2022年10月中旬になりますが、釣り仲間から「芦屋浜でグレ釣れたで~!数も出てるよ。」という連絡が…。
兵庫県芦屋市に南に位置する人工島の芦屋浜になりますが、夏から秋にかけて中型のグレが釣れるため、毎年の釣りの楽しみの一つになっています。
そんな連絡を受けたら居ても立っても居られなくなり、早速、南芦屋浜にグレを釣りに行ってきました!
グレは釣るのが難しいというイメージをお持ちの方が多いかとは思うのですが、南芦屋浜のグレは比較的簡単に釣れるので、ファミリーフィッシングでのターゲットとしても有名なんですよ。
この記事では、南芦屋浜でのグレ釣りの詳細 (ポイントや釣り方など) や注意点、2022年10月の釣果を紹介したいと思います。
これから南芦屋浜のグレ釣りにチャレンジされる方に、少しでも参考になれば幸いです。
【注意】2022年10月現在、南芦屋浜は大規模な工事 (高潮対策の堤防嵩上げ工事) が行われているため、立ち入り禁止の場所が多くあります。そのため、2022年10月現在は、芦屋浜周辺は北側水道の北側の石畳のみが釣り可能になっています。南芦屋浜の近くでは、西宮浜も釣り可能です。本記事で紹介している釣り場も立ち入り禁止のポイントがありますので注意してください。
南芦屋浜でグレが釣れる!?
この記事のタイトルを見た時、「えっ?南芦屋浜でグレ??」と疑問をお持ちになった方も多いのではないでしょうか?
グレと言うと磯釣りで人気のターゲットであり、市街地に近い海には生息していないようなイメージがあるかと思います。
実際、私も初めて南芦屋浜のグレを釣るまでは「本当に南芦屋浜でグレが釣れるのか!?」という疑問符が消えませんでした。
しかし、2017年に初めて南芦屋浜でグレを釣ってから、グレは身近な場所で釣れる好ターゲットというイメージに変わりました。南芦屋浜だけではなく、西宮ケーソンや神戸空港ベランダなどでもグレは釣れるんですよ。
ただし、神戸周辺は大阪湾の湾奥になるため、30cmを越えるようなグレはなかなか釣れません。(神戸周辺で30cmを越えるグレを釣ろうと思ったら、明石海峡付近か淡路島に行かないと難しいかと思います。)
芦屋浜のグレは基本的には20cm前後のサイズが平均的で (コッパグレです) 、25cm~30cmのグレが出たらかなり大きなサイズと言えます。
南芦屋浜のグレ釣りのポイントと季節について
南芦屋浜のグレ釣りのポイントですが、基本的に南芦屋浜の周囲のどこでも釣れる可能性があります。
私が個人的にお勧めだと思うのは、下の地図の通り、「西側の石畳」と「北側水道の西側」です。
理由は、私自身が最もグレを釣っている実績があるポイントだから…です。(もちろん、その他のポイントでも釣れるとは思います。)
北側水道の中央付近は、宮川からの流れ込みがあるため汽水域となっています。そのため、グレの魚影の濃さが少し下がる環境なのかと思われます。
また、西宮浜側のポイントは、グレが釣れているという情報をあまり聞いたことが無いんです。
次に南芦屋浜のグレ釣りの季節についてです。
南芦屋浜のグレ釣りの最盛期は9月から12月までという感じです。
芦屋浜に多くのグレが入ってくるタイミングやグレの活性状態にも依存していると思うのですが、それが9月から12月となります。
私自身、年間を通じて芦屋浜に何度か釣りに行きますが、冬から春にかけてはグレが釣れたことが無いんです…(私が下手なだけ?かもしれませんが…)。
周りの釣り仲間の情報を聞いても、9月から12月の釣果が多いので、これは事実なのかと思います。
もし冬から春に釣られたことがある方がいらっしゃいましたら、コメント欄で情報を教えていただけましたら幸いです。
また、その年に釣れている場所や時期はフィッシングマックスさんの最新釣果情報で確かめることをお勧めします!
どのような釣り方がお勧めか?
南芦屋浜のグレ釣りですが、以下の3つの釣り方で狙うことができます。
どの釣り方にも実績があるので、好きな釣り方でやってみて下さい。
① 最も有名なのは石ゴカイのウキ釣り
グレといえば「フカセ釣り」というイメージがあるかもしれませんが、南芦屋浜のグレは石ゴカイを使ったウキ釣りで釣れるんです!
釣竿は「のべ竿」でもOKです。
ウキ下を1~2ヒロに調整できる仕掛けを用意して、針に石ゴカイをつけて流すだけです。
グレの魚影が濃い季節は、この方法で数釣りが楽しめます。
フカセ釣りの様に撒き餌を撒く必要がないため、お子さんでもグレを狙えるのも嬉しいですよね!
② エビ撒き釣り
2つ目はシラサエビを用いた「エビ撒き釣り」。
関西の釣り人の型には馴染みの深い伝統釣法ですね。
実はグレは、オキアミだけではなく、海苔・シラサエビ・フナ虫などでも釣れる魚で、かなり雑食性がある魚でもあるんですね。
シラサエビを使うと、ハネやチヌなどが釣れる可能性もあります。
グレは群れで集まってくる習性もあるので、私の経験ではシラサエビをしっかり撒いてグレが集まれば連発することも多々…。
③ フカセ釣り
3つ目は定番の「フカセ釣り」です。
これについては、何も言うことは無いと思います。
フカセ釣りは、グレ用の撒き餌を使って確実にグレを集めることが出来る強力な釣り方だと思います。
南芦屋浜は水深が3m程度のため、0号や00号のウキを使った軽い仕掛けが定番に思えます。しかし、南芦屋浜は夙川・宮川・芦屋川の河口が近いため、慢性的な二枚潮になっています。二枚潮への対策はお忘れなく!
南芦屋浜のグレ釣りの注意点
2022年10月の釣果を紹介する前に、南芦屋浜のグレ釣りで注意しておきたいことを3つ紹介します。
良型のグレは石畳に潜られないように!
一つ目は、釣れたグレが石畳に突っ込んでしまうという点です。
上の写真にある通り、南芦屋浜は石畳で護岸されているのですが、針にかかったグレは、この石畳の石と石の間に逃げ込みます…。
「魚が根に潜る」ってやつですね。
取り込みを行う足元に石畳があるため、グレは最後の力を振り絞って石畳に潜り込もうとします。
20cm以下のコッパグレなら大丈夫なのですが、25cmを越えるグレになると突進力が強くなるため注意しないと石畳から出て来なくなることが…。
そのため、25cm以上のグレがかかったら、竿捌きで石畳に潜られないようにしてください!
私自身、過去に2回も石畳に潜られて出て来なくなったことがあり、結局ハリスを切って対処しました…。
毒針のある「アイゴ」がかかることも…
芦屋浜には毒針を持つ「アイゴ」が生息しています。
大きなアイゴでは無く、15cm程度の幼魚になりますが、季節によっては数がかなり多くなることも。
アイゴは石ゴカイやオキアミを食べるので、南芦屋浜でグレを釣っていると頻繁にヒットすることもあります。
毒針を知らずに触ると、非常に強い痛みに襲われるので、特にお子さんとの釣行時には注意してください。
大きなアイゴ (下の画像) は、お刺身や一夜干しで美味しくいただけるのですが、小さな幼魚は食べる身も無くリリースすることがほとんどなんですよね。
チヌ・ハネ等が釣れることも想定したタックル・仕掛けを用意
3つ目はグレ以外の魚がヒットすることも念頭に置くべきことです。
釣りはどんな魚が釣れるかわからないという醍醐味がありますが南芦屋浜も同じです。
南芦屋浜でも様々な大物が釣れ、グレを釣っている時にはチヌやハネがヒットする可能性があります。
芦屋浜はチヌ・キビレで有名なポイントでもあり、その魚影は非常に濃い!
20cm前後のグレがメインだろうと思って、1.2号~1.5号くらいのハリスで釣っていると、チヌにラインブレークされることも…。
また、ハネ・スズキも多いため、1.2号のハリスを使ったエビ撒き釣りでは、太刀打ちできません。
私自身、グレ以外の大物がかかることも想定して、ハリスは1.75号くらいを使用し、磯竿も1.5号くらいを使うようにしています。
2022年の秋の釣行結果を紹介します
さて、それでは以下では2022年10月中旬に南芦屋浜でグレ釣りを楽しんだ記録を紹介していきます。
釣り方は「エビ撒き釣り」です。
当日の天候は晴れ、時間は12:00~16:00の4時間、中潮の干潮から満潮への上げ潮のタイミングでした。
釣り座について
まず最初に釣り座についてですが、今回は下のGoogle Mapの通り、南芦屋浜の北側水道の北側石畳で、潮風大橋の東側となります。
このポイントは2022年10月現在で、工事の対象地域ではないため釣りが可能でした。
ただ、すぐ近くにトイレが無いため、ファミリーフィッシングには向いていないポイントなんですよね…。駐車場からも距離がありますし…。
ちなみに、駐車場は「芦屋市総合公園」の北駐車場 (有料) を利用しました。トイレも、公園の公衆トイレを利用させていただきました。
釣り方と使用した仕掛け
釣り方は、上記の通りシラサエビを用いた「エビ撒き釣り」となります。
使用したタックルと仕掛けは以下の通りです。
磯竿:1.5号 5.3m
リール:2500番(レバーブレーキ)
道糸:PEラインの1号
ハリス:1.75号を1ヒロ
針:グレ針5号
ウキ:浮力2Bの棒ウキ
ウキ下:1.5ヒロ~2ヒロで調整
最大29cmの良型グレをゲット!芦屋浜では最大クラス!
では、実際の釣果です。
事前に釣り仲間からグレが釣れているという情報をもらっていたので、確実に1匹は釣れるだろうという目論見を持って釣行に出掛けました。
釣り開始の12時からシラサエビをしっかりと撒いて魚を寄せていきましたが、なかなかグレは釣れず…釣れるのは小さなチヌとキビレばかりです。この時期は、本当に小チヌと小キビレが多い!
釣り開始直後は、本当に小さな魚たちに悩まされました…。エビ撒き釣りでは、小魚と本命を狙い分けるのが困難です…。
しかし、13時過ぎに干潮から満潮への上げ潮で潮が動き始めると、直ぐに本命のグレの反応が始まりました!
何と撒いたシラサエビに向かって、食い上げてくるグレが数匹見えるではありませんか!?こんなことは南芦屋浜では初めてです。
ここぞとばかりにシラサエビを投入してウキ下を1ヒロに変更してみると、早速ウキが豪快に沈んでいくアタリが!
そして上がってきた1匹目のグレは下の写真の28cmの良型!
南芦屋浜での28cmは、かなり大きなサイズですよ!
その後はと言うと … 次の写真のような15cm~20cmのコッパグレが5匹ほど釣れたのですが、サイズが伸びない状況に。ただ、15cm~20cm程度のグレでも、引きが強いのでとても楽しめます!
そして、反応が無くなったので釣りを終了しようかと考え始めた15時半…ウキが一瞬にして海中に引き込まれる強烈なアタリ!
即座に合わせると、かなり強い引き!コッパグレとは明確に違う強さで良型を確信!
上記の注意事項で紹介した通り、石畳に入られないように注意しながら慎重にやり取りすると、30cmに近い大きな魚影が姿を現しました。
「おぉ~、デカっ!」と、声が漏れてしまいました…。
かなり興奮していたのですが、無事にランディングすると、次の写真の通り、29cmの良型!!
私が今までに南芦屋浜で釣ったグレの中で過去最大でした!
釣れたグレは、帰宅後に炙った刺身でいただきました。
「大阪湾の魚は臭いが気になる」と言う方もいらっしゃいますが、私はそうは思いません。
芦屋浜のグレは、毎年食べていますが、毎年美味しくいただいていますよ!
また、上でも少し記載しましたが、夏から秋にかけての南芦屋浜は小さなチヌとキビレが大量に発生しています。これらは誰でも簡単に釣れるので、お子さんの初めてのエビ撒き釣りにも最適ですよ!
この記事の終わりに
この記事では、南芦屋浜でのグレ釣りについて、釣れるシーズンや釣り方、その他注意点などを紹介させていただきました。
南芦屋浜は阪神間に位置する人工島であり、磯釣りで有名な「グレ」が釣れるとは思えないような釣り場ですが、20cm~30cmのグレ釣りが楽しめるのが事実です。
しかも、フカセ釣りだけでは無く、石ゴカイのウキ釣りやエビ撒き釣りでも楽しむことができるので、ファミリーフィッシングでも狙うことが出来るというお手軽さがあります。
今回は2020年10月の釣行も紹介しましたが、最大で29cmと言う良型もヒットし、とても満足のいく釣行となりました。
毎年釣れる時期や場所は変化するかと思いますが、本記事の情報が少しでも御参考になれば幸いです。
最後になりますが、2022年10月現在、南芦屋浜の周囲は高潮対策の工事が進んでいるため立ち入り禁止の状態になっています。立ち入りが禁止されていない北川水道の北側石畳での釣行をお願い致します。