兵庫県芦屋市の南に位置する人工島の「南芦屋浜」。
周囲には遊歩道が完備されており、石畳や堤防が設けられているため、島一周の大部分が釣り可能な人工島となっています。
釣れる魚種も豊富で、代表的な魚種としては、イワシ・サバ・アジ・太刀魚・黒鯛 (チヌ) ・キビレ・ハネ (鱸) となっています。
関西の釣り人であれば知らない人はいないと言えるくらい、とても有名な関西の釣りポイントです。
そんな南芦屋浜ですが、ハネ (鱸) 釣りがとても有名な場所で、年間を通じてエビ撒き釣りやルアー釣りで狙うことができます。
私自身も、南芦屋浜のエビ撒き釣りでハネ釣りを長く楽しんでおり、鱸クラスの大物も何度もゲットしています!
この記事では、私のこれまでの経験から、南芦屋浜でのハネ釣り (エビ撒き釣り) で重要だと思うポイントを列挙していきたいと思います。
これから南芦屋浜でエビ撒き釣りでハネを狙われる方に、少しでも参考 (ヒント) になれば幸いです。
【注意】2022年5月時点で、南芦屋浜の南側のベランダと、北側の水道で補修工事が行われています。立ち入り禁止の場所がありますので、立ち入り禁止の場所には入らないようにしましょう!
南芦屋浜のハネ釣りポイント
南芦屋浜でのエビ撒き釣りによるハネ釣りですが、基本的には南芦屋浜の周囲全域がポイントとなっています。
護岸がしっかりと整備されているので、どのポイントでも比較的釣りやすい状態です。
ただ、ハネ・スズキが釣れやすいポイントはあります!
最も有名なのは、阪神高速の下ですね。
南芦屋浜でハネを狙っている方であれば、誰もが口を揃えて言われる好ポイントです。
ハネ狙いの場合、この場所から釣り座が埋まっていくと言っても過言ではありません。駐車場からも比較的近いのも理由だと思います。
ハネ・スズキは日中はなるべく暗いポイントを好むという特徴も関連しているのかと。(漁港などで、漁船の下にハネ・スズキが隠れているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか?)
このポイントは非常に人気が高いため、休日ともなれば日の出前に到着しないと場所が取れない場合が多いです。
ハイシーズンともなれば、5m間隔くらいで釣り人が並んでいる時もあります。
この阪神高速下以外にも、私が大好きな実績ポイントはいくつかあります。
しかし、インターネット上で全てを公開してしまうのも良くないので、ここでの記載は控えておきます。
実際に釣行に出掛けてポイントを探索してみて下さいね!
南芦屋浜の常連さんやフィッシングマックスさんで情報を集めるのも良いですね!
狙うタナは何ヒロくらい? ウキ下は2ヒロで始めるのが無難
南芦屋浜は、足元から竿2本 (約10m) の距離であれば、水深が約3ヒロ程度です。
もちろん、場所にもよりますが、概ね3ヒロくらいと考えて良いかと思います。
では、水深は何ヒロくらいを狙えば良いのか?
その日の天候や潮の流れによっても変化しますが、釣り場について私が一番最初に狙うのは、水深2ヒロのタナです。
春夏秋冬、どの季節でも水深2ヒロを狙って釣りを始めます。
それだけ実績のあるのが水深2ヒロです。
場合によっては、仕掛けを変えずに水深2ヒロを維持して1日を釣り切ることもあります。
狙うタナに迷ったら、まずは2ヒロで釣り始めてみてください。
もし2ヒロで全く反応が得られなかったら、次に狙うのは2.5ヒロから3ヒロの間です。
(深いタナを狙うと、ハネではなく、黒鯛やキビレが連発してしまう事もありますが…。)
また、逆に1.5ヒロくらいが答えになることもあります。
2021年初夏の釣行時に経験ことですが、2ヒロ、2.5ヒロ、3ヒロと探って全く反応が無く、1ヒロから1.5ヒロにしたらハネが釣れたという実績もあります。
その時は、「そんな浅いタナが正解なんや…」と、驚いた釣行でもありましたね。
私自身、ハリスを1mでウキ下1.6mの仕掛けで釣れるなんて、それまで経験したことが無かったので…。
二枚潮を克服すること!3B以上の棒ウキを推奨
南芦屋浜に限ったことではないですが、大阪湾奥の釣り場は基本的に「二枚潮」です。
二枚潮とは、上潮と底潮の流れ方が全く異なる状態の事ですが、南芦屋浜の場合には上潮の流れが速く、底潮の流れが遅い (または流れが止まっている) という場合がほとんどです。
時には三枚潮になることも…。
二枚潮が解消される時間帯は非常に短く、常に二枚潮になっていますね。
そのため、撒いたシラサエビと仕掛けを同調させるために、二枚潮を克服しなければなりません。
ただ、エビ撒き釣りでシラサエビを撒く場合には、シラサエビの沈下を目で確認することができません。
ある程度、潮の流れを予測してシラサエビを撒く必要があります。
また、少しでも同調を容易にするためには、浮力が強めの棒ウキを使うことが有効です。
南芦屋浜では、円錐ウキを使ってエビ撒き釣りをされている方を見かることもあります。しかし、棒ウキの方が上潮の流れを受けにくく、底潮に仕掛けを乗せやすいため、差し餌と撒き餌の同調が楽になります。
また、棒ウキを使う場合も3B以上の浮力で、ガン玉も大きめのものを使ったほうが、仕掛けが確実に安定します。
ラインメンディングも容易になりますよ!
また、南芦屋浜は潮の流れが非常に早くなる時があります。潮が速いと、挿し餌と撒き餌の同調が困難になるだけではなく、撒き餌をしてもシラサエビが潮に流されてしまい、ポイントを作ることができません。
潮が速い時はあきらめて、休憩をすることも大切ですよ!
撒き餌の「シラサエビ」について
次に撒き餌のシラサエビについて、撒き方や撒く量について記載していきます。
シラサエビの撒き方には、人それぞれのやり方や考え方がありますが、以下では私のやり方を紹介します。
シラサエビは上撒きだけで十分 (エビ撒きボールは条件次第)
シラサエビを海に撒く方法としては、「上撒き」と「底撒き」の2種類があります。
上撒きはエビショットを使って水面にエビを撒いていく方法、底撒きはエビ撒きボールを使って狙ったタナにシラサエビを投入する方法です。
芦屋浜の場合、基本的にはエビショットを利用した上撒きで対応ができます。
芦屋浜北側の水道や、前述の阪神高速の下であれば上撒きでOKです。
ただ、南芦屋浜東側の水深が8mくらいある堤防では、底撒きの方が効果が確実に高いです。
また、天候が悪く風が強い場合にも、エビ撒きボールが力を発揮しますね!
シラサエビはどれくらい撒くべき?
シラサエビを撒く量ですが、フィッシングマックスさんのHPでは「1時間当たり1杯のシラサエビ」と記載されています。
実際に、この情報は正しく、1時間に1杯が丁度良い量です。
仕掛けを投入するたびに、大体3~5匹くらいのシラサエビを撒いていくと、概ね1時間に1杯くらいの量になります。
少し多めに撒きたい方は、1時間当たり1.5杯くらいで考えれば良いですが、撒きすぎると撒き餌で魚がお腹いっぱいになってしまうこともあります (特に寒の時期) 。
何時間釣りをするのかに応じて、シラサエビを購入していきましょう!
個人的には、南芦屋浜のハネ・スズキは朝の時合いが最も釣れるので、朝5時~8時までをシラサエビ3杯で勝負するのがベストだと考えています。
ハリスは1.75号以上でハリはグレ用・チヌ用がお勧め
仕掛けに使うハリスについても記載しておきたいと思います。
フカセ釣りで黒鯛 (チヌ) を狙われる方は、1.2号~1.5号くらいのハリスを使われる方が多いのではないでしょうか?
その感覚のままに1.2号~1.5号のハリスでハネ・スズキを狙うと、ラインブレークの可能性が高いです…。
私自身も黒鯛のフカセ釣りを始めた後からエビ撒きを始めたので、最初は1.5号のハリスでハネを狙っていました。
しかし、1.5号ではラインブレークが多い!!
そのため、今では1.75号のハリスを利用するようになり、実際にラインブレークの確率が減っているのが事実です。
フッキングの際に、ハリが良い場所にかかれば良いですが、ハリスがハネの歯に当たるようにかかるとラインブレークの可能性が一気に高くなります。
苦労してハリにかけた魚がラインブレークすると、ショックが相当大きいですよ…。
また、使用するハリについても注意が必要です。
エビ撒き釣り用に「活きエビ」という細軸の針が売られており、それを利用する方も多いと思います。シラサエビを弱らせないために、細軸の設計になっています。
しかし、ハリが細いため、良型のハネ・スズキ・黒鯛がかかると、ハリが伸ばされてしまい、結果としてバラシに直結することがあります。
私自身、エビ撒き釣りを始めた頃は「活きエビ」専用の細軸のハリを使っていましたが、何度も針を伸ばされてしまった経験があります。
そのため、今ではサイズが小さく太軸設計となっているグレ用の5号、またはチヌ針の1号・2号を使用しています。
60cmクラスのハネ・スズキになると、グレ針やチヌ針であっても少し伸ばされてしまう事もあるかと思いますが…。
南芦屋浜のハネは食べれるの!?
「南芦屋浜で釣れた魚は食べれるの!?」という疑問を持たれている釣り人の方は多いと思います。
結論から言います。
「問題無く食べれます。」
確かに、大阪湾奥の海は決して綺麗と言えるような状態では無いかもしれません。
しかし、現代は有害物質を含む工場排水が垂れ流しにされている状態では無いですし、しっかりと処理をすれば臭みも無く美味しく食べられます。
芦屋浜で釣れたハネ・スズキの料理として、個人的におススメなのは以下の通りです。
・しゃぶしゃぶ
・アクアパッツァ
・西京焼き
特に西京焼きは味噌と日本酒を混ぜた味噌床に1日~2日漬けるので、臭みが全くありません。
以下のリンクでは、西宮浜のキビレを西京焼きにした記事を紹介しているので参考にしてみて下さい。
この記事の終わりに
本記事では、南芦屋浜でのエビ撒き釣りでハネを狙う際に重要になる項目を、私の経験から紹介させていただきました。
ハネを狙ったエビ撒き釣りは、慣れるまでは難しい釣りになりますが、テクニックとコツを掴めば高確率でハネを釣り上げることができます。
釣果が良い日には、朝の3時間で6匹のハネを釣り上げることができた日もあります。
また、南芦屋浜でのエビ撒き釣りでは、ハネ・スズキ以外にも黒鯛・キビレ・メバルなどが釣れることもあります。
どれも釣れてうれしい魚ばかりなので、エビ撒き釣りをマスターしてみてはいかがでしょうか?
南芦屋浜は、エビ撒き釣りを練習するのにも、とても適した釣り場だと思います。
では!