毎年、2月~3月は釣り道具の新製品発売シーズンですが、2023年もその季節がやってきました。
コロナ禍で開催の中止が続いていたフィッシングショーも2023年にはリアル開催が再開し、釣り業界もリアルイベントで活気付く … 2023年はそんな1年になりそうな予感がします。
この新製品の発表時期を毎年楽しみにしているのですが、今年はフカセ釣りで使う黒鯛用の磯竿を新しく購入しようと計画をしておりました。
2023年2月~3月に、ダイワとシマノの二大メーカーから新たに黒鯛用の磯竿が発売されます。
・ダイワ … 銀狼 唯牙 AGS ⇒ 公式HPはコチラ
・シマノ … 鱗海マスターチューン ⇒ 公式HPはコチラ
この2つの製品が発表された時から、どちらかを購入しようと考えていたのですが、フィッシングショー大阪2023で現物を手に取り、実際に竿を曲げて来たので、その比較を基にどちらを購入するかを決定したいと思います。
私と同じように、銀狼 唯牙と鱗海マスターチューンのどちらを購入しようか迷っている方に、少しでも参考になれば幸いです。
【注意】本記事は、筆者の個人の考えを基にして作成したものとなります。釣り竿の感触や重要視する点などは人それぞれなので、あくまでも参考としてお考えいただけましたら幸いです。
新製品を体感しにフィッシングショー大阪2023へ!
毎年開催されていたフィッシングショーを楽しみにしていた釣り好きの方も多いと思いますが、2021年と2022年はコロナ禍ということでリアル開催が中止されていました。
新製品が多数発表になると同時に開催される展示会でしたので、新製品をどこよりも早く手に取って確認できる機会として、私自身も楽しみにしていたイベントでした。
そんなフィッシングショーが2023年にはリアル開催として復活しまして、2023年2月4日~5日の期間でインテックス大阪で開催となりました。
私自身、フィッシングショー以外の展示会への参加も自粛していたこともあり、久しぶりのインテックス大阪です。(多分、インテックス大阪に来るのは3年ぶりくらいです。)
3年ぶりのリアル開催ということもあり、とにかく来場者の数が凄かったです!
釣りファンの皆さんが、本当に待ちに待ったイベントだったんだと思います。
フィッシングショーのお目当ては「銀狼 唯牙 00号」と「鱗海マスターチューン 00号」
さて、今回のフィッシングショーで、私が最も注目したのは「黒鯛用の磯竿」です。
冒頭でも記載しましたが、ダイワとシマノから黒鯛用の竿が新しく発表されました。
ダイワの「銀狼 唯牙 AGS」とシマノの「鱗海マスターチューン」です。
銀狼 唯牙 AGSは、先代のモデルからモデルチェンジとなります。
鱗海マスターチューンは、鱗海スペシャルと同じ価格帯の後継製品という位置づけかと。
どちらも定価が60,000円~70,000円ということで、ライバル関係で登場した黒鯛用の磯竿と言えますね。
この2つの製品が発表されたとき、どちらかを購入しようと決めていました。
ただ、発売前の製品のため現物を手に取ることができなかったため、フィッシングショーで現物を手に取って決定しようと思っていました。
実際にフィッシングショー大阪で比較をしてきたので、以下で5つの観点で個人的な所感を紹介したいと思います。
比較① 外観とデザイン
まず最初に外観・デザインの比較です。
釣竿って、使いやすさや性能が大切なのは言うまでもありませんが、デザインの好き嫌いにも個人差があるので、とても重要な比較要素だと思っています。
まず最初に下の写真が、ダイワの「銀狼 唯牙 AGS」の写真。
銀狼 唯牙 AGSは、黒と濃い赤を基調としたデザインで、鱗海マスターチューンに比べると落ち着いた雰囲気があります。
それでいて、先代の銀狼 唯牙を思い起こさせるクールなデザインが踏襲されてされています。
「銀狼 唯牙」の文字は、先代からフォントがほとんど変わっていないと思われます。
次の写真が、シマノ「鱗海マスターチューン」の写真です。
鱗海マスターチューンは、銀狼 唯牙 AGSとは反対で、かなり明るい赤色 (オレンジ?) を取り入れたデザインとなっており派手です。
グリップの部分にもゴールドのデザインが施されており、釣り場で磯竿が目立つこと間違いなしという感じの印象でした。
比較② グリップの持ちやすさ
続いて、リールをホールドするグリップ部分の持ちやすさです。
これに関しては、正直なところ、どちらも持ちやすく、甲乙つけがたいものでした。
さすがに60,000円クラスの釣り竿になると、各社機能性をしっかりと追求しており、本当に握りやすいデザインになっています。
どんなリールを搭載させても、しっかりと手にフィットするような、そんな印象でした。
グリップに関しては、どちらを使っても問題無さそうです。
また、グリップエンドの部分に関しても、肘に当てても滑りにくい加工がなされており、グリップエンドが滑って操作性に支障が出るということは無いだろうと感じました。
比較③ 竿のしなやかさ・柔らかさ
今回、00号という柔らかい竿の購入を検討しておりますので、「しなやかさ」や「柔らかさ」はとても重要な比較要素となります。
フィッシングショーでは、実際に竿を曲げて竿の調子を確認することが出来るので、スタッフの方に依頼して実際に竿を曲げてこの点を確認してきました。
まず最初に、銀狼 唯牙 AGS 00号 5.3mですが … 本当に柔らかい!
この竿、めちゃくちゃ曲がりますよ … 。
フィッシングショー大阪の会場で、実際に私が銀狼 唯牙 00号をしっかりと曲げてみると、周りの方からも「何!?この竿の曲がり!やばいですね!」「折れそう…」という意見があちらこちらから … 。
こんなに柔らかい黒鯛用の竿を持ったことが無いと思えるくらいの柔らかさです。
それでいて、しっかりと弾力(復元力)があり、黒鯛がかかったときに優しくやり取りができると確信できるような仕上がりでした。
下のグラフは、ダイワさんのHPに掲載されている先代の銀狼 唯牙と新しい銀狼 唯牙の曲がりを比較したものです。このグラフを見てもわかるように、新しい銀狼 唯牙は、先代よりもさらに曲がりやすくなっているんです…。
竿の柔らかさや弾力の観点では、私は銀狼 唯牙 AGSの方が好きですね。
鱗海マスターチューンも、とても扱い易そうな印象を受けたのですが、鱗海スペシャルの00号との違いがあまり無いような感じを受けました。
以前、友人の使用している鱗海スペシャル00号5.3mを使わせてもらったことがあるのですが、その竿の曲がり方や感覚と同じように思えたのです。
シマノさんが開発されている竿なので、調子が似てくるのは仕方ないとは思うのですが、私個人の意見としては、もう少し違いがあっても良いのかな?という印象でした。
ただ、黒鯛だけではなく、堤防でのグレ釣りに00号を使いたいというのであれば、鱗海マスターチューンの方が適しているのではないかと感じました。
銀狼 唯牙 00号は、グレには柔らかすぎて、グレの強烈な突っ込みには負けてしまいそうな気がします。
比較④ 竿の自重
ダイワ「銀狼 唯牙 00号 5.3m」は、自重が161gと発表されています。
それに対して、シマノ「鱗海マスターチューン 00号 5.3m」は、2023年2月初旬の時点で自重が「未定」となっています。
ただ、鱗海スペシャルの00号 5.3mは自重が147gでしたので、少し派手な装飾が増えたことを考えると、150gくらいの仕上がりになるのではないかと予想しています。
そのため、正確な比較はできないのですが、フィッシングショーで実際に持った感じとしては、両者ともにほとんど同じくらいの重さに感じました。10gくらいの違いは、私の肌感覚では感じきれないのだと思います。
釣り場では、搭載させるリールの自重によっても総重量が変わるので、私自身は釣り竿の10gの違いはあまり気にしていません。
というよりも、あらためて考えると、5.3mという長い磯竿で自重が150g前後って … めちゃくちゃ軽いと思います。
比較⑤ 竿先 (穂先) の見やすさ
5つ目の比較項目は竿先 (穂先) の見やすさです。
黒鯛狙いのフカセ釣りでは、二枚潮を回避することや全層を探るためにウキを沈める場合があります。
この時、竿先の動きや道糸の張り具合でアタリを取ることになるのですが、竿先の見やすさが魚のアタリの確認に重要になります。
銀狼 唯牙と鱗海マスターチューンは、竿自体は黒を主体とした色になっているのですが、竿先だけは見やすくするために異なる色が採用されています。
銀狼 唯牙の竿先は鮮明なオレンジ、鱗海マスターチューンの竿先はホワイトを採用です。
(銀狼シリーズは、上位ランクの「王牙」も下位ランクの「鋭牙」も同じオレンジ色が採用されています。)
どちらが見やすいかというと、これは確実にオレンジ色を採用した銀狼 唯牙です。
良い例を出すと、ウキの色ってオレンジ色や赤色が多いですよね。これは海水面上では、全天候を考慮した時に最も見やすい色とされているからです。
つまり、その色を採用している銀狼 唯牙の穂先の方が見やすいのは考えやすいかと。
ただ、ウキの様に10m~20m先に投げるのではなく、自分の目から約5m先にある竿先を見ることになるので、鱗海マスターチューンの穂先(白色)でもアタリを取る機能としては全く問題はないと思います。
デザイン面で考えると、個人的には鱗海マスターチューンの白色の穂先の方がカッコいいと思っています。
ガイド性能は比較が難しいですが同等と判断
磯竿のガイドは、スムーズに道糸を送り込むことや、竿先での糸がらみ防止に重要な役割があります。
銀狼 唯牙のガイドにはダイワオリジナルの「AGS (エアガイドシステム)」、鱗海マスターチューンのガイドにはシマノオリジナルの「Xガイド」が採用されています。
正直、ダイワとシマノが開発した高性能ガイドなので、どちらのガイドも性能が良く、これも甲乙がつけがたいです。
これまでの私の経験上での話ですが、そこまで大きな差が感じられません。(上手な方は、きっと違いを明確に感じているのかもしれませんが…)
フィッシングショー (展示会) では、その場で遠投を試したりすることはできないので、ガイドの性能は比較から外しました。
最終判断 ⇒ 銀狼 唯牙 00号 5.3mに決定!
以上、新しい黒鯛用磯竿の購入に関し、様々な観点で銀狼 唯牙 00号 5.3mと鱗海マスターチューン 00号 5.3mを比較してきまいた。
両方の磯竿ともに、良いポイントがあり、どちらを購入しようか相当迷いました。
しかし、最終的に「銀狼 唯牙 00号 5.3m」の購入に決定しました。(2023年3月発売なので、フィッシングショーの後に先行予約を完了しました。)
銀狼 唯牙を選んだ最も大きなポイントは「しなやかさ・柔らかさ・竿の弾力」です。
実際に手に取り、実際に竿を曲げてみて、この竿で黒鯛を釣りたいと思えたのが銀狼でした。
竿先やグリップのデザインは鱗海マスターチューンの方が好きではあったのですが、やはり魚がかかった時のやり取りを想像すると、銀狼 唯牙の方が心魅かれるものがありました。
おまけ -フィッシングショー大阪2023の思い出-
3年ぶりのリアル開催となったフィッシングショー大阪ですが、フィッシングショーには各メーカーの有名なインストラクターの方も多く来場され、製品説明や写真撮影に対応しておられます。
これもフィッシングショーの醍醐味ですよね。
いつもテレビやYoutubeで画面の中にいる有名な釣り師の方とお会いできる最高のイベントなんです。
で、今回のフィッシングショー大阪では、お二人の有名なフカセ釣り師にお会いしお話をさせていただきました。
一人はダイワのフィールドテスターの木村公治さんです。
ダイワの黒鯛釣り師として有名な方で、今回購入を決めた銀狼 唯牙のフィールドテストなども実施されている方です。
ダイワの「磯チャンネル」でも木村さんの黒鯛釣りの様子が紹介されておりますが、木村さんには「どんなに厳しい状況でも黒鯛を釣り上げるプロ」というイメージを持っています。
当日は、銀狼 唯牙のおすすめポイント等を丁寧に教えて下さり、とても参考になりました。
もう一人はシマノの平和卓也さんです。
シマノのジャパンカップ制覇等、フカセ釣りの世界で超有名な方で、DUELさんの「PEACE the MOVIE」にも出演されている方です。自然に対する敬意や磯釣りの楽しさが伝わる活動をされており、私自身も長く尊敬している方です。
平和卓也さんには、PEACE the MOVIEのステッカーをいただいてしまいました。クーラーボックスに早速貼っています。(下の写真)
来年もフィッシングショーが無事に開催されることを願うばかりです。
それでは!