2021年2月に発売されたダイワの黒鯛専用のリール「銀狼LBQD (2021) 」。
最新のレバーブレーキに加え、新たにクイックドラグが搭載されたことで、より確実に1枚の黒鯛に近付ける仕様となりました。
私自身も発売前から注目していた最新モデルであり、発売から4か月後 (2021年6月) に購入に至りました。
そして、銀狼LBQDを半年使用したので、その使用感や実際の釣果などを踏まえてレビューを書きたいと思います。
銀狼LBQDの購入を検討されている方に、少しでも御参考になれば幸いです。筆者の個人的な感想や所感になるので、あくまでも一つの参考としてお考え下さい。
ダイワ「銀狼LBQD」のホームページはコチラです。
銀狼LBQDの購入を決意した理由
まず最初に、銀狼LBQDの購入に至った理由を記載しておきたいと思います。
銀狼LBQDを購入する前までは、別のレバーブレーキのモデルを使用していたのですが、長期の使用でガタが出始めたので銀狼LBQDへの買い替えを行いました。
リールを選ぶ際に何を重視するかは人それぞれなので参考にならないかもしれませんが、きっと銀狼LBQDの購入を検討している方の中には、私と同じ理由を持っている方もいるかもしれません。
「クイックドラグ」と「BITURBOレバーブレーキ」という銀狼LBQDの主要装備以外の観点で、銀狼LBQDを選んだ理由を紹介します。
リールを購入する際には、車の様に試乗はできないため、あくまでも釣具店で確認した動作とカタログでの比較が主になります。
見た目のカッコ良さ ~黒鯛の銀色を象徴するようなデザイン~
「銀狼」のリールを象徴するカラーリングとデザイン…
まさに黒鯛の黒色・銀色の魚体をイメージしたかのようなデザインです。
ダイワのリールは、少し未来感のあるようなデザインが多い中で、銀狼LBQDは黒を基調としたシンプルなデザインとなっていますが、それがシブくてカッコ良い…。
決して見た目にはトーナメントのような華やかなデザインでは無いですが、どんな磯竿にもマッチするカラーリングとデザインであると言えるかと思います。
ダイワの磯竿にマッチするデザインであることは間違いないですが、シマノやガマカツ、釣武者の磯竿と合わせても違和感はないと思いますよ。
リールは釣り具の中でも性能が特に重要視されるのですが、性能に加えて「見た目」もやっぱり重要!
個人的には見た目と性能は同じくらい大事なものだと思っています。
自分が好きなデザインの方が長く愛することができる釣り道具となりますし!
釣りをしている時の高揚感も、好きな釣り具を使っている時の方が高まります。
下の写真は、ブレーキレバーの裏面の部分ですが、ここにワンポイントの赤いデザインが入っています。このようなワンポイントのおしゃれなデザイン、個人的に大好きです。
重量の軽さ ~トーナメントシリーズよりも軽い~
次に重要視した項目は「重さ」です。
銀狼LBQDは、その見た目と大きさによらず、実は軽いレバーブレーキ付きのリールなんですよ。
レバーブレーキのトーナメントシリーズは競技モデルが230gで、その他が240g~260gとなっています。これに対して、銀狼LBQDは230gとなっており、ダイワの最上位モデルのトーナメントよりも軽いんですよね。(もちろん装備が異なるので、重さだけで直接語れませんが…。)
私の住む阪神間は、潮流が速いことで知られる明石海峡が近いため、どの釣り場も比較的潮流が速い場所が多いです。そのため、私は黒鯛のフカセ釣りでも起き竿をしてアタリを待つようなことはあまりしていません。
そうなると、常に竿とリールを自分で持つことになるので、重さは重要な要素になってきます。
僅かな重さの違いでも自分の腕にかかる負担は大きく、6時間の釣行では10gの差が大きく感じられることもあります。
最新機能のクイックドラグ、そしてBITURBOレバーブレーキを兼ね備えながら、230gという重さを実現している銀狼LBQDは、かなり軽いリールと言えるかと思います。
細いPEラインでの黒鯛釣りに設計された背景
私自身、黒鯛のフカセ釣りを始めた頃から、細いPEラインを道糸にしてきました。
具体的には0.8号か1.0号のPEラインとなります。
私が銀狼LBQDを購入した2021年は、既に細いPEラインでのフカセ釣りが人気になってる時代ですが、その細いPEラインでのフカセ釣りを意識した設計になっているのが銀狼LBQDです。
クイックドラグに象徴されるその性能は、現代のフカセ釣りをリードする存在と言っても過言では無いと思います。
ずっと細いPEラインを使ってきた自分としては、このような背景で生まれて来た銀狼LBQDに着目せざるを得ない状況だったと言えます。
クイックドラグ (QD) の使用感は?
銀狼LBQDには特筆すべき主要な装備が2つあります。
「クイックドラグ」と「BITURBOレバーブレーキ」です。
ここからは、クックドラグとBITURBOレバーブレーキについて、実際に黒鯛とグレのフカセ釣りに使用した性能を私なりの言葉で御紹介したいと思います。
まずは、クイックドラグの性能から書いていきます。
ドラグを半回転するだけでドラグを緩ませたり締めたりできるというクイックドラグ…その性能やいかに!?
クイックドラグの対黒鯛の性能
私自身の癖なのですが、アタリがあるとかなり強い力でアワセを行ってしまいます。
竿が風を切る音がかなり大きく、周りの釣り人が頻繁に振り返るくらいの勢いです。
そのため、その癖が原因でアワセの瞬間にハリス切れを起こしてしまう事が何度かありました…。お恥ずかしい話なのですが…。
しかし、銀狼LBQDに搭載されたクイックドラグで、アワセのタイミングではドラグを緩めておき、アワセが決まったら即座にドラグを締めるという動作が即座に可能になりました。
これにより、大型の黒鯛に対して勢いよくアワセを行ってもラインブレークが起こらなくなったのです。私の怪力のアワセにも対応できているので、かなり良いドラグ性能だと思っています。
これには私自身も驚いている事なのですが、銀狼LBQDを使ってから半年、アワセ時のトラブルがゼロです。
今まではドラグを調整するのが面倒で、比較的きつくドラグを締めていたのがラインブレークの原因なのですが、ドラグを半周させるだけでドラグの調整が容易にできるクイックドラグは本当に画期的です。
この機能は、私の経験から、特に大型の黒鯛に対しては本当に有利になるものだと明言できます。
銀狼LBQDによって、黒鯛とのやり取りが最初のアワセのところから安心して楽しめるようになりました。
クイックドラグの対グレの性能
私の住む阪神間から淡路島の周辺では、35cmを越えるような巨大なグレは、ほぼほぼ釣れません…。
30cmクラスが釣れると「デカっ」と思えるような環境です。大阪湾の内側ということも原因なのか、グレが大きく育たないようです。
そして、グレのフカセ釣りで強くアワセを行うと、グレの口が切れてしまうような事がありました。グレの口は黒鯛の様に頑丈では無いので…釣り上げてみると、口が少し裂けているようなことも多々ありました。
多分、ハードなアワセのタイミングで口が裂けてしまったのだと思われますが、クイックドラグを弱めておくことで、このような現象が軽減したのが事実です。
魚の口が裂ければ、針が外れてバレてしまう原因となりますので、それが軽減されれば釣果が上がることは間違いないと思います。
そのため、クイックドラグの性能は口が黒鯛よりも柔らかなグレに対しても十分発揮されると感じています。
その他の魚に対するクイックドラグの性能について
黒鯛とグレをメインにしているので、外道にはフグやカワハギ、スズメダイなどが多いのですが、中には大きなサイズの外道がかかることがあります。
例えば、30cmを越えるようなアイゴ (バリ) や40cmクラスのコブダイなどです。
また、30cmクラスのウマヅラハギが釣れることもあります。
これらの魚がかかってアワセを行った時についても、クイックドラグは問題無く機能してくれました。
当たり前のことだとは思いますが、一応、参考として期待しておきます。
BITURBOレバーブレーキの使用感は?
次に紹介するのがBITURBOレバーブレーキです。
銀狼LBQDは、ダイワの最新のブレーキが搭載されているモデルになるのですが、このBITURBOレバーブレーキは性能がかなり良いと感じます。
私が数々のレバーブレーキ付きリールを使い込んでいるわけではないので、あくまでも私見ではありますが、ブレーキの性能に対して何の不満も出てきていないのが現状です。
BITURBOレバーブレーキについても、黒鯛とグレを相手にした時の感想を記載していきたいと思います。
BITURBOレバーブレーキの対黒鯛の性能
黒鯛とのやり取りといえば、何と言っても黒鯛のパワフルな引きを楽しむものです。
首を振るような力強い引きに加え、黒鯛は体力もあるためランディングまで時間を要することも多々あります。
そんな黒鯛とのパワー勝負に対して、BITURBOレバーブレーキの性能がかなり適しています。
特にブレーキをかける時の力がとても小さいこと。
長いやり取りをしていると腕が疲れてくるのですが、レバーブレーキを握ると、レバーブレーキの無いスピニングリールよりも腕の疲労が早くなります。
ブレーキをかける力が従来よりも半分程度となったBITURBOレバーブレーキは、女性でも楽に扱える一品になっているのではないかと思います。
他のメーカーのレバーブレーキを操作したことがありますが、その時と比べても確実にレバーが軽いことが実感できています。
リール自体も軽いですし、ブレーキに必要な力も弱くなるとなれば、疲労の観点では確実にアドバンテージになります。
BITURBOレバーブレーキの対グレの性能
グレの引きといれば、何と言ってもその遊泳性能の高さから繰り出される俊敏で力強い引きですよね。
弱ったかと思ったら、再び海中に向かって高速な引きが始まる…。グレを使ったことがある方であれば、その引きに魅了される方も多いのではないかと思います。
そんなグレとのやり取りで重要なレバーブレーキに求められる性能、それは「高速動作」だと思います。
グレの一瞬の走りに対して、ブレーキが瞬時に反応してくれることで、ラインブレークや針はずれといったトラブルが軽減されます。
銀狼LBQDに搭載されるBITURBOレバーブレーキは、従来のダイワのレバーブレーキに比べて約1/4の時間でブレーキが反応するという超高速反応のレバーブレーキとなっています。
個人的には、従来のレバーブレーキでも一定の満足はしていたのですが、さらに早くなったことでグレの突進を容易に制御できるようになったと実感する場面が多々あります。
まだ40cmクラスのグレを釣ったことがないので、いつかこの銀狼LBQDで戦ってみたいと願うばかりです。
その他の銀狼LBQDの性能について
「クイックドラグ」と「BITURBOレバーブレーキ」以外にも銀狼LBQDが搭載している性能がいくつかあります。
ローター素材にZAIONを導入しチタン素材のベールを利用することで従来品よりも軽量化。
ダイワのMAGSEALDを装備したことで、水洗いなどのメンテナンス性能が良いものとなっています。
また、スプールが浅いように見えて、0.8号のPEラインが約200m負けるのも心強いです!
所有する優越感も強く感じられます
銀狼LBQDを使っての黒鯛のフカセ釣り…
自分の釣り道具の一つとして銀狼LBQDを使っている時間は、ある一種の優越感を感じることができる時間でもあります。
レバーブレーキを搭載したリールは、他にも数多く存在しますが、その中でも黒鯛専用に開発された銀狼LBQDを使って黒鯛を狙っていると、他のリールを使った時には感じられない感情が湧いてきます。
上でも少し記載しましたが、釣り具は自分が愛せる道具を使うのが一番です。楽しい釣りをさらに楽しくしてくれるのは愛すべき道具たちです。
そんな愛せる道具の一つが銀狼LBQDであると、半年使ってみて素直に思います。
この記事の終わりに -これからも愛用していきます-
この記事では、2021年2月にダイワから発売された新型の銀狼LBQDについて、私が購入した理由や実際に半年間使用した使用感について詳細に紹介をさせていただきました。
「クイックドラグ」と「BITURBOレバーブレーキ」という2つの主要機能を装備した銀狼LBQDですが、黒鯛だけでは無くグレのフカセ釣りにも全く問題無く対応できる、素晴らしい性能のリールだと思います。
性能に加えてデザインの良さや所有する優越感も強いので、必ず愛せるリールになることは間違いないと思います。
まだ半年と言う短い使用期間ですが、今後も継続して使用し、銀狼LBQDの良さを存分に味わっていきたいと思います。
銀狼LBQDを使われている方、コメント欄で使用感や感想を共有していただけると幸いです。
また、以下の記事では、2021 銀狼 LBQDのハンドルノブを交換するカスタムを紹介しています。