煮付け、塩焼き、ムニエルなど、どんな料理にしても美味しく食べることができるメバルは、堤防釣りの人気のターゲットです。
20cmを越えるような大きなメバルを釣るのは難しいですが、サイズを問わなければ一年間を通じて防波堤で釣れる魚になります。
ベラやガシラ (カサゴ) よりも釣るのが難しいイメージがありますが、ファミリーフィッシングで釣れた時にはちょっと嬉しくなりますね。
今回の記事では、明石市にある大蔵海岸でのメバル狙いの釣りを紹介したいと思います。
メバルは夜釣りで釣れる魚で有名ですが、昼間でも釣ることが可能です!
大蔵海岸は神戸周辺にお住いの釣り人にとっては超有名な釣り場ですが、その人気に似合うように多くの魚種が住み着いている場所です。
メバルもその中の一つですが、メバルに狙いを定めて釣るのは実は難しく、必ず釣れるというわけでもありません。しかし、実際に何度か大蔵海岸で釣りをしてみて、少し工夫すればメバルが釣れる確率が上がるように感じています。今回は、その工夫点もお話しできればと思います。
大蔵海岸でメバル釣りをされる方に少しでも参考になれば幸いです。
明石市・大蔵海岸の情報
まず最初になりますが、大蔵海岸へのアクセスや周辺の情報について記しておきます。
大蔵海岸には転落防止の柵が設けられている (通称: ベランダ) ので、小さなお子さんがいても安心です。
アクセス方法と駐車場
大蔵海岸は明石市の東側にある明石市の公園になります。
〒673-0879 兵庫県明石市大蔵海岸通2丁目11
神戸方面からであれば阪神高速の「若宮」を下りて、国道2号線を使って訪れることができますが、2号線は結構渋滞します。特に須磨を抜けて垂水に入る辺りからが混雑します。
そのため、神戸方面から来られる場合には、少しだけ高速道路代を出して、第二神明道路の「大蔵谷」からのアクセスがお勧めです。
姫路方面から来られる場合にも、第二神明道路を利用して「大蔵谷」で降りるというルートがお勧めです。
大蔵谷ICを下りれば、南に南下して約10分程度で大蔵海岸に到着します。
トイレやコンビニ等の情報
大蔵海岸は明石市の公園になっており、公園の管理事務所があります。
その管理事務所に公衆トイレがあるので、利用させていただくことができます。
また、大蔵海岸にはスーパーマーケットの「ラ・ムー大蔵海岸店」があるので、飲み物やお弁当を買うついでにトイレを利用させていただくこともできます。
しかし、大蔵海岸公園からすぐの所にはコンビニがありません。そのため、飲み物やお弁当以外の必要なものは必ず事前に持ってくるようにしましょう!
近くの釣具店
大蔵海岸の近くには、少し東側に「まるは釣具店」があります。
また、神戸方面から2号線を使ってこられる場合には、平磯海釣り公園の手前に「フィッシングマックス垂水店」があります。
今回紹介するフカセ釣りでは、撒き餌のオキアミが必須になるのですが、まるは釣具店さんには半解凍状態のオキアミがありませんでした。
フィッシングマックス垂水店さんでは、半解凍状態のオキアミが販売されていたので、撒き餌用のオキアミを当日入手が可能です。一応、情報として記載しておきます。
フカセ釣りをされるのであれば、前日にオキアミを入手して半解凍にしておくのがベストですが…。
大蔵海岸の釣り場の特徴
次に大蔵海岸の釣り場の特徴になります。
上記の通り、ベランダと呼ばれる安全柵が設けられている堤防になりますが、釣りに関わる次の3つの点を紹介しておきたいと思います。
潮流が速く変化しやすい点が難しい
大蔵海岸は明石海峡にある釣りスポットになりますので潮流が早いです。
普段、港の中でしか釣りをしていない方からすると「こんな状況で釣りができるか!?」と突っ込みたくなるような潮流の時もあります。
干満の差や季節による潮流等が影響をしているのだと思いますが、酷い時には激流の川の様な状態になります。
そうなると、仕掛けを投げ込んでも、あっという間に20mくらい流されていくので、隣の釣り客の仕掛けと絡んでしまうような事もあります。
ただ、潮流が変化しやすい分、15分くらい待つと潮流が緩やかになるようなことも多々あるので、潮流が厳しくなったら一旦釣りを止めて、潮が止まるのを待つというのもアリです。
下の写真は、少し分かりにくいかもしれませんが、最も潮流が激しい時の海の様子です。岸壁に激しい潮流が辺り、泡立っていることが分かるかと思います。
この状態になる10分前は穏やかな海だったのですが、この激しい潮流変化が生まれるのも明石海峡の釣り場の特徴ですね。
釣行の際には、干満表の確認はお忘れなく…。
エサ取りが多い
魚の数が豊富、魚種が豊富ということは、裏を返せばエサ取りのスズメダイやコッパグレ等が多いということです。
特に、大阪湾の岸近くには春先からスズメダイが大量に湧き始めます。
そのため、フカセ釣りの仕掛けを投入するとあっという間に餌だけが無くなっていきます…。
フカセ釣りする時には、エサ取りを足元に集めて、仕掛けを投入する場所にスズメダイを移動させないという技術が求められます。大蔵海岸のフカセ釣りは、その観点では少し難易度の高いポイントと言えるかもしれません。
上で紹介した潮流の変化によってスズメダイが出て来なくなるタイミングもありますが、確実にスズメダイに悩まされます。対策を考えると共に、釣りをする時間を加味して、撒き餌は多めに持っていきましょう!
足元がケーソンで砂浜もあるので魚種が豊富
大蔵海岸の足元はケーソンになっています。また、大蔵海岸と言う名前が付く通り、近くに砂浜もあります。
そのため、砂地に棲む魚や岸壁に棲む魚など、多種多様な魚の釣りを楽しむことができます。
それが大蔵海岸の人気の源かと思います。
足元の水深は約5m (竿一本分) です。
ただ、このケーソンの中には大きなカンダイが結構住んでおり、フカセ釣りで針にかかると高確率で糸を切られます…50cmを越えるクラスになると相当上手く立ち回らないと、太刀打ちができません…。
大蔵海岸でのフカセ釣りの仕掛け -メバル釣り向け-
大蔵海岸でメバルを狙う際のフカセ釣り仕掛けは、基本的には一般的なフカセ釣りの仕掛けで問題はありません。
全遊動、半遊動のどちらの釣り方でも可能ですが、足元の水深が5m程度あり、潮流が速いことを考えると、少し思いガン玉を使用した半遊動のフカセ釣りが良いかと思います。
ウキ止めのある半誘導にしておけば、グレが浮いてきた時に即座にグレ狙いに変更することも可能です。
(大蔵海岸はグレの魚影が濃い事でも有名な釣り場です。)
ハリスは2ヒロ (約3m) 、針からウキ止めまでが3ヒロ (約4.5mから5m程度) という感じです。
日中のメバルは基本的に海底に近い場所にいるので、フカセ釣りで狙うタナも深い場所になります。
また、足元ではなく、10mくらい沖を流すような感じで釣ると釣果が上がる傾向にあります(あくまでも私の経験です)。
上記の通り、明石海峡は潮流が速いので、ハリスには小さなガン玉を2個か3個付けておくと仕掛けが早めにそこへ落ちてくれます。(スズメダイ対策にもなります。)
ウキの号数は、Bか2Bが個人的にお勧めです。
本当に流れが早くなると、5Bのウキに4Bのガン玉で仕掛けを深くに落としていくような工夫も必要です。
餌はオキアミ、撒き餌はチヌ用の集魚剤とオキアミの混合を使用します。昼間のメバル釣りでは、深い位置に集魚剤を落としたいので、比重の大きなチヌ用の集魚剤が適しています。
グレ用の集魚剤は比重が少し軽いので、底に付く前にエサ取りに取られてしまうかと思います。
大蔵海岸ではグレを狙っている方もチヌ用の撒き餌を使用していることが多いので、チヌ用を使った方が無難かなぁ…と。特に深い所にいる魚を狙う場合には、よりその傾向が強くなりますね。
2021年6月初旬のメバル釣りの釣果紹介
では、実際の釣果を紹介したいと思います。
2021年6月中旬の土曜日、梅雨の晴れ間に大蔵海岸へ行ってきました。
時刻は12:00から15:00の3時間です。
周囲には家族連れで釣りをされている方がたくさんおり、かなりハイプレッシャーな感じがしました。
また、皆さんサビキ釣りをされているので、魚たちも撒き餌でお腹が一杯なんじゃないか??と思えるような状況でした。
スズメダイを撒き餌を使って避けながら、足元から10m程度沖の底を中心に丁寧に探っていくと、ハリスが急に持っていかれるような感触…
パターンを見つけるまで、少し時間を要しましたが、最大で23cmのメバルをゲットできました!
合計4匹の釣果で、大きい方から順に23cm, 21cm, 17cm, 16cmです。
昼過ぎの時間帯であることを考えると、十分な釣果ではないでしょうか!?
メバルを狙っていると、底に住む魚たちが結構釣れます。
同じ日には、ガシラ3匹にグレも2匹 (20cm, 24cm) かかりました。
2022年4月末のメバル釣りの釣果紹介
上で紹介した2021年6月から約10カ月後の2022年4月末、再び大蔵海岸へフカセ釣りでメバル狙いに行ってきました。
潮は大潮で、天気は晴れ、昼12:00~15:00の3時間の釣行です。
気温が上昇してきたこともあり、多くの釣り人で賑わっていた大蔵海岸でしたが、何とかフカセ釣りが出来る場所を確保して実釣スタート。
スタートした昼12時は満潮から干潮へ向かう下げ潮のタイミングで、15時に干潮になるという、あまり好ましくないようなコンディションでした。
しかし、そのデメリットは大蔵海岸の魚影の濃さがカバーしてくれました。
爆釣とまでは行きませんでしたが、3時間の釣行で合計で6匹のメバルをゲットです。
下の写真の4匹が20cmオーバーのメバルとなり、残り2匹は15cm程度だったので即座にリリースしました。
前回の釣行から10カ月経ち、海の状態が心配ではありましたが、無事にメバルの顔を見れて満足の釣行となりました。
この記事の終わりに
この記事では、大蔵海岸で昼間に狙うメバル釣りを紹介させていただきました。
ぶっこみ釣りやサビキ釣りでは昼間にメバルを釣ることが困難ですが、オキアミを餌にしたフカセ釣りであれば狙うことが可能です。
ただ、釣れるパターン (仕掛けや流し方) は日によって変化するので、タナを変えたりしながら色々と試してみる必要はあります。
メバルがたくさん住み着いている海はそれだけ海が豊富な証拠だと聞きます。
大蔵海岸の豊富な漁場を象徴するかのような釣果だったと感じます。
フカセ釣りが好きな皆さん、大蔵海岸で昼間のメバル釣りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?