高価な釣り道具を選ぶべきか?安い釣り道具でも釣れるけど…

釣り人の誰もが一度は考えたことがあるであろう疑問…

「高価な釣り道具は使うべきなのか!?」

釣りを始めたばかりの方であれば、最初は安い釣り道具からという意見があるかと思いますが、中級者・上級者になるに連れ、少し高価な釣り具に興味が出てしまうものです。

高価な釣り道具を追い求めれば、磯竿であれば10万円以上の世界…リールであれば10万円に近くなる世界…。どの業界でも「最上位モデル」と呼ばれる商品があるように、釣り道具の世界にも高価な商品が存在します。

本記事では、その高価な釣り道具を選ぶ理由や注意点、また妥協点などについて、私の考えるていることを自由に記事にしたいと思います。

少し高価な釣り道具を購入しようとお考えの方に、購入前に一度読んでみて欲しい内容です。

あくまでも個人の意見なので「こういう考えの方もいるんだなぁ」と思って読んでいただけましたら幸いです。


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高い釣り道具を購入するモチベーションと費用対効果 -本当に買う必要ある?-

私自身は、釣り道具にお金をかけている方だと思います。

釣り道具の2大メーカーであるDAIWA製品が好きなので、釣り道具を購入する際にはDAIWAの製品群から商品を探し始めます。

DAIWAの製品は釣り道具の中では「ブランド」の位置付けなので、それなりの値段はします。クーラーボックスを例に取ると、同じ容量のクーラーボックスを選ぶとき、最も低いグレードでも一般メーカーの2倍くらいの価格です。

高級車や高級バッグもそうですが、高価なブランドを選ぶのは「自己満足の世界」だと言われることが多いです。

とはいえ、高い釣り道具を選ぶという背景には、必ずそのモチベーションがあるはずなんです。

それと同時に、費用対効果も考えながら購入を検討するのだと思います。

以下では、そのモチベーションと費用対効果について、私が思うことを記載したいと思います。

①「長く使うから…」と言う理由よりも 「釣りに行く頻度」の方が重要

釣り道具に限らず、買い物をする時に「長く使うから良いものを買っておこう」と考えられる方は多いかと思います。

ただ、この考えは間違って捉えられてしまうと、損をすることになると思います。

「これから数年間、頻繁に使う予定なので、良い釣り道具を買っておこう」という考え方が正解なのです。

10万円の釣り竿を購入しても、1年に3回しか使わないのであれば、はっきり言って「宝の持ち腐れ」です。単純計算で、5年間で15回しか使われないことになりますので、2万円以下の釣り竿を選んで使えば十分足りると思います。

例えば、月に3回は釣りに行くような方であれば、使う回数も多いですし、高価な釣り具を買う価値があるのかと。

② 高価な釣り道具の性能を感じることが出来ないのなら使う意味ないのでは…?

高価な釣り具と言えば、様々な高品質な部品や強度の高い材料が使われています。

釣り竿であれば、カーボンの含有量だったり、SiCのラインガイド等…

リールであればドラグの性能やギアの滑らかさ等…

SHIMANOやDAIWAのホームページでそれらの製品を見ると、とても魅力的な説明が記載されており、どれも釣り人の心を擽るような機能・機構となっています。

ただ、その性能を自らの肌で感じられるか?という点で考えると、多くの方は「そこまで自分には実力が無い…」という意見をお持ちなのではないかと思います。

「実際に高価な釣り道具を使ってみたけど、前に使っていたものとあまり変わらないような気がする … 」

「確かに竿にしなやかさはあるけど、ミドルクラスの竿でも問題無いような … 」

このように感じてしまうのであれば、ハイクラスの釣り道具を使う意味が薄れますよね!?

シーバスのルアーフィッシングを例に例えると、10,000円以下のリールでもある程度の快適さでルアーを投げて巻くことができます。実際、私はDAIWAのレブロスシリーズでシーバスフィッシングを楽しんでいますが、特に過大なストレスを感じていません…。

そのリールや釣り竿が持つ特徴・特性を理解し、それを感じとることが出来ないのであれば、ワンランク下の釣り道具を使っても問題無いと思いますよ。

個人的に思うことですが、ハイクラスの釣り道具は基本的にオーバースペックであることが多いです。「その機能必要?」「その機能は実際に感じられる?」と思うような機能が付いて価格が高くなっている製品もあります。

その釣り道具の性能をしっかりと使い切るという観点で考えると、リールも釣り竿も20,000円くらいまでのミドルクラスがコスパが良いと思いますね。

③ 高価な釣り道具を所有すると優越感に浸れる!それは事実です!

高価な釣り道具は性能や機能だけが全てではありません。

「所有する優越感」

これは、所有者にしか感じられないものです。

車もそうですよね … 。「メルセデスベンツ・Sクラス」と「トヨタ・カローラ」では、所有している優越感が大きく違います。高価な製品を購入できるということは、自分がそれだけ努力した証でもありますから。

口に出すことが無くても、釣り場でも同じようなことを感じませんか!?

釣り場で他の釣り人と情報交換したりするとき、心の中では「俺のリールはステラだけど…」という … 俗に言うステラ・マウントを取るような感覚です … 。

口には出さないけど、心の中ではそのようなマウントを取っていることって結構ありませんか!?

この優越感だけは、高価なリールを所有しないと感じられない!!

高価なリールを使っているという喜びや優越感を持ちたい方は、ハイクラスの釣り道具を持つ意味がとても大きいと思います!(まぁ、実力は別として…。)

④ 釣り道具にこだわりがある人は高価な製品を買う意味があるかも

この見出しの最後になりますが、釣り道具にこだわりがある方は、欲しい道具が高価であっても購入する意味はあると思います。

例えば「ウキ」。量産品では無く、1本1本が手作りで製造された有名なウキはとても感度が良く、その性能にほれ込んでしまう釣り人も多いと聞きます。

また、芸術作品の様に美しいルアーもあり、使う目的では無くインテリアとして購入する意味がある製品もありますね!

「このメーカーのこの釣り道具でないと嫌だ!」というお考えをお持ちの方であれば、例え高価な釣り道具であっても、それを購入するのが答えなのだと思います。

ハイクラスの釣り道具は使いやすいのは事実!ただし、ミドルクラスが最もコスパが良い…

次に、釣り具の価格帯と性能・使用感 (コスパ) のお話をしてみたいと思います。

「高価な釣り道具は使いやすい」というのは事実です!

1,000円で売られているリールと、60,000円のリールでは素人でもわかるような違いがあります。

また、2,000円の波止用の竿と、30,000円の波止用の竿を比較しても、明確な差があります。

しかしながら … ここで皆さんに質問です。

100,000円の磯竿 (メーカー・号数はバラバラ) が50本、40,000万円の磯竿 (メーカー・号数はバラバラ) が50本入った箱があるとします。全ての竿は名前が隠されています。あなたは、100%の正解率で100,000円の竿と40,000円の竿を仕分けできますか!?

私の答えは確実に「NO」です。

40,000円のミドルクラスの竿は、実は非常に性能や使用感が良いものが多く、100,000円の竿に匹敵するような製品がいくつもあります。

正直な所、40,000円の竿と100,000円の竿を比べた時、違いがわずかしか感じられないような製品群もあるんですよね…。「その違いに60,000円追加で出しますか!?」って言いたくなるようなわずかな違い … 。

そう考えると、ミドルクラスの製品が最もコスパが良いということになるのではないかと。

これは私自身は、自信を持って断言できます (笑) 。

磯釣り用の竿、ルアー釣り用の竿、鮎竿、渓流竿 … 、それぞれの用途別にミドルクラスの製品は必ずラインナップされているので、そこから選ぶと最もコスパが良い買い物になりますよ!


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高価な釣り道具は釣果を確約するものではない…大事なのは仕掛けや釣り場の選択

まぁ。これは当たり前ですが、高い釣り道具を使ったからと言って、必ず釣果に結びつくということはありません。

釣りで良い釣果を得るために必要なことは、

① 釣れる釣り場と時間帯を選ぶこと (情報収集力を上げること)

② その魚種に応じた適切な仕掛けと餌を選ぶこと

③ 釣り道具の使用に慣れること (釣りに慣れること)

です。

この3つの事項を磨いていくと、自ずと釣果が付いてきます。どれか一つでも欠けると、釣果が付いてきません。釣り道具の「価格」は、それほど重要な要素では無いんですよね。

私の経験を2つ紹介します。

以前、淡路島にグレ狙いのフカセ釣りに行った際、愛用していた磯竿の穂先が折れてしまったことがありました。予備の磯竿を持って行ってなかったので、急遽子供が使っている3mの投げ釣り用の釣り竿を使ってフカセ釣りをしました。

フカセ釣り専用の釣り竿では無いですが、仕掛けをきちんと組み、正しいタナと釣法が適切だったので、あまり支障も無くグレが釣れてくれました。釣り竿が3mしかないというハンデは乗り越えられました。

また、滋賀県に旅行に行った時、琵琶湖で1時間だけブラックバスを狙ったことがあったのですが … 。車に積んであった1500円のパックロッドと100円ショップで購入していたルアーを使って、40cmのブラックバスが釣れましたよ…。

「釣果は道具の価格では無い」ということを証明してくれた例として、今でも思い出に残っている釣行です。

高価な釣り道具は破損するとショックが大きい…修理費も高いです

釣り道具に付き物の「故障」。

愛用の竿が折れると、同時に自分の心も折れますよね … 。

リールのギアが壊れてしまったり、ウキが折れてしまったり … 。

高価な釣り道具ほど、破損時のショックは大きいのは間違いないです。

そして、その修理にかかる費用も、釣り道具の値段に比例すると思って下さい。

例えば、磯竿や投げ竿の穂先が折れたとします。定価100,000円の釣り竿であれば、修理に20,000円くらいはかかります … 。

修理費に20,000円って、ミドルクラスの竿であれば新しい竿が変えちゃいますよね!?

高価な釣り道具を購入する際には、修理費が高い事も覚悟しておきましょう!


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高価な釣り道具を使うとメンテナンスも楽しくなる

釣りに行った後、釣り道具のメンテナンスってしていますか!?

海釣りに行くと、釣り竿やリールに必ず塩分が付着し、錆びの原因になります。

リールも長く使っていくと、内部に埃や塵が溜ります。

安い釣り道具だと、メンテナンスせずに放置してしまう事が多くなりますが、高価な釣り道具を使うと釣行ごとにメンテナンスしたくなるんですよね。

例えば、お酒を飲みながら釣り竿を磨いたり、リールを分解したり … 。釣行時の記憶を思い出しながらの釣り道具のメンテナンスは、釣り人にとっての楽しいひと時です。

メンテナンスすること自体が楽しくなるのも、高価な釣り道具の一つの醍醐味だと思います。

私も1,500円のサビキ釣りの竿は磨いたことも無かったですが、初めて40,000円の釣り竿を購入した時からは、釣りに行った後は毎回竿を磨くようになりました。

高価な釣り道具を購入するということは、釣り道具に対する「意識 (大切に扱う意識) 」の変化も生むのは間違いないです!

この記事の終わりに ~高価な釣り道具を使う意味を考える~

本記事では、高価な釣り道具を購入する必要はあるのか?というテーマで、私の意見をかなり自由に記載させていただきました。

高価な釣り道具を買うことについて、私が個人的に持っている自論としては、

・頻繁に釣りに行くことがわかっている。(月に2,3回以上)

・高価な釣り道具を使う優越感に浸りたい。

・釣り道具にこだわりがある。

これらの全てに該当する方であれば、高価な釣り道具を購入する意味はあると思います。

ただし、「使いたかったら高価な釣り具を使えば良い … 」という意見があるのも事実です。

自分の中で、物欲が満たされるのであれば、それも高価な釣り道具を購入する一つの理由になると思います。

ただ、高価な釣り道具を購入する前には一度立ち止まって、自分の釣りの実力や今後のフィッシングライフについて考えてみた方が良いかと思います。後悔しないためにも…。

「買ったけど使う機会が少ない」「買ったけど性能を使いきれない」というのは、最悪のケースですよ!

それでは、お気に入りの釣り道具で良いフィッシングライフを!!