明石海峡周辺では、秋になると大きく育ったチャリコ (真鯛の幼魚) の良い釣果が聞かれるようになります。
真鯛は春に産卵期を迎えますが、孵化した稚魚は夏を越えて成長し、秋になると明石海峡周辺では20cmクラスのチャリコに成長します。
梅雨から夏の間のチャリコは、まだ10cmかそれ以下のサイズであり、リリースしないと可哀想なサイズですが、秋になって20cmクラスに成長すると食べる身も多くなり、釣りの良いターゲットになります。
本記事で紹介する淡路島の翼港でも、11月になると20cmクラスに成長したチャリコの数釣りが楽しめるようになります。
2021年10月後半になりますが「翼港でチャリコが数釣りが楽しめている状況」と言う情報を得ましたので、実際に釣行に出掛けてきました。
エギを使った秋のイカ釣りや青物狙いのルアー釣りなど、多くの釣り客で賑わう中でしたが、満足のいくチャリコの釣果が得られました。
筆者が秋のチャリコを狙う目的は…一夜干し
小さな真鯛は食べる身が少ないため、釣れてもリリースされてしまう方が多いかと思います。
特に梅雨から夏に釣れるチャリコは、今年生まれたばかりの幼魚であり、10cm以下のサイズが基本です。
しかし、晩秋になると、そのチャリコも20cmクラスに成長するため、食べる身も多くなります。
そんなチャリコですが、サイズが小さいとは言え真鯛です。大きな真鯛ほどの脂はのっていませんが、味は素晴らしいものがあります。
特にチャリコの一夜干しは、とても良い酒の肴になります。
私自身、チャリコの一夜干しを食べるために、毎年秋になると一度はチャリコ釣りに出掛けています。
淡路島の翼港は水深がありチャリコが豊富!
明石海峡の周辺では、様々な場所でチャリコが釣れます。
アジュール舞子、大蔵海岸、平磯海釣り公園などが代表的な釣り場ですね。
しかし、秋のシーズンにチャリコがしっかりと成長している釣り場を考えると、やはり神戸側の防波堤よりも淡路島がお勧めです。
特に翼港は水深があり、餌も豊富なことが影響しているのだと思いますが、秋になるとチャリコが20cmクラスまで成長します。
2020年の例ですが、10月にアジュール舞子で釣りをした時には10cm程度のチャリコが大量に釣れました。しかし、その翌週に淡路島の翼港で釣りをすると、20cm弱のチャリコがたくさん釣れました。
同じ神戸周辺であっても、神戸側と淡路島でこれだけの差があるのが事実なんですよね!
釣り方はフカセ釣りまたはカゴ釣りが基本
チャリコは浮いている餌も食べれば、底に落ちている餌も食べます。また、エビも食べれば青イソメなどの虫も食べます。
そのため、チャリコは様々な仕掛けで狙うことができますが、基本的には「ぶっこみ釣り」、「銅付き仕掛け」、「フカセ釣り」、「カゴ釣り」が主な仕掛け・釣り方になるかと思います。
しかし、良い釣果を狙うのであれば、真鯛釣りの基本であるカゴ釣りやフカセ釣りがお勧めです。
普段から撒き餌を用いたフカセ釣りをやっている方であればフカセ釣りで狙えば良いと思います。
また、撒き餌を投げるコントロールなどの技術が不要のカゴ釣りは、初心者の方にもお勧めの釣り方ですね。
青イソメを使った簡単な仕掛けで釣りたいという方であれば、ぶっこみ釣りでも良いですが、翼港は根がかりが多いので仕掛けは多めに持っていく必要があります。また、翼港はベラが非常に多いので、ぶっこみ釣りや銅付き仕掛けでは、ベラを大量に釣ることになる可能性が高いです。
翼港の淡路島側のポイントが狙い目
翼港のチャリコ釣りですが、翼港のどこでも釣ることはできると思います。
しかし、成魚になる前のチャリコは、基本的に浅場に生息していることが多いので、翼港の中でも淡路島側のポイントにはいるのがお勧めです。
下の写真が実際のポイントですが、翼港に渡る橋が見えているのが分かるかと思います。この位置から、淡路島側に向かって仕掛けを投げるのがお勧めです。
大阪湾側でもチャリコは狙えますが、ルアーマンが多く、場所取り合戦になっているので入ることは難しいです。(質の悪い場所取りをするルアーマンも結構います。)
特に家族で釣りに行かれる際には、大きなルアーが飛び交う場所は危ないので、安全に釣りができる淡路島側が良いかと思います。
淡路島側の水深は、下の記事でも紹介していますが、足元で約3.5mとなります。ただし、10mくらい仕掛けを飛ばすと、約5mくらいの水深となりますね。
2021年11月中旬の実際の釣果を紹介
では、2021年11月中旬になりますが、実際に20cmクラスのチャリコを狙った釣行の結果を紹介します。
大潮の日で、お昼12時から14時30分の2時間半の短時間の釣行でした。
釣り方はフカセ釣りで、チヌ用の撒き餌に米ぬかとオキアミ3kgを混ぜ込みました。
挿し餌はオキアミです。(海老で鯛を釣ります!)
狙ったタナは5mで、ほぼ水底に挿し餌を通すような釣り方です。
翼港はエサ取りのスズメダイが非常に多い事でも有名ですが、釣行の日も相当な数のスズメダイに悩まされました。仕掛けを20mくらい沖に飛ばしても、スズメダイが集まってくる有様で、釣りにならないような状態でした。
しかし、撒き餌ワークで何とかスズメダイを回避して、4匹のチャリコをゲットです!
(下の写真には3匹しか写っていませんが、最終的に4匹を釣り上げました。)
サイズは、小さい方から順に19cm, 20cm, 20.5cm, 21cmでした。このくらいのサイズになると、食べる身も多くなりますね!
釣れたチャリコは、持ち帰ってから一夜干しにしていただきました。
釣った日に塩焼きにしても美味しいですが、ひと手間かけて一晩干すだけで旨味が倍増します!
神戸周辺にお住まいの方で海釣りが好きな方は、秋のチャリコ釣りが本当にお勧めですよ!
真鯛の成魚ではないですが、このサイズのチャリコが釣れると本当に嬉しいものです!
秋の翼港は良型のグレも同時に釣れる
翼港でチャリコ狙いのフカセ釣りをすると、良型のグレが混じって釣れます。
翼港はグレの魚影が濃い事でも有名で、特に水深のある大阪湾側では、二桁釣果が余裕で出るくらいの魚影です。
それに対して、淡路島側は少し水深が無くなるため、グレの魚影は落ちます。
とはいえ、グレは翼港の至る所に生息しているので、普通に釣れます。
今回の釣行でも、下の写真の通り、2匹の良型のグレが釣れました。26cmと29cmです。
秋に釣れるグレは、冬に向けて脂が乗り始めるので、夏のグレよりも美味しく食べることができます。この2匹も、チャリコと同様に干物でいただきました。
この記事の終わりに
この記事では、秋の翼港でのチャリコ釣りを紹介させていただきました。
2020年、2021年と2年連続で20cmクラスのチャリコがしっかりと釣れているので、秋の翼港は成長したチャリコ狙いの良い釣り場だと言えるかと思います。
チャリコと言うと「10cmクラスの小さな真鯛の幼魚」というイメージがありますが、20cmクラスにまで成長すると食べる身も多くなるので、格好の釣りのターゲットになります。警戒心もそこまで高くは無いので、誰にでも釣るチャンスがある魚であると言えるかと思います。
過ごしやすい気候になる10月~11月、淡路島でチャリコ狙いの釣りをしてみてはいかがでしょうか?