「図鑑」と聞いた時、皆さんはどのような書籍をイメージされるでしょうか?
誰もが一番最初に思いつくのが、小学生の時にお世話になった「昆虫図鑑」「魚図鑑」「植物図鑑」などではないかと思います。
小さな子供でも理解できるように丁寧に説明された文章や図解は、昆虫や水生生物を知るのに本当に適した書物で、見ているだけでもワクワクしたのを今でも覚えています。
しかし、私のブログでメインテーマにしている「魚」を例に取ると、図鑑の中には掲載されていない種類の魚も身近な場所にたくさんいます。
また、近くの海で釣りをしていると、今までに見たことも無いような魚が釣れることもあります。
その時は、ネットで調べても答えが分からないし、図鑑にも載っていないし、そもそも食べれる魚なのかもわからない…という状況になったこともありました。
そんな経験をしたため、「より多くの魚が掲載されている図鑑が欲しいなぁ…」と思い色々と調べてみると、本記事のタイトルにある「釣魚1400種図鑑」と出会ったのです。
そして、早速購入して上で記載した正体不明の魚を調べると、「コブダイの幼魚」であることがわかりました。
本記事では、この「釣魚1400種図鑑」の凄いところを紹介していきたいと思います。
堤防での五目釣りを楽しんでおられるファミリーだけではなく、本気で釣りを愛して止まない大人にもお勧めできる…そんな素晴らしい図鑑です!
著作権があるので図鑑の中身を掲載するわけにはいきませんが、私の文章だけで、この図鑑の素晴らしさをお伝えできれば幸いです。
「釣魚1400種図鑑」について
まず最初に、「釣魚1400種図鑑」についての情報を記載しておきたいと思います。
■出版:株式会社 KADOKAWA
■著者:小西英人さん
■定価:2,500円 (税別)
■総ページ数:848
著者の小西英人さんは、この「釣魚1400種図鑑」の他にも、「釣魚識別図鑑」「イカ・タコ識別図鑑」等、生物に関する書籍を多く執筆されています。
「釣魚1400種図鑑」は、防波堤や船から釣ることが出来るであろう魚を1400種類掲載しているため、釣行時に釣れた魚が掲載されていないということはほぼ無いと言えるくらいです。
(メガマウス等の到底釣れるとは思えない深海のサメ等は掲載されていません…。)
一般的な子供向けの魚図鑑とは全く別物で、魚が釣れた時に、その魚が何という名前なのか?と言うのが判別できるような図鑑になっています。
図鑑のサイズは、持ち運びに便利なように、縦15cm×横11cmです。
ただし、800ページを超える図鑑のため厚みがあり、下の写真の様にスマホ (スマホケース付き) 2台分くらいの厚さです。
以下で、この図鑑の凄いところをいくつか紹介していきたいと思います。
ここが凄い① 掲載されている魚の数が1400種!
1つ目の凄いポイントは、何と言ってもその掲載されている魚種の量!
1400種類です!
著者の小西さんが、釣り仲間や研究者の方の御協力を得て写真を収集されたと記載されていますが、それにしても1400種類は凄いと思います。
釣魚の掲載数に関しては、この図鑑の右に出る図鑑は無いのではないかと思います。
ここが凄い② その魚の特徴・見分け方などを細かく記載
2つ目は、魚の特徴を捉えた解説や、似ている魚同士の見分け方も記載されている点です。
同じ科の魚には、見た目がほとんど同じ魚がいます。
例えば、身近な魚ではカレイ科の「マコガレイ」と「マガレイ」です。
皆さん、この2つのカレイを見た目で判断できますか!?
私は見分けるポイントがよく分からなかったのですが、釣魚1400種図鑑では、その見分け方が掲載されているんです。見ると、確かに違いがあって、実際にマガレイを釣った時には、その特徴を確認することもできました。
他の例としては、「ブリ」と「ヒラマサ」の違い … 皆さんは、わかりますか!?
また、その魚を取り扱う上での注意点や食べる際の注意点が記載されているのも嬉しいポイントです。その魚を食べた時に、どのような悪い症状が出た報告があるのか?と言う点も記載されており、実際に食べる際の参考になります (例えばシガテラ中毒など) 。
ここが凄い③ 魚の幼魚期の写真も掲載されている
3つ目は、成魚の姿だけでは無く、幼魚期の写真も掲載されていることです。
魚の中には成魚と幼魚で姿が全く異なる種がいます。
冒頭で、私がコブダイの幼魚を判別できなかったことを記載しましたが、それも一例です。(コブダイは幼魚と成魚で見た目が大きく異なります。)
また、老体になった時に見た目が変化する魚についても情報が記載されており、非常に参考になりますね(例えば石鯛など)。
ここが凄い④ 魚の味の評価も評価されている
4つ目は、釣り人にとっては嬉しい情報である「魚の味」に関する情報が記載されていること。
過去にその魚を食べた経験のある方の情報をもって記載されていると思うのですが、ほぼ全ての魚の美味しさが評価されて掲載されています。
味に関しては、あくまでも個人差がありますが、釣れた魚を持って帰って食べるか否かの判断材料になると思います。
私が初めて「メナダ」という魚を釣った時、食べれるのか否かわからなかったのでこの図鑑で調べたところ、味が良いと記載があったので持ち帰って食べてみました。実際に塩焼きにしたのですが、とても美味しくいただける魚でした。(メナダは下の写真の魚です。この魚、ボラじゃないんですよ。)
ここが凄い⑤ 地方名や学名も併記されている
5つ目は、地方名や学名です。
身近な海の魚である「カサゴ」ですが、地方によって呼ばれ方が違います。
関西では「ガシラ」が一般的な呼び名であり、九州では「アラカブ」「ホゴ」という呼び方をする地域もあります。
釣魚1400種図鑑の索引では、「ホゴ」と検索しても、「アラカブ」と検索しても「カサゴ」のページに行きつくように工夫されています。
つまり、日本全国での独特な呼び名を持つ魚であっても、魚の検索が可能になっているということですね。釣り人にとっては、とても嬉しい索引だと思います。
また、それぞれの魚の紹介欄にはしっかりと「学名」も記載されています。(学名は、あまり使うことは無いかもしれませんが…。)
ここが凄い⑥ 釣り人の目標となる魚のサイズも記載されている
6つ目は、確認されているその魚の最大サイズが記載されている魚種が多いことです。
例えば、私がよくターゲットにしている黒鯛 (チヌ) ですが、一つの目標は「年無し」と呼ばれる50cmオーバーを釣ることです。
しかし、日本で確認されている最大の黒鯛は何cmなのか?という疑問も生まれますよね!?
釣魚1400種図鑑には、記録として70cmの黒鯛が確認されていることも記載されており、釣り人の夢・浪漫を大きく引き立ててくれる…そんな図鑑でもあるんです。
ここが凄い⑦「へぇ~~!」と思える情報・豆知識が満載
最後の7つ目は「へぇ~~!」と思える情報・豆知識が、所狭しと記載されていることです。
「この情報、誰が興味あるん!?」と思えることや、「トリビア」的な情報が所々に記載されています。
内容は多岐にわたり過ぎているので、実際に手に取って確認してみて下さい。
読み込んでいくと、本当に凄い情報量だと感じるとともに、著者の小西さんの情熱が強く伝わってきます。
この記事の終わりに
この記事では釣り人にとってはバイブル的な図鑑である「釣魚1400種図鑑」の凄いところを紹介させていただきました。
私自身、この図鑑の存在を知り実際に手に取ってみて、釣り好きにはたまらない図鑑だと心から思いました。今までに手に取った魚の図鑑の中でも、確実に最も情報量の多い魚の図鑑であることに間違いないです。
また、釣り好きの大人だけでは無く、釣りが好きなお子さんにとっても、本当にためになる図鑑だと思います。小学生向けの魚図鑑をプレゼントするよりも、この釣魚1400種図鑑をプレゼントした方が、確実に多くの魚を知ることが出来るのではないかと…。
さて、次の釣行では、どんな魚に出会えるのでしょうか!?
「釣魚1400種図鑑」を持って釣りに出掛けたいと思います。
それでは!