関西の海釣りで伝統的な釣法の一つとして知られる「エビ撒き釣り」。
琵琶湖で取れたシラサエビを撒き餌・差し餌として使用し、黒鯛・キビレ・スズキ・メバルなどを狙うことが出来る、関西ではとても人気の釣法です。
琵琶湖というシラサエビの一大産地があるからこそ可能な釣法の一つですが、その人気が故にシラサエビが売り切れになっていることもあります。
そのため、シラサエビのエビ撒き釣りに変わる代替案として、他の種類のエビをエビ撒き釣りに使用できないか?ということを考えてみたいと思います。
その代替案の一つが「ブツエビ」です。
この記事では、筆者が実際にブツエビを使用してエビ撒き釣りを行った実例を通じ、ブツエビがシラサエビの代替案になることを紹介したいと思います。
関西のエビ撒き釣りファンの皆様に、少しでも御参考になれば幸いです。
筆者の結論から述べますと、ブツエビもエビ撒き釣りに使用可能です!
【注意】本記事の内容・釣果は筆者の経験を基にして作成した内容となります。釣果は季節や海の状況に応じて変化するため、あくまでも参考情報としてお考え下さい。
ブツエビとは?
ブツエビは、川や沼に生息している淡水エビの一種です。
そもそも、シラサエビとは、琵琶湖で採取されたスジエビのことです。
琵琶湖産のスジエビに「シラサ」という愛称が付けられています。
(実際に釣具店でシラサエビを購入する際、スジエビがメインとなりますが、ミナミヌマエビ等も混合していることが多々あります。)
それに対して、琵琶湖以外で採取されたヤマトヌマエビやミナミヌマエビなどのエビを「ブツエビ」と呼んでいます。
地域や生産地でエビの呼び方が異なりますが、基本的にはどれも淡水に生息する少しサイズの大きなエビのこととなります。
見た目も少し異なりますが、基本的には海での釣りに使用可能なエビ達です。
下の写真でシラサエビとブツエビの見た目の違いを御確認下さい。どちらも筆者が飼育しているエビの写真です。
まずこちらの写真が、琵琶湖で採取された「シラサエビ」です。
そして下の写真がブツエビという名前で販売されているヤマトヌマエビです。
飼育していてわかった違いは、スジエビは他のエビや魚を襲う肉食性が強い面がありますが、ヤマトヌマエビは基本的には苔や藻を食べている草食性が強いエビということです。
ちなみに、ヤマトヌマエビは、アクアリウムの世界ではコケ取り生体として有名なエビで、1匹当たりの100円程度で販売されています。
しかし、釣具店に行くとカップ1杯 (数十匹) で500円程度です。
「ところ変われば値段も変わる」という感じですね。
シラサエビが品切れになりやすい時期について
関西でシラサエビが品切れになりやすい時期は、毎年概ね決まっています。
それは、4月中旬~6月中旬の約2カ月間です。
私自身、エビ撒き釣りが好きで長く楽しんでいる釣法なのですが、決まってこの時期に釣具店からシラサエビが消えます…。
関西で有名な釣具店のフィッシングマックスさんだけではなく、個人商店からもシラサエビが消えていきます。
その理由について調べてみたのですが、ブログ「晴れ、とっきどき釣り」さんにこんな記事が紹介されておりました。
リンク ⇒ 「シラサエビの入手困難 (4月~6月) は、今後も続くのか?」
こちらの記事を参考にさせていただくと、
① 2016年から始まったシラサエビの輸入許可性が導入されたこと。
② 琵琶湖独自の漁法によって4月~6月が不漁となること。
の2つが原因とのことです。
詳細は、上記の記事で紹介されているので、御興味がある方は上のリンクから御確認下さい。とても詳しく御紹介・御説明がされております。
海に撒いた際のブツエビとシラサエビの行動の違いについて
ブツエビとシラサエビは、海に撒いた後の行動に少しの違いがあります。
シラサエビは海に撒くと、水中を漂って泳ぐため、撒いた場所とその下の海底まで広いタナで泳ぐような特徴があります。これにより様々な層にいる魚を足止めできます。
これに対してブツエビは水底を目指す特徴があるため、どちらかというと底付近に溜まりやすいという傾向があります。
そのため、一般的にはシラサエビの方が様々な魚を狙うための「汎用性が高いエビ」として認知され、ブツエビの方は底にいるチヌや根魚 (メバルやアコウなど) に強いとされています。
ブツエビを使ったエビ撒き釣りの実釣レポート
それでは、実際にブツエビを使用したエビ撒き釣りの実釣レポートを紹介したいと思います。
2023年のゴールデンウィークとなりますが、関西の釣具店でシラサエビが品切れ状態になりました。
そこで、何とか在庫があったブツエビを使って実釣してみましたので、釣果を紹介します。
2023年5月1日 西宮浜の阪神高速下での実釣記録
・釣行日: 2023年5月1日 (月)
・時間: 05:45~08:30
・天気: 晴れ
・潮: 長潮
・気温: 13℃
・釣り座: 西宮浜阪神高速下 (下のGoogle Map参照)
2023年のゴールデンウィークは、5月1日と2日が平日だったのですが、私は休みを取り9連休ということで、朝から西宮浜の阪神高速下に釣行へ。
日の出直後でしたが、平日のため釣り人は少なく場所にも困りませんでした。
早速、エビ撒きの釣りの仕掛けを組んでいきます。
・ウキ: 棒ウキ 0.5号
・ハリス: 1.75号
・針: チヌ針 2号
・ウキ下: 2.0ヒロ~2.5ヒロ
ブツエビをシラサエビと同じように海に撒き、ポイント作りをしていきます。
あまり撒きすぎないように心掛けながら、アタリを待つこと30分。
最初のアタリをとらえると、何と釣れたのは15cmくらいのアジ…。
アジが回ってきているという情報は入っていましたが、まさかブツエビでアジが釣れるとは…。
気を取り直して、7時前後に再びウキがモゾモゾと動き始めたので我慢できずにフッキング!
なかなかの重量・手ごたえの魚を確信。
そして、上がってきたのは47cmのハネでした。
とりあえず、ブツエビでもハネが釣れることが確認出来て一安心です。
水深が3ヒロくらいあるポイントで、ウキ下を2ヒロとしていたので、水中に浮いているハネにアピールできたのかと思います。
また、ブツエビはエビ撒きボールを使用せずに、上撒きだけとしていたのも良かったのかと思います。ブツエビが海中に漂う時間を稼げたのかと。
そして、納竿間近の8時10分…今度はウキが一気に海中に引き込まれる強烈なアタリ。
即座に合わせて、無事にランディング!49cmのハネでした。
本日の釣行は合計で2匹のハネをゲットして納竿です。
とりあえず、何よりもブツエビでハネが釣れて良かったです…。
2023年5月4日 西宮浜の跳ね橋付近での実釣記録
2023年5月1日の釣行でブツエビでもエビ撒き釣りが出来ることが分かり、その3日後に再び西宮浜を訪れました。
・釣行日: 2023年5月4日 (木)
・時間: 05:20~09:30
・天気: 晴れ
・潮: 中潮
・気温: 18℃
・釣り座: 西宮浜の跳ね橋周辺 (下のGoogle Map参照)
ゴールデンウィークの祝日ということで、確実に釣り座を確保するため、日の出前に跳ね橋周辺へ向かいました。
無事に釣り座を確保でき、5月1日とほぼ同じ仕掛けでハネとチヌを狙っていきました。
ただ、この日は非常に釣果が渋かったです。
釣り開始から7時を過ぎてもアタリすらなく、周りで釣りをしていた5,6人も魚をゲットできていない状況でした。
しかし、8時過ぎくらいに初めてのアタリがあります。魚は針にかかりませんでしたが初めて海から生命反応が得られ安心しました。
そして、ボウズ濃厚の雰囲気が漂い始めた8時過ぎ、前アタリと共にウキがスッと無くなる明確な反応が!
かなり強烈な引きで、レバーブレーキを駆使しながらなんとかランディング。
上がってきたのは64cmのスズキでした。5月1日のハネ2匹に続き、無事にボウズ回避です。
ブツエビも問題無くエビ撒き釣りに使えそうですね!
今回の釣行では、ブツエビでハネ・スズキが釣れることは確認出来ましたが、チヌ・キビレは針にかかりませんでした。
これについては、私の使用していた仕掛けが、底を狙う仕掛けでは無く、水中を漂っている魚を狙った設定だったからだと思います。(水深3ヒロに対して、ウキ下が2.0ヒロ~2.5ヒロでした。)
5月初旬はチヌの乗っ込みシーズンで、チヌは基本的に水底の餌を探していることが大半です。
そのため、ブツエビでチヌを狙うには、差し餌を底を這わせるような設定にしないといけないのかと思います。
この記事の終わりに
本記事ではシラサエビが品切れのシーズンの代替案として、ブツエビでもエビ撒き釣りができるのかを実際の釣行で確認した結果を紹介しました。
琵琶湖産のシラサエビは、4月中旬から6月中旬の2ヶ月くらいの間、琵琶湖での漁の関係で品切れ状態になることが多いです。そのため、その期間はブツエビなどの別のエビをエビ撒き釣りに使用しなければなりません。
結果としては、2回の西宮浜での釣行で、無事にハネ・スズキを釣り上げることができ、ブツエビでもエビ撒き釣りが可能であることが確認出来ました。
ただし、シラサエビとブツエビには泳ぎ方に違いがあるので、釣り場によってはブツエビが適さないような場所もあるかと思います。
シラサエビが品切れになるシーズンを見越して、あらかじめブツエビでエビ撒き釣りを行い、魚の反応を見ておくことも大事な事なのかと思います。
皆さんも、ブツエビでのエビ撒き釣りにチャレンジしてみて下さい!
もし、良い釣果が得られたら、コメント欄で教えていただけましたら幸いです。
それでは!