グッピーの鰭 (ヒレ) が傷付く原因の一例

アクアリストの方々だけでは無く、アクアリウムに詳しくない方にも知られている有名な熱帯魚 …

その一つが「グッピー」です。

色とりどりの魚体に長い鰭が特徴で、人懐っこい性格も持つことから、今も昔も愛され続けている熱帯魚だと思います。

グッピーを取り扱っていないアクアリムショップは無いと言えるくらい、とても有名な熱帯魚でもありますね!?

この記事を検索していただいた貴方も、グッピーの事を考えてこの記事にたどり着かれたのではないでしょうか?

グッピーは前述の通り、美しい長い鰭 (尾鰭) が特徴的な熱帯魚ではありますが、実は飼育をしていると尾鰭が傷付いてしまう事があります。

アクアリウムショップで購入した時は尾鰭が綺麗だったのに、飼育して暫くすると尾鰭が傷付いている … なんてことが … 。

これは何が原因なのでしょうか?

この記事では、筆者のグッピー飼育の経験を基にして、グッピーの鰭が傷付いてしまう原因の一つを紹介したいと思います。

解決が困難な課題かもしれませんが、一つの情報として記事にしたいと思います。

【注意】本記事で紹介する内容は、あくまでも筆者のグッピー飼育の経験を基にした内容でございます。グッピーの鰭が傷付く原因は様々ですので、一例としてお考えいただけましたら幸いです。


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筆者が飼育するグッピーと飼育環境について

まず最初になりますが、筆者が飼育しているグッピーとその飼育環境について紹介しておきたいと思います。

一般的なグッピーと飼育方法ではありますが、基礎情報として記載しておきます。

筆者が飼育するグッピー

筆者は、過去に何度かグッピーの飼育をしておりますが、本記事で一例として紹介するグッピーは合計で4匹の外国産グッピーです。

下に写真を示しますが、魚体が黄色で尾鰭がオレンジのグッピーが3匹、魚体も尾鰭も青色のグッピーが1匹の合計4匹となります。

4匹全てが近くのアクアリウムショップ (カインズホームのアクアリウムショップ) で、1匹当たり150円で販売されていたグッピーです。

国産のグッピーや品種改良の美しいグッピーは少し高価になりますが、一般的にミックスグッピー等と呼ばれているものは1匹150円程度の安価な価格で販売されていますね。

グッピーの飼育環境の詳細

次にグッピーの飼育環境ですが、以下に詳細を記します。

特に特別な事は行っていない一般的な熱帯魚水槽です。

・水槽 … 45cm規格水槽

・フィルター … 壁掛けフィルターLサイズ

・水温 … 年間を通じて25℃前後

・水草 … アヌビアス・ナナとアマゾンソード

・混泳している魚 … コリドラス、バルーン・プリステラ、ブラックファントム・テトラ、オトシン・クルス、ミナミヌマエビ

・換水頻度 … 5日に1度、水槽の1/2の水量を換水

・餌 … DEL Fresh foodを朝晩に1回ずつ

その他に必要な情報等があれば、コメント欄で御質問ください。

飼育当初は綺麗だった尾鰭がいつの間にか傷だらけに…

上記のグッピーをアクアリウムショップで購入した際には、とても長く綺麗な鰭を持っている状態でした。

しばらくは、その綺麗な状況で飼育ができていたのですが、数週間経過したくらいから徐々に尾鰭がボロボロになってきたのです。

下の写真が現在の様子ですが、尾鰭が割れていたり、傷ついていることがわかるかと思います。

一時的な尾鰭の傷・損傷であれば、時間が経過すれば治っていくのですが、これらのグッピーは時間が経過しても尾鰭が回復する様子がありません。

少し治っても、直ぐにもとの傷付いた様な状態になってしまいます。

長い背鰭は比較的綺麗なのですが、尾鰭だけが傷付いてしまっており、グッピーの美しい姿が少し損なわれてしまっているような状況です。


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グッピーの尾鰭が傷付く原因について

このようにグッピーの尾鰭が傷付いてしまっている状況で鵜が、その原因を色々考えながら普段の飼育の中での観察を続けていました。

すると、尾鰭の傷の原因であろう事象が一つ見えてきました。

観察しているとグッピー同士で尾鰭を噛み合っていた

グッピーの尾鰭が傷付く原因 … それは「グッピー同士で尾鰭を噛み合っている」ということでした。

グッピーは仲間意識が強く、常に仲間同士で固まって泳いでいます。

「仲良く泳いでいるなぁ~」と思いながら観察はしていたのですが、1匹のグッピーが他のグッピーの尾鰭を口で突いている瞬間を目にしました。

その後も何度も同じような場面を目の当たりにしております。

何とか写真におさめようとしたのが下の写真です。

「A」と記したグッピーが、「B」と記したグッピーの尾鰭をつついている様子です。

このように、お互いに鰭を噛み合ってしまう事が尾鰭が傷付く最も大きな問題なのでは無いかと思われます。

色の異なるグッピーは特に標的にされる!?

さらにグッピーの様子を観察していく中で、もう一つの特徴があるように思えました。

それは「容姿の異なるグッピーが標的にされやすいかもしれない」ということです。

上記の通り、筆者の水槽では青色のグッピー1匹に対して黄色のグッピーが3匹泳いでいます。

1匹だけが色が異なる状況ですが、最も尾鰭がボロボロになっているのが青色のグッピーです。

体格が顕著に小さいというわけでは無いので、弱い者いじめをされているわけでは無いと思いますが、3匹の黄色のグッピーが青色のグッピーの尾鰭をつついている様子が多々見受けられました。

もしかしたら、同じグッピー同士でも色の違いで仲間意識が異なるのかもしれません。

魚はひらひらとなびく物を噛む習性がある

今回の様に、飼育している魚の鰭が傷付くことは、思い返してみると過去にも例がありました。

1つ目は下の写真の「ニューギニアレインボー」です。

ニューギニアレインボーは、長く伸びる尾鰭が美しいレインボーフィッシュですが、上の写真では尾鰭がちぎれてしまっているような感じです。

もともとは、次の写真の様に長い尾鰭だったんですよ … 。

これも魚同士で鰭をつつき合ってしまった結果、尾鰭が失われてしまった例です。

また、もう一つの例は下の写真のコンゴテトラです。

コンゴテトラは、尾鰭が長く伸びる品種のため、無事に尾鰭が成長するともっと長く美しい尾鰭になります。

しかし、同居しているサイアミーズ・フライングフォックスがコンゴテトラの尾鰭を噛む癖があり、その被害を受けて尾鰭が傷付いてしまうようになりました。

これらの例の様に、長くひらひらとした尾鰭は、他の魚にとっては餌の様に見えるようです。

もしかしたら、実際に鰭を食べているのかもしれません … 。

皆様の水槽でも同じような状況があれば、コメント欄で共有していただけると幸いです。


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最も体格があるグッピーの尾鰭は綺麗なまま … 上下関係を示唆

さて、グッピーの話題に話を戻します。

グッピー同士が尾鰭を傷付いあってしまう事に焦点を当てましたが、もう一つ加えて特徴的なことがあったので御紹介しておきたいと思います。

それは、最も体格のある(最も大きな)グッピーの尾鰭は綺麗なままであるということです。

飼育している4匹のグッピーのうち、3匹のグッピーは尾鰭に傷が入っているのですが、最も大きなグッピーは下の写真の通り、尾鰭が綺麗なままなんです。

いわゆる「ボス」と言われる存在なのかもしれませんが、体格のあるグッピーは他のグッピーからの攻撃を受けにくい傾向にあるのかもしれません。

自然界では、体格のあるもの・強いものが生き残ったり子孫を増やすという傾向があります。

グッピーの世界でも、上下関係がしっかりとしているのかもしれません。

あくまでも、筆者の予想ですが…。

グッピーが尾鰭を噛み合わない秘策はあるの?

それでは、グッピーがお互いの鰭を噛み合わないようにする秘策はあるのでしょうか?

結論から申し上げますと、筆者自身、まだその方法を見つけられていません。

もしグッピーがお腹を空かせており、他のグッピーの尾鰭を餌だと思って食べているとしたら、餌の量を増やすことが一つの答えになるのかもしれません。ただ、餌の与え過ぎが良くないことは周知の事実なので避けたい方法です。

「水槽を大きくする」ということも一つの答えになるかもしれないと考えたこともあります。グッピー同士の距離を離せば、お互いに干渉し合うこともなくなるのでは?と思ったので。ただ、そのためだけに水槽をサイズアップするというのも費用対効果が…と考えてしまいます。

お互いの鰭を噛んでしまう事は、魚達の持つ性格・習性が大きく関わっていることになると思うので、考え過ぎても仕方が無いかなぁ~ … と結論付けているのが現状です。

エンゼルフィッシュのように、どちらかがボロボロになるまで闘うということが無い限りは、手を加えなくても良いかな?と…。

もし、グッピー同士で尾鰭を噛み合わせない秘策があれば、コメント欄で教えていただけましたら幸いです。

この記事の終わりに

この記事では、グッピーの尾鰭が傷付いてしまう一つの原因について、グッピー同士がお互いの尾鰭を噛み合ってしまうという実例を紹介しました。

魚は目の前をひらひらと動くものを餌だと思ってしまう習性もあり、仲間同士で群泳する傾向の強いグッピーは、仲間の鰭を噛まずにはいられないのかもしれません。

グッピーは複数匹を群泳させた方が水槽が美しくなるので、複数のグッピーを同一水槽で飼育されている方が多いのではないかと思います (私もその一人です) 。

そのため、グッピー同士の距離が近くなりやすく、グッピー同士の尾鰭の噛み合いが起き、美しい尾鰭が常に傷付いた状態になる状況ができているのではないか … と。

ただ、グッピーがお互いにヒレを噛んでしまったとしても、命を奪うような喧嘩に発展することはないと思うので、見守ってあげることも大切なのかもしれませんね。

また、グッピー同士だけでは無く、他の熱帯魚とグッピーを混泳させていると、他の魚がグッピーの尾鰭を噛んでしまう可能性もあります。

本当は美しい尾鰭を見たいところですが、今後も飼育しているグッピーを暖かい目で見守っていきたいと思います。

それでは。