が薄れてしまう事があります。

つまり、アフリカン・ランプアイを単独飼育してしまうと「仲間がいないというストレス」と「仲間に自分の事を認識してもらう必要性が無くなる」という2つの悪い要素が重なることになります。

この原因によってアフリカン・ランプアイの持つ本来の体色や目の上の輝きが損なわれてしまったものと考えられます。

その後になりますが、該当のアフリカン・ランプアイを子供の管理している水槽から、元の水槽に移動させました。すると、目の上の輝きが元通りに回復してきました。

アフリカン・ランプアイの目の上を輝かせるには「単独飼育」は止めておくべきだと言えます。

攻撃的な魚と混泳させた場合

次の事例もアフリカン・ランプアイにストレスが加わったことが原因で目の上の輝きが失われた実例です。

アフリカン・ランプアイを飼育している水槽に、新たにブルーリボンテトラという小型カラシン科の魚を導入しました。

ブリーリボンテトラは結構攻撃的な魚で、見た目の異なる魚に対して縄張りを主張し、縄張りから他の魚を追い出そうとするような行動を取ります。

ブルーリボンテトラは、アフリカン・ランプアイの体を傷つけるような事はしませんでしたが、アフリカン・ランプアイを自分の縄張りから常に追い払う状態でした。

アフリカン・ランプアイからしたら、後から入ってきたブルーリボンテトラに自分の住処を奪われてしまったようなものです。

そして、アフリカン・ランプアイの行動にも変化が現れました。

ブルーリボンテトラを導入する前までは、水槽の中の自由に行き来していたのですが、下の写真の様に水槽の隅の方に追いやられてしまいました。

仲間同士で水槽の隅に固まっているような状態です。

かなりストレスがかかった状態になってしまったと推測できます。

この状態になって数日が経つと、上の写真の様に、目の上の輝きが落ちてしまいました。

具体的には、目の上の光っている部分の面積が小さくなってしまうような症状でした。

アフリカン・ランプアイは複数匹一緒に泳がせていたのですが、ブルーリボンテトラにいじめられるストレスが大きすぎて、それが目の上の光る部分を劣化させるという形で現れてしまった状態と言えます。

ランプアイの目を綺麗に光らせる飼育方法

ランプアイの目の上を綺麗に光らせるには、どのような飼育方法をすべきなのでしょうか?

簡単に述べると、上で紹介したストレスがかからないような環境を提供してあげることかと思います。

まず最初に、単独飼育するのではなく、5匹程度の仲間と一緒に泳がせてあげることです。

アクアリウムショップのランプアイは、数十匹が混泳された水槽で飼育されています。これは、過密と言えるレベルかもしれませんが、それでも目の上の輝きはとても強い状態であることが分かるかと思います。

仲間と一緒に生活し、お互いを仲間と認識するため、お互いにコミュニケーションを取るために目の上を輝かせると考えられますので、目の上は綺麗に光る環境になっているのかと。

次に攻撃的な魚と一緒に泳がせないことも重要です。

ランプアイは小型の熱帯魚であり、他の魚を攻撃するような事はありません。例えば、体の小さなグリーンネオン等と混泳させても、攻撃するような素振りはほとんど見せません。それだけ温厚な性格の持ち主であると言えます。

水槽内で喧嘩をするとしたら、産卵期に雄が雌を囲い込む時くらいのものです。それだけ「争い」と言うものを嫌う魚であるのかとも感じます。

そのため、他の魚からの攻撃や争いというストレスが加わると、それが体色の変化として現れてしまうのかもしれませんね。


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LEDライトでランプアイの目の輝きが変わる

熱帯魚を美しく鑑賞するために必要なのが「水槽用LEDライト」です。

水槽用のLEDライトには、光の強度や含まれる光波長の違いで、様々な種類の製品が販売されています。

このLEDライトですが、ランプアイの目の上を綺麗に光らせるのに重要な役割があります。

ランプアイの目の上は青白く光っているのですが、これは青色の光を少し多めに反射するために青白く光っている状態になります。

そのため、できれば青色のLEDライトが含まれる製品の方がランプアイの目の上の輝きが増します。

また、ランプアイの目の上はそこまで強く光を反射しているわけでもありません。そのため、強すぎるLEDライトを使用すると目の上の輝きは相対的に見えにくくなります。

言い換えると、LEDライトが強すぎると、ランプアイの瞼の部分が反射する光よりも、LEDライトによって照射される水槽内の方が明るくなってしまうということです。

ランプアイの目を美しく見せるには、青色LEDが導入された適度な明るさのLEDライトが最適であると言えるのです。

現在、水草水槽でランプアイを飼育しているのですが、LEDライトが一灯の場合と二灯の場合で目の上の輝きは明確に異なります。LEDライトが一灯の方が、程よく水槽内が暗いのでアフリカン・ランプアイの目の上が綺麗に輝いています。

この記事の終わりに

この記事では、ランプアイの目の上の光る部分が上手く光らなくなった実例を紹介し、その原因についても考察をさせていただきました。

熱帯魚は飼育環境が変わったり、ストレスがかかった状態になると体色や模様が変化する特徴があります。

ランプアイの目の上の光る部分は、熱帯魚の体色同様に、色素胞によって光っている部分になります。

そのため、ランプアイの目の上の光る部分もストレスの影響を受けることは間違いありません。

アクアリウムショップの水槽で泳いでいる時は目の上が綺麗だったのに、自分の水槽で飼育すると目の上が上手く光らなくなった…という方は、一度飼育環境を見直してみることをお勧めします。

気付かないところでランプアイにストレスを与えている可能性も十分考えられます。