金魚にお勧めの餌「プロリア」 -色揚げ・コケ抑制・水質安定-

小さなお子さんからご年配の方まで、多くの方に愛され続けている金魚。

金魚はフナが突然変異した魚であるため、元を辿ればフナと同じような性格と特徴を持っています。例えば、水槽内の水質の変化に強かったり、溶存酸素の少ないような水槽でも飼育が可能で、濁っている水槽でも問題無く飼育が可能であるという特徴があります。

簡単に言うと、とても環境変化に強い魚であるということです。

そのような特徴はありますが、せっかく家族の一員として家に迎えたお魚ですので、飼育環境は良いものにしてあげたいと思うのが飼育者の胸の内かと思います。

金魚の飼育環境の整備と水槽管理において、とても重要なものが餌の種類です。金魚は大食漢で非常に食いしん坊なので、消化を助けやすい餌を使ったり、飼育水が汚れにくい人口飼料を使うことで、正常な飼育環境の維持が可能です。

この記事では、筆者が金魚の飼育で使用している「プロリア」という人口飼料を紹介させていただきます。この人口飼料、苔の抑制と水質の安定の観点で、かなりお勧めの商品です。


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金魚のために作られた餌「プロリア」

「プロリア」は株式会社キョーリンさんが発売している金魚のための人口飼料になります。

プロリアには「ひかり菌」と呼ばれるキョーリンさん独自の菌が練り込まれています。ひかり菌は、金魚の腸内で餌の分解の助けをするだけではなく、糞の中でも生き残り水槽内でのバクテリアによる分解作用も手助けしてくれるとても有能な菌になります。

この菌によって、水槽内の環境がかなり清浄に健全に保たれ、下でも紹介しますが実際の飼育の中でも効果を実感することができます。

楽天市場「プロリア」

プロリアの粒形は1mm以下の小さな粒になっているため、4cm程度の小さな金魚から使用することが可能です。

また、下でも紹介をしますが、独自の「梅エキス」が使用されており、水槽内の苔の原因となるリンを抑制することも特徴です。この働きにより、水槽内のコケ発生が抑制されることを私自身が確認できています。

さらに、これだけの良いメリットがありながらも、お値段がとてもお手頃で金魚をたくさん飼育している方でもコストを気にすることなく使うことができるかと思います。

「金魚の人口飼料なんて何でもいいよ」と思っている方も多いかと思いますが、水槽内の環境維持の違いを知れば、餌選びの重要性が理解できるはずです。

プロリアの特徴① 水質が安定する

金魚水槽の一番の悩み事は、飼育水が汚れやすいということだと思います。

金魚はフナの仲間で、雑食性が高くとても食いしん坊な魚です。餌の時間帯に餌を与えても1時間すれば、再び餌をねだってくるくらいです。そのため、餌を多めに与えている方の方が多いと思います。

しかし、一般的に、餌は与えただけ飼育水が汚れます。

金魚に餌を与えれば糞の量が多くなるので、それだけアンモニアの発生が多くなり、最終生成物である硝酸の濃度も上がる傾向になります。

アンモニアは金魚にとって有害なものとなるため、フィルター内のバクテリアによって早く分解させる必要がありますが、糞が多くなるとフィルター内のバクテリアによる分解が間に合わないこともあります。

しかし、プロリアの中に含まれる「ひかり菌」と呼ばれる菌は、腸内における餌の分解を促進する作用があり、糞自体が分解されやすい状態になります。また、ひかり菌は糞の中にも残留してフィルター内でのバクテリアの生物濾過を助ける働きも有している有能な菌です。

さらに、プロリアに含まれる「梅エキス」がリンの排泄を抑制する効果があるため、リンを栄養源とする苔の発生を顕著に抑えてくれるという特徴があります。

下でも紹介しますが、苔の発生は本当に抑制されており、金魚水槽の中にある水草が黒髭苔で覆われるようなことが無くなりました。


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プロリアの特徴② 金魚の色揚げ効果

2つ目の特徴は「色揚げ」の効果です。

赤色の魚は、赤色の色素を供給できる餌を人工的に与えることで、より綺麗な赤色を発色する特徴があります。

プロリアには「スピルリナ」と「カルチノイド」と呼ばれる健康食品としても知られている成分を含まれており、金魚の色を鮮やかな色に染め上げる効果を持っています。

実際に私の飼育している「丹頂」という種類の金魚については、頭部の赤色が落ちることなく、常に鮮やかな赤色を出してくれています。また、一般的な金魚である「琉金」についても、オレンジ色の魚体が色あせることなく美しい状態を保ってくれています。

また、同じくプロリアを半年間与え続けている琉金は下の写真の様に、飼育当初は薄いオレンジ色でしたが、成長と共にどんどん赤が増してきました。

プロリアの特徴③ 消化吸収が良く健康状態を維持

上でも紹介しましたが、プロリアには「梅エキス」が配合されています。梅干しの酸っぱさの根本である「クエン酸」を含んでいることにより、腸内の働きを活性化してくれます。

また、ひかり菌についても同じく整腸効果が見込まれるため、ひかり菌と梅エキスの二つのサポートで金魚の腸内での分解・消化・吸収の効率を上げることができます。

魚にとって「消化」はとても大切な体の働きです。消化不良が起こると体長を崩し、白点病などの病気に罹りやすくなります。人間もそうですが、身体が弱っている時ほど風邪に罹りやすいのと同じで、金魚も消化の能力が落ちるとそれを原因にして各種病気に罹ってしまいます。

そのため、消化と吸収を助けてくれる餌は、魚の健康状態を左右する大事な要素になってくるのです。


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プロリアを実際に使用した金魚水槽の変化

プロリアを実際に使用し始めて、水槽に変化が起こったことが2つあります。

両方とも家庭での水槽管理における「美観」の追求の観点で重要な事なので、それぞれ紹介していきたいと思います。

プロリアの使用で苔が発生しにくいことは確実

まず一つ目は、苔が発生しにくいということです。

金魚の水槽は各種コケが発生しやすいことは、金魚を飼育している方であれば御存じの事かと思います。

例えば、水草に発生する黒髭苔や水槽のガラス面に発生する糸状藻などがあります。

私の金魚水槽にはアヌビアス・ナナが入っているのですが、プロリアを使用する前には黒髭苔に悩まされる日々でした。しかし、プロリアを使用し始めてからというもの、黒髭苔は減る一方となりました。

下の写真は、もともと黒髭苔が沢山生えていたアヌビアス・ナナなのですが、プロリアに餌を変えてから、黒髭苔は姿を消してしまいました。(黒髭苔の生えていた時の写真が無く、申し訳ないです。)

葉に黒髭苔の生えていた痕跡が残っていますが、これも徐々に薄れていっている状態になります。

餌を変えただけで、これだけ水槽内のコケ発生に差が出たのは初めてのことです。夏の時期で水温が高くコケも生えやすい時期だったとは思うのですが、それでもコケが生えることなく減っていったことには驚きました。

飼育水が白濁が解消

2つ目の変化点は、金魚水槽の白濁が完全に無くなりました。

金魚水槽はバクテリアが立ち上がっても、餌を与え過ぎると少し白濁することがあります。水中に浮遊する魚の糞の粉が原因である場合が多いですが、餌をプロリアに変えてからは、糞の分解が進みやすく白濁することが無くなりました。

お陰で金魚水槽の飼育水が常に透明度の高い状態となり、水槽内の金魚をより美しく鑑賞することができるようになりました。

「金魚水槽は少し濁っていても大丈夫」という方もいらっしゃいますが、やはり鑑賞性を上げるためには、いかに飼育水の透明度をあげるか?が大事なことだと思います。

リビングにある水槽が濁っていたら、美観が悪く部屋の雰囲気も悪くなってしまいますからね…。

金魚の餌やりで気を付けたいこと

金魚の餌やりで注意していることが2つあります。プロリアを使い始めた後も、次の2つの点には注意をして餌やりをするようにしています。両方とも水質の管理と言う意味で、とても重要な事だと思うので、敢えてここで記載させていただきます。

生餌や冷凍虫は与え過ぎはダメ

生餌や冷凍赤虫は、金魚にとっては自然の中に存在する餌と同じなので、金魚にとっては良い餌であるいう認識が先行するかと思います。

しかし、水質を維持するという意味ではあまり良くはありません。

生餌を食べた金魚は、生餌が分解された糞をします。その糞は人口飼料を食べた時にする糞よりも分解が遅く水質を悪化させる原因となります。

「肉食魚の水槽は水が汚れるのが早いので、濾過性能が高いフィルターが必要」と言われますが、まさにその通りで、金魚の水槽でも同じことが言えます。

生餌や冷凍赤虫は金魚がとても好む飼料ですが、与え過ぎは水質悪化を招くことを忘れず、与え過ぎには注意してください。もし、生餌を利用するのであれば、水替え頻度を上げることはお忘れなく。

プロリアの様な分解性の良い人口飼料を与えている金魚水槽と、冷凍赤虫しか与えていない水槽では、水槽内のコケの生え方や水質の悪化には明らかな違いが見えると思います。

金魚は可愛いけど餌の与え過ぎはダメ

金魚は上でも記載しましたが、底なし沼の様に餌を食べ続けます。

金魚は可愛いですし、餌を食べてくれると嬉しい気分になるので、与え過ぎてしまうことも多々あります。特にお子さんに金魚の餌やりを任せている御家庭では、お子さんが大量の餌を与えてしまっていることがあります。

与える餌の量が多いと金魚の糞が増え、水槽の飼育水を汚すことに直結し、分解性の悪い糞を出した場合には苔の発生や飼育水の白濁の原因にもなります。

朝晩に1回ずつ、数分で食べきれる適量を与えることを心掛けることで、苔や白濁の原因・発生確率を減らすことができます。特にプロリアのような分解性の良い餌であれば、なおさらその効果が出てきます。

また、金魚は餌が無くなると、水槽内にあるウィローモスや葉が柔らかい水草も食べ始めるくらいの食いしん坊です。さらには、ネオンテトラやメダカなどの小型の魚でさえも食べてしまうことがあります。

金魚が餌以外のものを食べないように餌の調節をすることは難しいことではありますが、飼育環境に合わせた餌やりの仕方を探るのも金魚飼育という「趣味」の楽しみかもしれません。

この記事のまとめ

この記事では金魚の人口飼料でお勧めの「プロリア」という餌を紹介させていただきました。

金魚はコイ科の魚のため、餌を食べる量が多く飼育水が熱帯魚に比べると汚れやすです。特に体格のある大型の金魚を飼育しているとその傾向はより強くなります。

しかし、プロリアのように分解性の良い人口飼料を選ぶことで、糞の分解を促進し、苔や白濁の原因を低減できる可能性があります。

金魚水槽のコケや白濁でお困りの方は、一度人口飼料の種類を変えてみるのも、解決への近道となるかもしれません。