アクアリストの皆さんは水槽用のラックを選ぶときに、何を重要視して選んでいますか?
堅牢、デザイン、収納性…重要視するポイントは人それぞれだと思いますが、私は安定性と安心感の2つを重要視して選んでいます。
日本は地震大国ですので、いつどこで地震が起こるかわかりません。そのため、水槽が地震にあっても、被害を最小限に抑えて置く努力はすべきだと思っています。
私自身、水槽を選ぶ際に水槽のデザインや材質以上にラックにはこだわりを持って選ぶようにしています。市販品の水槽ラックの中でも最も安定したラックの一つであるGEX製のアクアラックシェルフ、今回はこのラックのレビューと使用感を紹介させていただきたいと思います。
水槽ラック選びで重要なこと
アクアラックシェルフのレビューをする前に、水槽用のラックを選ぶ上で重要になるポイントについて、私が考える重要なポイントを紹介しておきます。
耐荷重および長期の耐久性があるか?
これは絶対に必要な事ですね。
水槽の重さはかなり重くなります。例えば、60cm水槽であれば水だけで50Lくらいは入りますし、中にレイアウト素材として石や流木を入れていくと、どんどん重量が増えて70kgくらいになります。また、レイアウト素材に石を大量に使う場合にはさらに重くなりる可能性もあります。
そのため、ホームセンターで売られている本棚や、テレビ台などは水槽用に使用することはできません。小さな水槽であれば耐荷重的に問題ないかもしれませんあg、60cm水槽はテレビラックや本棚は使用することができません。
もし短期的に使用できたとしても、半年から数年経つと天板が曲がりいつ崩れ落ちるかわからない状況になることも容易に想像できます。
ですので、水槽を設置する時には、必ず水槽を設置することを目的として作られたラックを使用するようにしましょう。
水槽を置ける安定な設計であるか?
安全面で言えば、耐荷重だけが需要なポイントではありません。
水槽を置くための幅や奥行きも考慮が必須です。
奥行きが無いと非常に重心が不安定になりますし、幅が無い場合にも同じように重心が安定しません。
水槽の横幅および奥行きよりも+10cmくらいは余裕のある天板を持った水槽台を選ぶようにすべきだと思います。
(水槽メーカーが作るラックであれば、そのあたりは考慮されているはずです。)
水槽のメンテナンス性と収納性は良いか?
もう2つ重要なポイントがあります。日々の水槽のメンテナンス性と収納性の観点です。
日々の水槽のメンテナンス性については、一般的には、1週間に1度は水替えをした方が良いと言われていますが、多い方は週に2回の水替えを行っています。
そのため、水槽台が高すぎたりするとメンテナンス性が悪くなりますし、水槽の中の掃除がしにくくなります。水槽台はなるべく低いものの方がお勧めです。
また、収納性も可能な限り容量が多い方が嬉しいですね。水槽のメンテナンスに関わるものや熱帯魚の餌などはできれば水槽の周りに置いておきたいものです。そのため、それらを収納できるだけのスペースはあったほうが楽です。
リビングに置く水槽ラックの場合にはインテリア性も重要
せっかくリビングに設置した美しい水槽なのに、ラックがかなりセンスの悪いものや安っぽいものだと、ちょっと見た目が悪くなってしまいます。
そのため、安全性も重要ですが、リビングなどの人目に付く場所のラックはインテリア性も重視したいところです。
アクアラックシェルフについて
アクアラックシェルフはアクアリウム用品で有名なGEXが販売している水槽用のラックです。
水槽サイズは45cm, 60cm, 90cmの3種類が用意されていますので、水槽に合わせてサイズを選ぶことができます。
私が使用しているのは60cm用のものですが、45cm用は30cmから50cmまでの水槽に対応しています。
完成品での販売ではなく、部品を自分で組み立てて作るラックとなります。
特徴としては、約3cm位ある暑い木製の天板と金属フレームを併せ持ち、剛性がかなりある設計になっています。
また、天板や木製部分の色がダークブラウン、支えとなる金属フレームがブラックとなり、インテリア的にもどんな部屋に設定しても馴染むようなヴィジュアルになっています。
アクアラックシェルフをお勧めできる理由
筆者のアクアラックシェルフの状態
まず、私の家で使用しているアクアラックシェルフの使用感を示すために、敢えて片付けをしない状態で撮影した写真を載せておきます。
かなり収納性が高いラックで、個人的には大満足しています。
ラックの下の部分にある収納にはバケツがそのまま収めることができ、ホームセンターで売られている25cm角の収納ケースがすっぽりと収まります。
また、水槽の両隣には餌ケースやピンセットを置くためのスペースもあり、小物を置くのに適しています。
また、ラック下の収納スペース部には外部フィルターを置くこともでき、水槽設備関係が一つのラックの中に収められる、省スペースな製品だと思います。
重心が低いのに外部フィルターが使える落差が確保されている
アクアラックシェルフは、他の会社が発売しているラックよりも天板の位置が低く、重心が低くなっています。
そのため、安定感が高く、地震の時に相当強い揺れでない限りは倒れることは無いと思います。
その低い重心にも関わらず、上で記載の通り、エーハイムの2213外部フィルターを収納できるスペースも確保されており、外部フィルターを使用するのにも困ることはありません。
一般的な水槽ラックは、外部フィルターを設置するために、水槽を載せる位置の重心が高くなっています。しかし、このアクアラックシェルフは外部フィルターを使用できる最低限の高さが確保されているのみのため、重心が低く設計されています。
特にこの点は文句の付け所も無いので、メリットとして挙げさせていただこうと思います。
耐久性が抜群で歪みが無い
このラックは約2年くらい使っているものなのですが、木製部分の色が褪せることはありません。
使用してるとどうしても使用感が出てきてしまうのですが、ダークブラウンの木製天板は、色褪せに対する耐久性が高いです。
また、金属部の支柱も頑丈に作られており、水槽の重みでラックが歪んでしまうような現象は見られていません。
簡易計算で、私の水槽は約75~80kgくらいの重さになっているはずなのですが、その重さにびくともせず、長い間アクアリウム水槽を支えてくれています。
より安定した水槽ラック設置方法について
アクアラックシェルフを、地震の時により安定にするために工夫していることがあります。
下の写真で紹介する通り、耐震グッズとして有名な免振ゴムを、金属製の支柱の下に敷いています。
これはホームセンターで売られているものを自分でカットして設置したものです。
地震のいざという時に水槽台が揺れ暴れることを防いでくれると思い、水槽台の下に敷くこととしました。
本来は水槽ラックを家の壁に固定することが最も良い方法なのですが、水槽は動かす可能性もあるため、家の壁に穴をあけることを避けるために導入した方法になります。
この記事のまとめ
この記事では、GEX製のアクアラックシェルフを実際に2年ほど使用してみた感想や、お勧めのポイントなどを紹介させていただきました。
アクアラックシェルフは、市販品の水槽ラックの中でも、最も重心が低い設計となっている水槽ラックだと思います。
それでいて収納できるスペースが多く、かつ外部フィルターの使用もOKというメリットが非常に大きな水槽ラックとなっています。
日本という地震大国でアクアリウムを楽しむためには、地震が来た時の対策が絶対日に必要です。いざという時に少しでも被害を軽減できるように、水槽設置の段階から災害の事を見据えたセッティングや備品選びをしていきましょう。